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個人事業から札幌市で法人成りする|会社設立の支援は使えるか

公開 文責 会社設立・設立後の補助金のプロ

この記事を読んでほしい方

札幌市で個人事業をしていて、法人成りを考えている方に向けた記事です。まったくの創業とは扱いが違う場面があります。使える支援と外れる支援を整理します。

事業はすでにある。それを法人にする。この場合、創業向けの支援が使えるのかどうかが分かりにくくなります。順に確かめます。

法人成りで支援が使えるかどうかの確認点
法人成りで支援が使えるかどうかの確認点

法人成りでも、市の証明は受けられる

法人成りでも、市の証明は受けられる|会社設立の補助金と支援
法人成りでも、市の証明は受けられる

法人成りは、会社設立の手続きそのものはまったくの創業と同じです。定款を作り、登記を申請し、届出を出す。違うのは、支援の制度が対象をどう区切っているかです。

札幌市の特定創業支援等事業は、これから創業する方だけのものではありません。

対象は、事業を営んでいない個人で創業予定の方、または創業から5年以内の個人や法人の代表者とされています。個人事業を営んでいる方も、この期間内なら入ります。

支援は1か月以上にわたり継続的に4回以上の相談が必要です。創業アドバイザーが事業計画の作成から販路開拓まで支援します。

証明書の申請は札幌中小企業支援センターへ持参または郵送し、発行までに1週間から2週間かかるとされています。

法人成りの登記をする前に証明書を受け取れば、登録免許税の軽減が使えます。

会社設立の登記の前に相談を始めれば、支援を受けながら準備を進められます。法人成りの日程を決める前に窓口へ連絡してください。

出典札幌市創業支援等事業計画(札幌市/2026-09-05 確認)

市の補助金にも、法人成りの枠がある

市の補助金にも、法人成りの枠がある|会社設立の補助金と支援
市の補助金にも、法人成りの枠がある

さっぽろ新規創業促進補助金の対象者の要件を見ると、法人成りを想定した書き方になっています。

事業を営んでいない方、または開業届から5年未満の個人事業主が新たに会社を設立した方が対象とされています。つまり、個人事業からの法人成りも入ります。

補助額は株式会社の設立で7万5,000円、合同会社の設立で3万円。軽減後の登録免許税の最低税額と同じ額です。

ただし、開業届から5年を過ぎていると対象外になります。個人事業を長く続けてきた方は、ここで線が引かれます。

あわせて、新設会社以外に代表権を持つ会社がないことも要件です。すでに別の会社の代表をしている方は使えません。

会社設立の補助金としては珍しく、法人成りをはっきり想定した書き方になっています。個人事業から会社設立に進む方が多いことを踏まえた設計でしょう。

会社設立の日から90日以内という申請の期限もあります。法人成りは個人事業の締めと会社設立の立ち上げが重なる時期なので、この90日はとくに慌ただしくなります。登記が完了した日をカレンダーに書き、90日後に印を付けておいてください。

出典さっぽろ新規創業促進補助金(札幌市/2026-09-05 確認)

創業の起点は、制度によって違う

創業の起点は、制度によって違う|会社設立の補助金と支援
創業の起点は、制度によって違う

法人成りでいちばん分かりにくいのが、創業の起点をいつと見るかです。

小規模事業者持続化補助金の創業型は、創業後1年以内の小規模事業者等が対象とされています。この一年をどこから数えるかで、対象になるかどうかが変わります。

設立の登記の日から数えるのか、個人事業を始めた日から数えるのか。制度によって扱いが分かれます。

公募要領を読んでも判断がつかないことがあります。その場合は事務局に確かめてください。自己判断で申請して、後から対象外と分かるのがいちばん困ります。

札幌市で法人成りを考えているなら、狙う制度の起点を先に確かめてから登記の時期を決めてください。

会社設立の登記の日は自分で決められます。制度の起点が登記の日なら、公募の時期に合わせて会社設立の日を選ぶという調整もできます。

個人事業の期間が長い方ほど、この起点の問題は切実になります。会社設立の登記の日から数えるなら対象でも、事業を始めた日から数えるなら対象外という逆転が起こるからです。判断がつかないまま準備を進めず、先に確かめてください。

