京都で会社設立する資金|府と市が一緒に出す創業支援資金
この記事を読んでほしい方
京都で会社設立をして、開業の資金をどう用意するかを考えている方に向けた記事です。京都府と京都市が一緒に用意している融資の枠を、条件ごとに整理します。
補助金は後払いです。会社設立の資金は融資で組むことになります。京都には、府と市が共同で実施している創業の枠があります。

補助金では、会社設立の資金は間に合わない

京都で会社設立をする方から、補助金で開業資金を賄えないかと聞かれることがあります。答えは、賄えません。
補助金は申請して、採択されて、交付決定を受けて、事業をおこない、実績を報告して、そこで初めて振り込まれます。
しかも、交付決定より前の発注や支払いは対象外とされるのが一般的です。小規模事業者持続化補助金のような創業期に近い制度でも同じです。
だから、資金の話と補助金の話は分けてください。先に決めるのは資金です。
京都には、府と市が共同で用意している創業の枠があります。順に見ていきます。
補助金は、事業が動き出してから狙うものだと考えてください。
補助金の一覧を先に眺めてしまい、資金の手当てが後回しになる。京都で会社設立をする方にもよくある順番の誤りです。補助金を探す前に、必要な額を数えてください。
出典:小規模事業者持続化補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)
京都府と京都市の制度融資は、共通の枠組み

京都府は中小企業制度融資を設けています。中小企業支援融資、経営あんしん融資、産業活力推進融資といった括りでメニューが並んでいます。
創業に関わるのは、産業活力推進融資のなかの創業支援資金です。
公表されている資料は、京都府・京都市という連名で出されています。府と市が共通の枠組みで実施しているということです。
制度融資とは、自治体と金融機関と信用保証協会が協調して中小企業の資金調達を支える仕組みです。京都では京都信用保証協会が保証します。
京都市の中小企業融資制度のページにも、創業支援資金が案内されています。
会社設立の本店を京都市内に置くか府内の他の市町村に置くかで、扱いが変わる部分もあります。窓口で確かめてください。
会社設立の本店をどこに置くかで、使える補助金も変わります。府の制度と市の制度、両方のページを見てください。
出典:京都府中小企業制度融資一覧(京都府/2026-09-07 確認)
会社設立の2か月前から相談できる

融資の対象は、府内で新たに事業を開始・分社化しようとする方です。事業開始等から5年未満の方も含まれます。
会社設立の場合、公表されている資料には、事業を営んでいない個人が2か月以内に府内で新たに会社を設立し、当該会社が事業を開始する具体的な計画を有する方という区分が示されています。
つまり、京都で会社設立の登記をする前から相談できるということです。
さらに、認定特定創業支援等事業の支援を受けた方については、この期間が6か月以内に延びるとされています。
市区町村の証明を受けていると、資金の相談を早い時期から始められるということです。会社設立の準備に時間がかかる方には大きな違いになります。
個人で開業する場合は1か月以内、証明を受けた方は6か月以内とされています。
会社設立の登記が完了する日は、法務局の混み具合でも動きます。期間には余裕を持たせて、早めに相談を始めてください。
出典:創業支援資金<創業・事業転換等>(京都府・京都市/2026-09-07 確認)
限度額を広げる六つの追加要件

融資限度額は1,500万円です。ただし、追加の要件を満たすと3,500万円まで広がります。
公表されている追加要件は六つです。府・市指定の起業家育成セミナー等を修了した方、商工会議所・商工会・地域ビジネスサポートセンターの経営支援を受けた方、府・市指定のインキュベート施設に入居している方。
さらに、事業資金について取扱金融機関からの独自融資での借入が決定している方、府・市との連携等のもとに保証協会が取り組む伴走支援を受けた方、市町村による認定特定創業支援等事業の支援を受けた方。
どれも、誰かの支援を受けているという点が共通しています。一人で進めるより、窓口を通ったほうが枠が広がる設計です。
これから事業を開始する方については、セミナーの修了や経営支援の完了から3年以内に事業を開始することが必要とされています。
京都で会社設立をするなら、この六つのどれかに乗ることを前提に計画を立ててください。
認定特定創業支援等事業の支援を受けると、会社設立の登録免許税も軽減されます。補助金ではなく税の軽減ですが、確実に効きます。ひとつの手続きで複数の場面に効くということです。
インキュベート施設に入居するという要件もあります。会社設立の直後に事務所をどこに構えるかを、この観点で考えてもよいでしょう。家賃だけでなく、融資の枠にも効いてくるということです。京都には大学や研究機関が多く、そうした施設も各所にあります。
出典:創業支援資金<創業・事業転換等>(京都府・京都市/2026-09-07 確認)
利率と保証料率、返済の条件

