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どちらを狙うか|会社設立の場面で、補助金と助成金を使い分ける

公開 文責 会社設立・設立後の補助金のプロ

この記事を読んでほしい方

補助金と助成金の違いは分かったが、自分はどちらを狙うべきか迷っている方に向けた記事です。

やることが決まれば、選ぶ制度も決まります。場面で分けてください。

場面別の使い分け
場面別の使い分け

一人で始めるなら、まず融資

一人で始めるなら、まず融資|会社設立の補助金と支援
一人で始めるなら、まず融資

会社設立をして、当分は一人でやるつもりの方も多くいます。

その場合、助成金の棚はまだ関係ありません。人を雇うことが前提の制度が中心だからです。

見るべきは、まず融資です。日本政策金融公庫には創業向けの制度があり、創業の前から相談できます。

都道府県や市町村の制度融資にも、創業向けの枠が用意されています。

補助金は後払いなので、会社設立の直後の資金にはなりません。

融資で土台を作ってから、補助金を考えてください。

市区町村の特定創業支援等事業の証明を取っておくと、融資の条件が良くなる自治体もあります。

会社設立の登録免許税も半額になります。

一人で始めるなら、この二つが優先です。

会社設立の直後は、動かせるお金があるかどうかで進み方が決まります。順番を間違えないでください。

役員だけの会社設立でも、報酬を払うなら社会保険の対象になります。人を雇っていなくても、事務は発生するということです。助成金の棚とは別に、この手続きは避けて通れません。会社設立の直後に済ませてください。

証明を受けるには数か月かかります。会社設立の登記より前に始めてください。

出典あなたの創業は、どこから? START 政策金融公庫の創業支援(日本政策金融公庫/2026-09-03 確認)

販路を広げるなら、補助金

販路を広げるなら、補助金|会社設立の補助金と支援
販路を広げるなら、補助金

広告を出したい、展示会に出たい、店を改装したい。こうした場面は補助金の棚です。

小規模事業者持続化補助金は、自ら策定した経営計画にもとづく販路開拓等の取組を支援する制度とされています。

申請にあたっては、地域の商工会議所・商工会への相談と計画書の確認が必須とされています。

金額は大きくありませんが、申請の型に慣れるという意味では価値があります。

会社設立の一年目に一度通しておくと、後の大きな申請で迷いません。

創業型という区分もあります。創業後1年以内の小規模事業者等が対象とされ、創業後で事業開始前の事業者も含まれます。

会社設立の直後に狙えるのは、この区分です。

1年を過ぎたら通常枠に切り替えてください。

公募要領は回ごとに出ます。

会社設立の直後は金額より経験の意味が大きい時期です。小さくても一度通してみてください。

対象になる経費は要領に列挙されています。広告費、展示会の出展料、店舗の改装費、ホームページの制作費。会社設立の直後にやりたいことの多くが当てはまります。見積もりを取る前に、対象経費の欄を読んでください。

出典小規模事業者持続化補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)

人を雇うなら、助成金

人を雇うなら、助成金|会社設立の補助金と支援
人を雇うなら、助成金

人を雇う場面になったら、助成金の棚を開いてください。

厚生労働省の雇用関係助成金の一覧には、雇用開発関係、人材確保・処遇改善関係、人材開発関係といった分類で制度が並んでいます。

公募の期間がなく、要件を満たしたときに申請する制度が多くあります。

その代わり、事前の計画の届出や認定が要る制度があります。

雇ってから相談しても間に合いません。求人を出す前に労働局へ行ってください。

ハローワークや職業紹介事業者等の紹介によることが前提とされる制度もあります。

労働保険は雇い入れた翌日から10日以内、社会保険は事実の発生から5日以内という期限もあります。

会社設立の直後に人を雇うなら、この順番を先に確かめてください。

支給までには年単位の時間がかかることもあります。

会社設立の直後に採用を急ぐと、この順番を飛ばしがちです。求人の前に一度足を運んでください。

賃金台帳、出勤簿、労働者名簿。支給の申請ではこれらの記録が確認されます。会社設立の直後から付けておけば、いざ申請するときに慌てません。整っていないと、要件を満たしていても支給されないことがあります。

