東京で会社設立する業種ごとの支援の当てはめ方
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東京で会社設立をする方で、自分の業種でどの支援が当てはまるのかを知りたい方に向けた記事です。制度は業種で決まるわけではありませんが、業種によって投資の中身が変わり、その結果として当てはまる制度も変わります。当てはめ方を整理します。
補助金の一覧を眺めても選べないのは、制度が業種別に作られていないからです。決めているのは投資の中身です。東京で多い業種を例に、その引き方を見ていきます。

制度は業種別ではなく、投資の中身別

補助金の制度は、業種ごとに作られているわけではありません。販路開拓を後押しする制度、生産性を上げる制度、新しい製品を生み出す制度。狙いごとに設計されています。
だから、業種が違っても投資の中身が同じなら、当てはまる制度は同じです。飲食店でもIT事業でも、販路を開きたいなら小規模事業者持続化補助金という具合です。
ただし、業種によって投資の中身は変わります。設備が重い業種、人が中心の業種、情報が中心の業種。会社設立の段階で自分の業種がどれに近いかを見ておくと、探す範囲が絞られます。
もうひとつ、会社設立の段階では実績がありません。過去の売上や決算で判断する制度は、そもそも申請できないことがあります。投資の中身に加えて、創業期でも使えるかどうかという軸も持っておいてください。
出典:小規模事業者持続化補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)
人が中心の業種|士業・コンサルティングなど

東京に多いのが、人の技能が中心の業種です。士業、コンサルティング、デザイン、制作。大きな設備を必要としない代わりに、知ってもらうことが課題になります。
この業種では、販路開拓の補助金が噛み合います。小規模事業者持続化補助金は、自ら策定した経営計画にもとづく販路開拓等の取組を支援する制度です。申請にあたっては、地域の商工会議所・商工会への相談と計画書の確認が必須とされています。
ウェブサイト、紹介資料、セミナーの開催、展示会への出展。こうした支出は販路開拓として説明しやすく、会社設立の直後でも計画が書けます。
一方で、事務所の家賃や自分の報酬は補助金の対象になりません。東京は家賃が重いので、そこは区や都の制度、あるいは融資で埋めることになります。
会社設立の直後は、実績がない代わりに計画で語ることになります。人が中心の業種は、その計画が書きやすいという利点があります。誰に何を届けるのか、そのために何を用意するのか。設備の話が少ないぶん、筋道が通しやすいからです。
出典:小規模事業者持続化補助金について(中小企業庁/2026-09-03 確認)
情報が中心の業種|IT・受託開発など

IT事業や受託開発のように、情報を扱う業種では、業務の仕組みそのものへの投資が効きます。案件管理、工数管理、請求の自動化。会社設立の直後に型を作っておくと、後の手戻りが少なくて済みます。
この場合に当てはまるのが、デジタル化・AI導入補助金です。旧IT導入補助金の名称で覚えている方も多い制度です。登録されたIT導入支援事業者と申請者が協議を重ね、共同で申請内容を作成して事務局へ提出する形をとります。
東京は登録事業者の数も多い地域です。自社の業務に合う相手を選びやすいという意味では、動きやすい環境だと言えます。
注意したいのは、事務用のパソコンを一台買うといった支出は対象外とされるのが一般的だという点です。業務の仕組みとして入れる形でないと通りません。
また、会社設立と同時に業務の仕組みを整えるなら、会計や請求のソフトも含めて考えてください。後から入れ替えるより手間が少なく、補助金の計画としても説明しやすくなります。
支援事業者との協議には時間がかかります。会社設立の準備と並行して動くなら、事業の中身が固まった段階で早めに声をかけておくと、公募の回に間に合わせやすくなります。
出典:デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金)のご案内(中小機構/2026-09-03 確認)
設備が重い業種|飲食・製造・サービス業など

飲食店の厨房設備、製造業の機械、サービス業の内装。開業する前に大きな投資が必要な業種では、補助金の使いどころが限られます。
理由は時期です。多くの補助金は交付決定より前の発注・支払いを対象外としています。会社設立の直後にすぐ設備を入れないと営業できない業種では、公募と交付決定を待っていられません。
こうした業種では、開業前の設備は融資で用意し、開業後の追加の投資や販路開拓に補助金を当てるという組み立てが現実的です。
技術的な新規性のある製品やサービスの開発、設備投資を伴う事業なら、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金という選択肢もあります。ただし金額の規模が大きいぶん、準備も重くなります。
東京は物件の取得費も内装費も高い地域です。会社設立の資金計画では、補助金を当てにせず自己資金と融資で組み立て、補助金は入ったら助かる程度に見ておくほうが安全です。
出典:ものづくり補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)
許認可が要る業種は、そちらが先

業種によっては、許認可が必要です。この場合、補助金より先に許認可の要件を確かめてください。要件が資本金の額や事務所の形を縛ることがあるからです。
たとえば不動産業では、宅地建物取引業の免許が必要です。国土交通大臣または都道府県知事の免許を受けなければならず、事務所や人の要件、営業保証金の負担があります。
建設業では、軽微な建設工事のみを請け負う場合を除き、建設業の許可が必要です。国土交通省は許可の要件として、経営業務の管理をおこなう責任者としての経験、営業所ごとの専任の技術者、財産的基礎を挙げています。
こうした許認可に伴う費用に、補助金は届きません。事業を営むための条件であって、事業を伸ばす投資ではないからです。会社設立の資金計画では、自前で用意する前提で組んでください。
許認可の要件は、会社設立の定款の事業目的の書き方にも影響します。目的に事業が書かれていないと、許認可の申請でやり直しになります。設立の登記を出す前に、許認可の窓口で目的の文言を見てもらってください。
出典:建設産業・不動産業:宅地建物取引の免許について(国土交通省/2026-09-04 確認)
どの業種でも共通する、資本金と枠の関係