出典小規模事業者持続化補助金(創業型)について(中小企業庁/2026-09-03 確認)

登録免許税は、法人成りでもかかる

登録免許税は、法人成りでもかかる|会社設立の補助金と支援
登録免許税は、法人成りでもかかる

法人成りは、個人事業を会社に変えるというより、新しく会社を作って事業を移す手続きです。だから会社設立の費用が一通りかかります。

登録免許税は、株式会社なら資本金の0.7パーセント、それが15万円に満たなければ15万円。合同会社なら同じく0.7パーセントで、下限は6万円です。

証明を受けると税率が0.35パーセントに軽減されます。最低税額で見ると、株式会社が7万5,000円、合同会社が3万円です。

さらに札幌市の補助金が同額を補助するので、最低税額なら考え方としては負担がなくなります。

個人事業のときには縁のなかった費用です。法人成りの見積もりに、忘れずに入れてください。

会社設立の費用にはほかに定款認証の手数料もあります。株式会社なら資本金の額等により三段階、合同会社なら認証そのものが不要です。法人成りの形を決めるときに、あわせて考えてください。

出典産業競争力強化法、経済産業省関係産業競争力強化法施行規則(中小企業庁/2026-09-03 確認)

資本金の額で、消費税の扱いが変わる

資本金の額で、消費税の扱いが変わる|会社設立の補助金と支援
資本金の額で、消費税の扱いが変わる

法人成りで意識したいのが消費税です。個人事業のときの売上とは切り離して判断されます。

国税庁は、基準期間がない法人のうち、その事業年度開始の日における資本金の額または出資の金額が1,000万円以上である法人については、消費税の納税義務は免除されないとしています。

会社設立の1期目と2期目には基準期間がありません。資本金を1,000万円未満にしておけば、原則としてこの期間は免除されます。

ただし、1,000万円未満でも特定新規設立法人に該当する場合は免除されません。個人事業の規模によっては当てはまることがあります。

インボイスの登録をしている個人事業主が法人成りする場合、法人として登録し直す必要があります。取引先への影響も含めて、税理士に相談してください。

会社設立の資本金は、補助金の枠にも関わります。国の補助金の多くは対象を中小企業者や小規模事業者と定めていて、その線引きに資本金の額が使われるからです。

出典No.6503 基準期間がない法人の納税義務の免除の特例(国税庁/2026-09-04 確認)

インボイスの登録は、法人として取り直す

インボイスの登録は、法人として取り直す|会社設立の補助金と支援
インボイスの登録は、法人として取り直す

インボイスの登録番号は、事業者ごとに付されます。個人事業主として登録していても、法人成りしたら法人として登録の申請が必要です。

国税庁は、適格請求書発行事業者の登録申請の手続きを案内しています。会社設立の登記が済んでから申請することになります。

登録までに時間がかかることがあります。取引先に請求書を出せない期間が生まれないよう、早めに動いてください。

法人成りの時期を決めるとき、この点も日程に入れておいてください。事業の切り替えは月の区切りに合わせるのが実務的です。

個人事業の廃業の届出も忘れずに。税務署への手続きが両方に発生します。

会社設立の登記が完了しないと法人番号が出ません。インボイスの登録も、電子申請のアカウントの取得も、そこからです。日程に余裕を持たせてください。

会社設立の後、取引先には法人としての請求書を出すことになります。名義も口座も変わるので、切り替えの連絡を早めにしてください。支援の手続きより、こちらのほうが取引に直結します。

出典D1-64 適格請求書発行事業者の登録申請手続(国内事業者用)(国税庁/2026-09-03 確認)

