2026年に会社設立して人を雇う|今年度の助成金の見方
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2026年に会社設立をして、人を雇う予定がある方に向けた記事です。雇用の支援は補助金とは別の棚にあり、探し方も申し込み方も違います。今年度の見方を整理します。
人を雇うときの支援は、公募を待つものではありません。要件を満たしたときに申請します。その代わり、雇う前の段取りが決め手になります。

雇用の支援は、補助金とは別の棚にある

2026年に会社設立をして人を雇うなら、探す場所が変わります。設備や販路の補助金は経済産業省と中小企業庁、雇用の支援は厚生労働省の所管です。
厚生労働省は雇用関係助成金の一覧を公開しています。雇用調整関係、雇用開発関係、人材確保・処遇改善関係、人材開発関係、仕事と家庭の両立支援関係といった分類で並んでいます。
一覧の冒頭には、雇用関係助成金の申請にあたっては共通の要件や申請方法等を確認するようにという注記があります。個別の制度を見る前に、ここを読んでください。
補助金と違って公募の期間がなく、要件を満たしたときに申請するものが多くあります。締切に追われないという意味では気が楽です。
その代わり、事前の手続きが要ります。会社設立の直後に人を雇うなら、雇う前に確かめてください。
補助金と助成金という言葉は、日常では混ざって使われます。ただ、探す場所と申し込み方が違うので、会社設立の直後は分けて考えたほうが迷いません。
分類が多くて戸惑いますが、2026年に会社設立をしたばかりの会社に関係するのは、そのうちのごく一部です。雇入れと処遇の改善に絞って見れば足ります。
どの制度も、事業主としての基本的な要件を満たしていることが前提です。労働保険に加入していること、労働関係の法令に沿った運営をしていること、支給に関する書類を整えていること。2026年に会社設立をしたばかりでも、ここは同じように見られます。
出典:雇用関係助成金一覧(厚生労働省/2026-09-04 確認)
会社設立の直後に近いのは、雇入れと処遇改善の制度

分類のなかで、2026年に会社設立をしたばかりの会社に近いのは、雇入れに関するものと処遇の改善に関するものです。
キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者等の企業内でのキャリアアップを促進する事業主を支援する制度です。正社員化などの取組が対象になります。
この制度では、あらかじめキャリアアップ計画を作成して管轄の労働局長の受給資格の認定を受けることが必要とされています。人を正社員にしてから相談しても間に合いません。
会社設立の直後は、まず有期で雇って様子を見るという形になりがちです。その先に正社員化を考えているなら、最初の段階で計画を出しておいてください。
コースは複数あり、年度で内容が変わります。2026年度の要件は労働局で確かめてください。
補助金と違って、支給までの流れは長くなります。正社員化してから一定期間の勤務を経て申請するという形が多いためです。会社設立の資金計画には入れないでください。
会社設立の直後にどこまで人を増やすかは、事業の伸び方によります。助成金があるから雇うという順番にはしないでください。制度は、決めたことの後押しとして使うものです。
出典:キャリアアップ助成金(厚生労働省/2026-09-03 確認)
社会保険の加入と、処遇改善の支援

パートやアルバイトを社会保険に加入させると、本人の手取りが減ることがあります。ここに関わるのが、キャリアアップ助成金の社会保険適用時処遇改善コースです。
短時間労働者に社会保険を適用させるにあたって、手取りの減少を踏まえた処遇の改善をおこなう事業主を支援する制度です。
2026年に会社設立をして、短い時間で働く方を雇う予定があるなら、名前を知っておく価値があります。加入の手続きと支援の申請を、同じ時期に考えられるからです。
この制度も事前の計画が要ります。加入させてから調べ始めると間に合いません。
要件や支給の額は年度で変わります。厚生労働省のページで最新の内容を確かめてください。
社会保険の加入は、会社設立の直後に避けて通れない手続きです。同じ動きのなかで支援が受けられるなら、確かめておく価値があります。
出典:キャリアアップ助成金(社会保険適用時処遇改善コース)(厚生労働省/2026-09-03 確認)
試しに雇うという形もある

会社設立の直後は、人を雇う判断が難しい時期です。仕事の量が読めないからです。
トライアル雇用助成金は、職業経験の不足などから就職が困難な求職者を、一定期間試行雇用した事業主に対する助成の制度です。一般トライアルコースがその基本になります。
利用には、ハローワークや職業紹介事業者等の紹介によることが前提とされています。自分で見つけた人を後から当てはめることはできません。
2026年に会社設立をして初めて人を雇うなら、まずハローワークに求人を出すところから始めてください。相談の窓口にもなります。
支給の額や対象者の要件は年度で変わります。求人を出す前に確かめてください。
ハローワークには、会社設立の直後の求人の出し方を相談できます。補助金の窓口とは別の場所ですが、人に関することはここが入口です。
出典:トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)(厚生労働省/2026-09-03 確認)
保険の手続きが、すべての前提になる

