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東京で会社設立して人を雇う|採用の前に押さえる助成金の順番

公開 文責 会社設立・設立後の補助金のプロ

この記事を読んでほしい方

東京で会社設立をして、人を雇う予定がある方に向けた記事です。東京は人件費の水準が高く、社会保険料の負担も含めると固定費が重くなります。採用の前にしか使えない支援があるので、その順番を先に整理しておきます。

会社設立の直後に人を雇うのは、資金の面でも心理の面でも大きな決断です。東京では特に人件費が重くなります。雇用の助成金は、その負担を後から支える仕組みですが、順番を守らないと使えません。

採用の前にやる順番
採用の前にやる順番

東京では、人件費が固定費の中心になる

東京では、人件費が固定費の中心になる|会社設立の補助金と支援
東京では、人件費が固定費の中心になる

東京で会社設立をすると、家賃と人件費が固定費の中心になります。どちらも売上が立つ前から毎月出ていきます。

人を雇うと、給与のほかに社会保険料の会社負担分がかかります。事業所が健康保険・厚生年金保険に適用されることになった場合、事実の発生から5日以内に新規適用届を日本年金機構へ提出します。会社設立の直後に来る期限のなかで、いちばん短いものの一つです。

労働保険についても、厚生労働省の説明によれば、保険関係成立の日から10日以内に保険関係成立届を所轄の労働基準監督署または公共職業安定所へ提出し、概算保険料の申告・納付は成立の日から50日以内とされています。

これらの手続きは義務であると同時に、雇用の助成金の前提にもなります。会社設立の直後に済ませておいてください。

これらの手続きは、補助金の申請でも効いてきます。国の補助金の多くは対象を中小企業者や小規模事業者と定めていて、従業員数を示す書類として加入状況が求められることがあるためです。会社設立の直後に済ませておけば、両方の支援の土台になります。

東京は人件費の水準が高いぶん、一人雇うだけでも月ごとの支出が大きく動きます。会社設立の資金計画では、給与と社会保険料の会社負担分をあわせた金額で見込んでください。

出典新規適用の手続き(日本年金機構/2026-09-03 確認)

雇用の助成金は、採用の前に動く

雇用の助成金は、採用の前に動く|会社設立の補助金と支援
雇用の助成金は、採用の前に動く

厚生労働省系の助成金は、補助金と違って審査で落とされる性格のものではありません。要件を満たせば受けられるものが多くあります。その代わり、順番が厳しく決まっています。

キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった非正規雇用の方の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化や処遇の改善に取り組んだ事業主を助成する制度です。各コースの実施日の前日までにキャリアアップ計画を提出することが求められます。

つまり、先に正社員化してしまってから申し込むことはできません。会社設立の直後は人事を勢いで決めがちなので、ここは意識してください。

計画の提出は、窓口への持参、郵送、電子申請でおこなえます。会社設立の直後で人手が足りない時期には、電子申請が使えるのは助かります。

補助金にも似た考え方があります。採択の通知が来ても、交付決定より前に発注した経費は対象外になることが多いという点です。助成金の計画提出も補助金の交付決定も、取り組みを始める前に手続きを終えるという同じ設計になっています。

出典キャリアアップ助成金(厚生労働省/2026-09-03 確認)

採用の経路そのものが要件になる制度もある

採用の経路そのものが要件になる制度もある|会社設立の補助金と支援
採用の経路そのものが要件になる制度もある

トライアル雇用助成金の一般トライアルコースは、就業経験の不足などで就職が難しい方を、一定期間試しに雇い入れる制度です。

要件の中心は三つです。ハローワーク等の紹介を受けて雇い入れること、原則3か月のトライアル雇用をおこなうこと、週の所定労働時間が通常の労働者と同程度(30時間以上)であること。支給額は対象者1人あたり月額最大4万円で、最長3か月です。

東京は求人サイトや人材紹介の選択肢が多い地域です。だからこそ、知らないうちに要件を外す経路で採用してしまうことがあります。この制度を使うなら、募集の方法から設計してください。

ハローワークを使うと、募集の書き方から相談に乗ってもらえます。会社設立したばかりで採用の経験がない場合、助成金を抜きにしても価値のある窓口です。

東京は求人の選択肢が多いぶん、採用の経路も自由に選べます。だからこそ、助成金を狙うなら経路を先に決めておく必要があります。会社設立の直後は急いで人を探しがちですが、ここで一手間かける価値があります。

出典トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)(厚生労働省/2026-09-03 確認)

整えておく書類が、そのまま採用の武器になる

整えておく書類が、そのまま採用の武器になる|会社設立の補助金と支援
整えておく書類が、そのまま採用の武器になる

雇用の助成金でつまずくのは、審査ではなく書類です。要件を満たしていても、それを示す記録がないと支給されません。

採用の前に整えるもの|会社設立の補助金
採用の前に整えるもの

これらは助成金のためだけのものではありません。東京は求人が多く、応募する側も比べています。会社設立したばかりの会社に応募するとき、労働条件がきちんと示されているかは大きな判断材料になります。