融資は、実績があるぶん話しやすい

融資は、実績があるぶん話しやすい|会社設立の補助金と支援
融資は、実績があるぶん話しやすい

法人成りには利点もあります。個人事業の実績があるという点です。

札幌中小企業支援センターは、創業・雇用創出支援資金という融資を案内しています。対象は札幌市内で創業する方および創業後5年未満の中小企業者などです。

融資限度額は5,000万円以内で、創業者については必要額の90パーセント以内。融資期間は10年以内で、うち据置が2年以内とされています。

まったくの創業と違い、個人事業のときの確定申告や取引の記録があります。計画の裏づけとして使えるので、話が具体的になります。

北海道の創業貸付にも、法人成りした企業で設立後5年以内という区分があります。両方の窓口で聞いてみてください。

会社設立の直後に資金が要るなら、この実績を持って相談に行ってください。個人事業のときの数字は、そのまま説明の材料になります。

融資の審査では、個人事業のときの申告内容も見られます。会社設立の直前に無理に数字を作ろうとせず、これまでの実績をそのまま示してください。説明がつかない数字のほうが不利になります。

出典「創業・雇用創出支援資金」融資案内(さっぽろ産業振興財団 札幌中小企業支援センター/2026-09-05 確認)

法人成りのときに確かめる順番

法人成りのときに確かめる順番|会社設立の補助金と支援
法人成りのときに確かめる順番

ここまでを、法人成りの段取りとしてまとめます。

  1. 開業届の提出日を確かめる(5年を過ぎていないか)
  2. 札幌中小企業支援センターに相談し、証明の日程を決める
  3. 資本金の額を、消費税と補助金の枠を見て決める
  4. 証明書を受け取り、会社設立の登記を申請する
  5. 登記の後、税務署・道・市への届出とインボイスの登録
  6. 90日以内に、さっぽろ新規創業促進補助金を申請する

どの市区町村が認定を受けているかは、中小企業庁が一覧を公表しています。札幌市以外へ移る予定があるなら確かめてください。

Q. 法人成りでも創業向けの支援は使えますか。

A. 開業届から5年未満などの条件があります。制度ごとに確かめてください。

Q. 創業の起点はいつですか。

A. 制度によって違います。事務局に確かめてください。

Q. 登録免許税はかかりますか。

A. 新しく会社を作る手続きなのでかかります。証明があれば半分になります。

Q. インボイスの番号は引き継げますか。

A. 事業者ごとの番号なので、法人として登録の申請が必要です。

Q. 個人事業の廃業手続きも要りますか。

A. 税務署への届出が必要です。あわせて確かめてください。

この六つのうち、いちばん最初が肝心です。開業届の日付を確かめないまま会社設立を進めると、後から対象外だと分かることがあります。

出典産業競争力強化法に基づく認定を受けた市区町村別の創業支援等事業計画の概要(中小企業庁/2026-09-03 確認)

まとめ|五年という線を先に確かめる

まとめ|五年という線を先に確かめる|会社設立の補助金と支援
まとめ|五年という線を先に確かめる

札幌市で法人成りをするとき、使える支援があるかどうかは期間で決まることが多くあります。開業届から5年、創業から1年。

この記事の要点

  • 1市の証明は、創業から5年以内の個人や法人の代表者も対象
  • 2市の補助金は、開業届から5年未満の個人事業主の法人成りも対象
  • 3創業の起点は制度によって違う。事務局に確かめる
  • 4登録免許税は法人成りでもかかる。証明があれば半分になる
  • 5インボイスの登録は法人として取り直す

制度を横断して探すなら、J-Net21のような支援情報のサイトも使えます。法人成りの準備の段階で一度見ておいてください。

この記事は2026年9月時点で札幌市や中小企業庁、国税庁、さっぽろ産業振興財団の公表内容にあたって確認した内容です。要件は変わります。会社設立を進める前に、必ず最新の情報と専門家にご確認ください。

出典J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)

法人成りを考えている方へ

個人事業を続けてきた方ほど、創業向けの支援は自分には関係ないと思いがちです。実際には、開業届から5年未満なら対象になる制度があります。逆に、5年を過ぎると使えなくなるものもあります。札幌市で法人成りを考えているなら、まず開業届を出した日を確かめてください。その日付が、使える支援の範囲を決めています。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

会社設立の補助金について調べるときに、あわせて見られているサイトです。掲載の順番は、おすすめの度合いや優劣を示すものではありません。内容は各サイトの運営者にご確認ください。

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