条件を確かめます。融資期間は10年以内、据置期間は必要に応じ2年以内とされています。
融資利率は年1.2パーセントの固定金利です。追加要件のうち取扱金融機関からの独自融資での借入が決定している場合は、その金融機関が定める固定金利になります。
信用保証料率は、創業型が0.5パーセントの一律とされています。
資金使途は運転資金と設備資金。返済方法は原則として元金均等の月賦返済です。
会社設立の直後は売上が読めない時期です。据置の期間をどう使うかを、事業計画に書き込んでおいてください。
利率も料率も改定されます。申し込む前に、必ず京都府のページで確かめてください。
補助金は後払いですが、融資は必要なときに手元へ入ります。会社設立の資金計画では、こちらを軸に組み立ててください。
出典:創業支援資金<創業・事業転換等>(京都府・京都市/2026-09-07 確認)
連帯保証人を不要にする枠もある

会社設立をして融資を受けるとき、個人保証が不安という方は少なくありません。
創業型では、連帯保証人は必要に応じて徴求するとされていますが、法人代表者以外の連帯保証人は原則として徴求しないとされています。
さらに、無保証人型という区分があります。この場合、連帯保証人は不要とされています。
引き換えに、信用保証料率が創業型に0.2パーセント上乗せされ、0.7パーセントの一律となります。
ただし、無保証人型では個人創業の方は対象外とされています。会社設立をする方のための枠だということです。
税務申告1期未終了者の場合、創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要とされています。
会社設立をして法人にする理由のひとつは、事業の責任を会社に切り分けることです。個人保証をつけると、その切り分けが崩れます。
出典:創業支援資金<創業・事業転換等>(京都府・京都市/2026-09-07 確認)
申込みは、取扱金融機関を通す

申込みの窓口は、京都府・京都市の制度融資の取扱金融機関です。京都銀行、京都信用金庫、京都中央信用金庫などが挙げられています。
京都市の案内では、京都商工会議所の各ビジネスサポートデスクでも申し込めるとされています。
共通の必要書類として、信用保証委託申込書、許認可等を要する場合はその写し、設備資金等の場合は見積書や契約書などが挙げられています。
あわせて、商工会議所または商工会の確認書が必要とされています。ただし、追加要件のうち独自融資での借入が決定している場合と保証協会の伴走支援を受けた場合、そして事業転換・多角化型は不要です。
会社設立をする方の場合は、創業計画書のほかに、公証人の認証のある定款の写し、株式または出資の払込金保管証明書、会社設立についての誓約書が求められます。
つまり、会社設立の手続きと融資の申込みが同時に進む形になります。
補助金の申請でも、同じ創業計画書が土台になります。会社設立の準備で一度きちんと書いておけば、何度も使い回せます。
事業転換・多角化型という区分もあります。すでに事業をしている中小企業者や組合、特定非営利活動法人が対象で、融資限度額は2,000万円、据置期間は2年以内とされています。会社設立の直後には関係ありませんが、事業が育ってから使う枠として名前を知っておいてください。
出典:京都市中小企業融資制度(京都市/2026-09-07 確認)
借りた後も、支援が続く