事前の計画の届出が要る制度では、後から遡って整えることができません。会社設立の採用の計画に組み込んでください。

出典雇用関係助成金一覧(厚生労働省/2026-09-04 確認)

設備を入れるなら、順番を選ぶ

設備を入れるなら、順番を選ぶ|会社設立の補助金と支援
設備を入れるなら、順番を選ぶ

設備への投資は、補助金の棚にあります。

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は、革新的な製品・サービスの開発や生産プロセスの改善のための設備投資等を支援する制度です。

金額の規模が大きいぶん、求められる計画も重くなります。

また、交付決定より前の発注や支払いは対象外とされるのが一般的です。

会社設立と同時に設備が要る業種では、待っていられないことがあります。

その場合は順番を変えてください。開業前の設備は融資で用意し、開業後の追加の投資に補助金を当てる形です。

つまり、待てるかどうかで選ぶということです。

待てないなら、補助金は諦めて融資で入れる。それも一つの判断です。

一期目の決算が出ると、計画が書きやすくなります。

会社設立の日程と設備の時期が噛み合わないなら、無理に合わせないでください。

締切から採択発表まで三か月ほど、そこから交付決定までさらに時間がかかります。会社設立の後の設備の計画は、この期間を織り込んで立ててください。急ぐなら融資で入れるという判断も要ります。

出典ものづくり補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)

業務の仕組みなら、支援事業者と組む

業務の仕組みなら、支援事業者と組む|会社設立の補助金と支援
業務の仕組みなら、支援事業者と組む

会計や勤怠、受発注といった業務の仕組みに投資するなら、別の枠があります。

デジタル化・AI導入補助金は、旧IT導入補助金の名称で覚えている方も多い制度です。

通常枠のほか、インボイス枠やセキュリティ対策推進枠などが用意されています。

申請は、登録されたIT導入支援事業者と共同でおこないます。使える製品も、登録されたITツールに限られます。

事務用のパソコンを一台買うといった支出は対象外とされるのが一般的です。

仕組みとして入れる形が前提です。

協議に時間がかかるので、会社設立の直後に業務の型を作るつもりなら早めに声をかけてください。

毎日触るものほど、後から入れ替えるのが大変になります。

最初に決めておくほうが得です。

会社設立の直後に業務の型を決めておくと、その後の手間が大きく減ります。

登録された支援事業者は全国に多数あります。会社設立の直後に複数から話を聞いて、自社の業務に合う相手を選んでください。入れる仕組みの質が変わります。

インボイス枠のように、制度の変化に合わせた枠が用意されることもあります。会社設立の時期に何があるかを確かめてください。

出典デジタル化・AI導入補助金2026(旧 IT導入補助金)(中小機構/2026-09-03 確認)

両方を使うときは、経費を分ける

両方を使うときは、経費を分ける|会社設立の補助金と支援
両方を使うときは、経費を分ける

補助金と助成金を同じ年に使うこともできます。

ただし、同じ経費に二重に補助を受けることは認められません。

補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律では、交付の目的に従って誠実に事業を行う義務などが定められています。

助成金の側でも、複数を申請するときの併給調整の仕組みがあります。

つまり、どちらにも重ねられない仕組みがあるということです。

会社設立の直後に複数の制度を使うなら、どの経費をどの制度に当てたのかを表にして残してください。

後から確認を求められたときに、説明できる形にしておくことが大事です。

帳簿を作る段階で分けておけば、後の作業が楽になります。

迷ったら、申請の前に窓口へ確かめてください。

会社設立の帳簿を作る段階で分けておけば、後の報告が楽になります。

併給調整を確認するためのツールも用意されています。申請の前に管轄の労働局へ相談することが勧められています。会社設立の直後に複数を使うなら、必ず先に確かめてください。

出典補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(e-Gov法令検索/2026-09-05 確認)