雇用関係助成金は、労働保険の適用事業所であることを前提にするものがほとんどです。会社設立の直後に人を雇うなら、まずここです。
労働者を1人でも雇用したら労働保険の適用事業となり、保険関係が成立した日の翌日から10日以内に保険関係成立届を提出することとされています。
あわせて、労働保険料の申告と納付も必要になります。年度ごとの手続きなので、2026年に会社設立をした場合の初年度は期間が短くなります。
賃金台帳、出勤簿、労働者名簿。支給の申請ではこれらの記録が確認されます。会社設立の直後から形を作ってください。
手続きが済んでいないと、要件を満たしていても支給されません。順番を守ってください。
補助金の申請でも、従業員数を示す資料として保険の加入状況が求められることがあります。雇用の支援と補助金の両方に効く手続きだということです。
就業規則は、常時10人以上の労働者を使用する事業場で作成と届出が必要とされています。会社設立の直後はこの人数に届かないことが多いのですが、助成金の要件として規程の整備を求められることがあります。人数にかかわらず、形を作っておいてください。
出典:労働保険の成立手続(厚生労働省/2026-09-04 確認)
社会保険の新規適用は、いちばん期限が短い

会社設立の直後に来る期限のうち、いちばん短いのが社会保険です。事業所が健康保険・厚生年金保険に適用されることになった場合、事実の発生から5日以内に新規適用届を日本年金機構へ提出します。
法人の事業所は、常時従業員を使用する場合に適用事業所となります。役員だけの会社設立でも、報酬を支払うなら対象になります。
この届出には登記事項証明書の添付が求められます。登記の完了を待ってから5日というのは、かなり慌ただしい日程です。
助成金の申請では、従業員数を示す資料として社会保険の加入状況が求められることがあります。2026年に会社設立をしたなら、早めに済ませておいてください。
必要な届書は会社設立の規模によって変わります。日本年金機構の案内で確かめてください。
会社設立の直後は、届出の期限がいくつも重なります。5日、10日、2か月。短いものから順に片づけてください。
出典:新規適用の手続き(日本年金機構/2026-09-03 確認)
事業所を置く場所で変わる制度もある

雇用の支援のなかには、事業所を置く地域によって使えるものがあります。地域雇用開発助成金がその例です。
雇用機会が不足している地域などで、事業所の設置・整備をおこない、あわせてその地域に居住する求職者等を雇い入れる事業主を支援する制度です。
支給の額は、計画の提出の時期や地域の区分、設置・整備の費用と増加した労働者の数によって変わります。金額をここに書くと誤解を招くので、労働局で確かめてください。
2026年に会社設立をして、事業所の場所をこれから決めるなら、こうした制度の対象地域かどうかを見ておく価値があります。
計画の提出が先で、その後に設置と雇入れという順番です。会社設立の段取りに組み込んでください。
補助金にも地域を条件にするものがあります。会社設立の場所は、支援の面でも意味を持つということです。
出典:地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)(厚生労働省/2026-09-04 確認)
2026年度に人を雇うときの進め方

ここまでを、会社設立からの流れとしてまとめます。共通しているのは、雇う前に手を打つという点です。
- 人を雇う時期と人数を決める
- 労働保険と社会保険の手続きを確かめる
- 厚生労働省の雇用関係助成金一覧で、近い制度を探す
- 計画の届出や認定が要る制度は、雇う前に労働局へ相談する
- 求人を出す(トライアル雇用ならハローワーク経由)
- 雇い入れ、記録を残し、要件を満たしたら支給申請する
創業期の支援は中小企業庁のページからも辿れます。雇用の支援と創業の支援を並べて見ると、時期の重なりが分かります。
Q. 2026年度の助成金は公募がありますか。
A. 多くは公募ではなく、要件を満たしたときの申請です。ただし事前の手続きが要ります。
Q. 雇ってから申し込めますか。
A. 制度によります。事前の計画が必要なものは、後から遡れません。
Q. 役員だけでも使えますか。
A. 雇用の助成金は労働者を雇うことが前提です。役員だけでは対象になりません。
Q. どこに相談すればよいですか。
A. 管轄の労働局とハローワークです。社会保険労務士も相談先になります。
Q. 補助金と両方使えますか。
A. 使えます。ただし同じ経費に二重には使えません。
この順番のなかで、いちばん飛ばされやすいのが4番目です。会社設立の忙しさのなかでは、雇う日が先に決まってしまいます。求人を出す前に一度立ち止まってください。
出典:創業・スタートアップ支援(中小企業庁/2026-09-05 確認)
まとめ|雇う前に決まる

2026年に会社設立をして人を雇うとき、助成金を使えるかどうかは雇う前に決まっています。後から整えられないのが、補助金といちばん違うところです。
この記事の要点
- 1雇用の支援は厚生労働省の所管。補助金とは別の一覧で探す
- 2キャリアアップ助成金は、あらかじめ計画を作り労働局長の認定を受ける
- 3トライアル雇用助成金は、ハローワーク等の紹介によることが前提
- 4労働保険の成立届は雇った日の翌日から10日以内、社会保険は5日以内
- 5地域によって使える制度がある。事業所の場所を決める前に確かめる
雇用の支援は、金額の大小より順番のほうが効きます。会社設立の直後に一度だけ相談しておけば、その後の判断が早くなります。
制度を横断して探すなら、J-Net21のような支援情報のサイトも使えます。会社設立の直後に一度見ておいてください。
この記事は2026年9月時点で厚生労働省や日本年金機構、中小企業庁の公表内容にあたって確認した内容です。要件や支給の額は年度で変わります。人を雇う前に、必ず管轄の労働局でご確認ください。
出典:J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)
最初の一人を雇う方へ
会社設立をして最初の一人を雇うときは、手続きの多さに驚くはずです。ただ、その手続きこそが助成金の入口でもあります。労働保険と社会保険を済ませ、規程を整える。この土台がないと、どの制度も使えません。逆に、整えておけば選択肢が並びます。2026年に人を雇う予定があるなら、求人を出す前に一度、管轄の労働局へ相談してみてください。
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