この制度の特徴が、融資の実行後にも支援が続くことです。
公表されている内容では、融資が実行されてから3か月後を目処に、商工会議所・商工会等による経営支援を受けることとされています。独自融資での借入が決定している場合と伴走支援を受けた場合は除かれます。
必要に応じて、経営・営業・生産・技術等の分野の専門家を紹介してもらえるともされています。有料となる場合もあります。
会社設立の直後は相談相手が少ない時期です。貸して終わりにしない設計は、金利の差とは別の意味を持ちます。
国の制度も並べて考えてください。日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は、新たに事業を始める方や事業開始後おおむね7年以内の方を対象とする制度です。
Q. 会社設立の前でも申し込めますか。
A. 2か月以内に会社を設立する具体的な計画がある方も対象とされています。
Q. 限度額はいくらですか。
A. 1,500万円、追加要件を満たすと3,500万円とされています。
Q. 保証人は必要ですか。
A. 創業型は法人代表者以外は原則不要、無保証人型は連帯保証人が不要とされています。
Q. 利率はいくらですか。
A. 年1.2%の固定金利とされています。改定されるので確かめてください。
Q. 補助金と併用できますか。
A. できます。ただし同じ経費に二重には使えません。
出典:新規開業・スタートアップ支援資金(日本政策金融公庫/2026-09-03 確認)
まとめ|支援を受けると、条件が良くなる

京都の創業支援資金は、誰かの支援を受けている方を優遇する設計になっています。一人で進めるより、窓口を通るほうが条件が良くなります。
この記事の要点
- 1融資限度額は1,500万円。六つの追加要件のいずれかを満たすと3,500万円
- 2会社設立なら2か月以内、認定特定創業支援等事業の支援を受けた方は6か月以内の計画で対象
- 3融資期間10年以内、据置は必要に応じ2年以内、利率は年1.2%の固定金利
- 4信用保証料率は創業型0.5%、無保証人型は0.7%
- 5融資の実行から3か月後を目処に、商工会議所・商工会等の経営支援を受ける
制度を横断して探すなら、J-Net21のような支援情報のサイトも使えます。会社設立の前に全体像を掴んでおくと迷いません。
この記事は2026年9月時点で京都府や京都市、中小企業庁、日本政策金融公庫の公表内容にあたって確認した内容です。利率や料率は改定されます。申し込む前に、必ず最新の情報でご確認ください。
出典:J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)
資金の相談をこれからする方へ
京都の創業支援資金は、条件が細かく分かれています。読むだけで疲れるかもしれません。ただ、覚えることはひとつです。誰かの支援を受けていると、枠が広がる。セミナーでも、商工会議所の経営支援でも、市町村の証明でも構いません。会社設立の日を決める前に、まずどれかの窓口へ足を運んでください。
他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください
会社設立の補助金について調べるときに、あわせて見られているサイトです。掲載の順番は、おすすめの度合いや優劣を示すものではありません。内容は各サイトの運営者にご確認ください。
- マネーフォワード クラウド会社設立|創業・会社設立で使える補助金・助成金まとめ
国の制度と東京都の創業助成金を並べて、会社設立の支援メニューを整理しています。
- マネーフォワード|京都府で受けられる創業支援は?
京都府の補助金と融資、相談窓口を順に整理しています。
- いえらぶ|不動産会社設立の流れと必要な費用
不動産会社の設立の流れと費用を、補助金や設立後の要点まで含めて解説しています。
- 創業手帳|大阪で会社設立を目指したい!設立方法や相談先・補助金
大阪で会社設立をする場合の相談先と補助金を、地域の事情に沿って紹介しています。
- freee|会社設立時に最適な助成金・補助金は?
会社設立の前後で使える補助金と助成金を、金額・条件・申請方法の順に一覧でまとめた解説ページです。
- 起業の窓口マガジン|会社設立時に活用できる補助金まとめ
補助金の基礎知識から主要制度までを、起業したての方向けにかみ砕いて説明しています。
- 亀田税理士事務所|大阪市の会社設立と補助金・助成金
大阪市・東大阪市・堺市を対象に、会社設立と創業融資の支援を案内しています。
- 創業手帳|会社設立時に申請できる補助金・助成金とは
会社設立のタイミングで申請できる制度に絞って、要件と流れをまとめています。
- ベンチャーサポート|創業補助金はどんな制度?
創業補助金という呼び名でくくられる支援の中身を、会社設立の場面に沿って解説しています。
- HTM税理士法人|初心者でもわかる 創業補助金とは?
創業補助金の考え方と、申請までに用意することを初めての方向けにまとめています。
この記事は、会社設立の補助金を調べるうえで役に立ちましたか。
押した数はこの端末にも記録され、同じ記事では一度だけ数えます。