どちらも通らなくても、道はある

どちらも通らなくても、道はある|会社設立の補助金と支援
どちらも通らなくても、道はある

補助金に落ちた、助成金の要件を満たさなかった。そういうこともあります。

ですが、支援はお金が出るものだけではありません。

よろず支援拠点は、国が全国に設置している中小企業・小規模事業者向けの経営相談所です。相談は無料で、回数の定めは設けられていません。

商工会議所・商工会でも、経営の相談ができます。

市区町村の特定創業支援等事業のように、費用が下がる形の支援もあります。

税の軽減という形の支援もあります。

つまり、お金が入るもの、費用が下がるもの、知恵を借りるもの。三つの形があるということです。

会社設立の直後は、この三つ全部を使ってください。

通らなかった申請書も、次の回や他の制度で使えます。

会社設立の直後は、無料で使えるものから順に使ってください。

分野の専門家が配置されているので、業種に近い相手に当たることもあります。会社設立の直後の悩みをまとめて持ち込める場所です。制度の話に限らず、売上や資金繰りの相談もできます。

相談は無料で、何度でも行けます。会社設立の一年目に一度は使ってみてください。

出典よろず支援拠点(中小機構 よろず支援拠点全国本部/2026-09-05 確認)

場面から決める手順

場面から決める手順|会社設立の補助金と支援
場面から決める手順

どちらを狙うかは、次の順番で決めてください。

  1. 会社設立の後に次にやりたいことを、一文で書く
  2. それが人に関することなら、厚生労働省の助成金の棚を開く
  3. 事業への投資なら、中小企業庁の公募情報と自治体のページを開く
  4. 今すぐお金が要るなら、融資を先に相談する
  5. どれも当たらないなら、無料の相談窓口で聞いてみる

中小企業庁は創業・スタートアップ支援の情報も公開しています。会社設立の準備のうちに一度見ておいてください。

Q. 一人でも使える制度はありますか。

A. 補助金には人数の条件がないものが多くあります。雇用の助成金は人を雇うことが前提です。

Q. 両方使えますか。

A. 経費が別なら使えます。同じ経費に重ねることはできません。

Q. どちらが通りやすいですか。

A. 助成金は要件を満たすかどうかで決まります。補助金には採択と不採択があります。

Q. 急いでお金が要るときは。

A. 融資です。補助金も助成金も後払いです。

Q. 落ちたらどうすればよいですか。

A. 書いた計画は次の回や他の制度で使えます。窓口で相談してください。

この五つのうち、一番目に時間をかけてください。会社設立の後にやりたいことが一文にならないと、どの棚も開けません。

出典創業・スタートアップ支援(中小企業庁/2026-09-05 確認)

まとめ|場面で決まる

まとめ|場面で決まる|会社設立の補助金と支援
まとめ|場面で決まる

補助金と助成金のどちらを狙うかは、やることが決まれば自然に決まります。

この記事の要点

  • 1一人で始めるなら、まず融資。助成金の棚はまだ関係ない
  • 2販路を広げるなら補助金。持続化補助金には創業型もある
  • 3人を雇うなら助成金。求人を出す前に労働局へ
  • 4設備は補助金だが、交付決定を待てるかどうかで判断する
  • 5両方を使うなら、どの経費をどの制度に当てたかを表にして残す

制度を横断して探すなら、J-Net21のような支援情報のサイトも使えます。会社設立の準備のうちに一度見ておいてください。

この記事は2026年9月時点で中小企業庁、厚生労働省、日本政策金融公庫の公表内容にあたって確認した内容です。制度は年度で変わります。申し込む前に、必ず最新の要領でご確認ください。

出典J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)

どちらを狙うか迷っている方へ

補助金と助成金の違いを調べ尽くしても、自分がどちらを使うべきかは出てきません。答えは制度の側ではなく、あなたが次に何をするかにあります。人を雇うなら助成金、販路を広げるなら補助金、今すぐお金が要るなら融資。会社設立の後にやりたいことを一文で書いてみてください。その一文が、選んでくれます。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

会社設立の補助金について調べるときに、あわせて見られているサイトです。掲載の順番は、おすすめの度合いや優劣を示すものではありません。内容は各サイトの運営者にご確認ください。

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