業種が違っても共通するのが、資本金と補助金の枠の関係です。国の補助金の多くは、対象を中小企業者や小規模事業者と定めていて、その線引きに資本金の額と従業員数が使われます。
業種によって基準の額は違います。製造業と卸売業、小売業、サービス業では線が別々に引かれています。自分の業種でどう区切られているかは、狙う制度の公募要領で確かめてください。
あわせて、資本金1,000万円以上だと、基準期間がない設立1期目・2期目でも消費税の納税義務が免除されません。国税庁が公表している内容です。
東京では取引先の目を意識して資本金を厚くしたくなりますが、支援の枠と税の扱いも並べて決めてください。会社設立の前に、税理士と支援の窓口の両方に相談すると判断しやすくなります。
資本金は、会社設立の後でも増やせます。減らすほうは手続きが重くなります。迷ったときは小さく始めて、必要になったら増資するという順番のほうが、支援の枠からも税の扱いからも外れにくくなります。
出典:小規模事業者持続化補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)
業種を問わず、区と都の制度も見る

国の補助金は投資の中身で決まりますが、区と都の制度は住所地で決まります。東京で会社設立をするなら、こちらも同じ棚に並べてください。
区によっては創業者向けの家賃補助があります。江東区の創業支援事務所等賃料補助金では、補助開始月から12か月目までが月額賃料の4分の1以内で上限5万円、13か月目から24か月目までが4分の1以内で上限3万円、最大24か月間とされています。
東京都の創業助成事業では、助成対象経費に賃借料や従業員人件費が含まれています。国の補助金では対象になりにくい費目なので、業種を問わず検討する価値があります。
ただし、同じ経費に二重に支援を受けることは認められません。国・都・区を重ねるなら、経費を分けた根拠を残しておいてください。
区の制度は、会社設立の登記後でないと申請できないものが多くあります。一方で、事前の相談や計画書の審査を要件にしている制度もあります。申請できる時期と、そのために先に済ませておくことの両方を確かめてください。
出典:創業支援事務所等賃料補助金(江東区/2026-09-04 確認)
自分の業種での引き方

業種別の一覧を探すより、自分が何に投資したいかを一文で言えるようにするほうが早く辿り着けます。会社設立の準備の段階で、ここを固めてください。
Q. 自分の業種に専用の補助金はありますか。
A. 業種別に作られた制度は多くありません。投資の中身から探すほうが確実です。
Q. 対象外の業種はありますか。
A. 公募要領に列挙されていることがあります。会社設立の事業の目的に照らして確かめてください。
Q. 複数の業種にまたがる事業です。
A. 主たる事業で判断されることが多くあります。事務局に確かめてください。
Q. 許認可の費用は補助金の対象になりますか。
A. 対象外とされるのが一般的です。会社設立の法定費用と同じ扱いです。
Q. どの制度から取りかかるべきですか。
A. 金額の小さい制度から入るほうが、会社設立の直後には取りかかりやすくなります。
迷ったら、事業所を管轄する商工会議所・商工会で「こういうことをしたい」と話してみてください。担当者が制度の名前を教えてくれます。
一文にできたら、その文をそのまま窓口で読み上げてみてください。制度の名前を知らなくても、担当者のほうが結びつけてくれます。会社設立の直後にやることが多い時期ほど、この省き方が効きます。
出典:Jグランツ ネットで簡単!補助金申請(デジタル庁/2026-09-03 確認)
まとめ|業種ではなく、投資の中身から引く

補助金は業種別に作られていません。決めているのは投資の中身です。ただ、業種によって投資の中身は変わるので、結果として当てはまる制度も変わります。
この記事の要点
- 1制度は投資の中身別。業種が違っても中身が同じなら同じ制度が当てはまる
- 2人が中心の業種は販路開拓、情報が中心の業種は業務の仕組みに投資できる
- 3設備が重い業種は、開業前の投資を融資で、開業後を補助金で
- 4許認可が要る業種は、支援より先に要件を確かめる
- 5区と都の制度は住所地で決まる。家賃に効く支援がある
この記事は執筆時点で中小企業庁や国土交通省、江東区などの公表内容にあたって確認した内容です。制度の要件は年度ごと、公募回ごとに変わります。会社設立を進める前に、必ず最新の公募要領と窓口でご確認ください。
出典:産業競争力強化法に基づく認定を受けた市区町村別の創業支援等事業計画の概要(中小企業庁/2026-09-03 確認)
自分の業種で迷っている方へ
業種別の補助金の一覧を探しても、なかなか見つかりません。制度がそういう作りになっていないからです。何を買って、それで何が変わるのか。ここを一文で言えるようになれば、当てはまる制度は自然に見えてきます。それでも迷うときは、東京で会社設立をした事業所を管轄する商工会議所に話してみてください。同じ業種の相談を数多く受けているはずです。
他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください
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