社会保険労務士に最初だけ見てもらうという使い方もあります。要件を満たせずに支給されないことを考えると、結果的に安く付くことがあります。

記録は補助金の申請でも使います。対象経費に人件費が含まれる制度では、出勤簿や賃金台帳が根拠になるためです。会社設立の直後から残しておけば、助成金と補助金の両方に効きます。

出典雇用関係助成金一覧(厚生労働省/2026-09-04 確認)

東京労働局とハローワークが窓口

東京労働局とハローワークが窓口|会社設立の補助金と支援
東京労働局とハローワークが窓口

雇用の助成金の窓口は、東京労働局やハローワークです。補助金の窓口である商工会議所・商工会とは分かれています。

コースの数が多く要件も細かいため、会社設立の直後にすべてを読み込むのは現実的ではありません。自社の採用の予定を窓口で伝え、当てはまりそうなコースを教えてもらうのが早道です。

キャリアアップ助成金には、正社員化以外のコースもあります。社会保険適用時処遇改善コースのように、短時間労働者の社会保険の適用にともなう処遇の改善を対象にした枠も設けられています。

厚生労働省は雇用関係の助成金を一覧で公表しています。会社設立の準備の段階で一度目を通し、自社の採用の予定に近いものを見つけておいてください。

窓口に行くときは、いつ、誰を、どういう形で雇う予定かを紙にまとめて持って行ってください。会社設立の日と、いまの従業員数も伝えると話が早く進みます。曖昧なままだと一般的な案内で終わります。

出典キャリアアップ助成金(社会保険適用時処遇改善コース)(厚生労働省/2026-09-03 確認)

助成金も後払い。人件費は自前で払う

助成金も後払い。人件費は自前で払う|会社設立の補助金と支援
助成金も後払い。人件費は自前で払う

雇用の助成金も後払いです。取り組みを終えて支給申請をおこない、確認が済んでから支給されます。会社設立の直後の人件費を助成金で賄うことはできません。

東京は人件費の水準が高い地域です。給与と社会保険料の会社負担分は、売上が立つ前から毎月出ていきます。助成金が入るのはずっと後なので、その間の資金を用意しておく必要があります。

ここを埋めるのが融資です。東京都中小企業制度融資の『創業』は融資限度額3,500万円で、返済期間は設備資金10年以内・運転資金7年以内(いずれも据置期間1年以内を含む)とされています。日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金なら、元金の据置期間を5年以内に設定できます。

支給申請にも期限があります。取り組みを終えてから所定の期間内に申請しないと受けられません。計画を出した時点で、支給申請の時期をカレンダーに入れておいてください。

東京都の創業助成事業では、助成対象経費に従業員人件費が挙げられています。補助金では対象になりにくい費目なので、東京で会社設立をして人を雇うなら、この制度も視野に入れてください。ただし指定された創業支援の利用が申請の前提とされています。

出典新規開業・スタートアップ支援資金(日本政策金融公庫/2026-09-03 確認)

補助金と重なりやすいのが、人件費

補助金と重なりやすいのが、人件費|会社設立の補助金と支援
補助金と重なりやすいのが、人件費

雇用の助成金と補助金を重ねること自体は、目的と対象経費が重ならなければ可能です。ただ、同じ経費に二重に支援を受けることは認められません。

特に人件費は重なりやすい費目です。同じ人の同じ期間の人件費を、補助金と助成金の両方から受け取ることはできません。分け方の基本は、期間と対象者です。

申請書には他の制度への申請状況を書く欄があります。ここは正直に書いてください。隠して両方から受け取ると、あとで返還を求められます。

会社設立の直後は経理の体制もこれからという時期です。最初に経費の割り振りを決めて記録しておけば、実績報告のときに困りません。

会社設立の直後に複数の支援を同時に走らせると、報告の時期が重なって手が回らなくなります。片方ずつ進めて、一本目を完了させてから次に取りかかるほうが安全です。

出典小規模事業者持続化補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)

採用そのものを急がないという判断

採用そのものを急がないという判断|会社設立の補助金と支援
採用そのものを急がないという判断

助成金があるからといって、採用を急ぐ必要はありません。人件費と社会保険料の会社負担分は毎月かかり続けます。事業に必要な人数で判断してください。

Q. 会社設立の直後から人を雇うべきですか。

A. 事業の必要に応じて判断してください。東京は人件費の水準が高く、固定費が重くなります。

Q. すでに採用してしまいました。

A. その方については使えないコースがあります。次の採用で検討してください。

Q. 業務委託なら助成金は使えますか。

A. 雇用の助成金は雇用関係が前提です。業務委託は対象になりません。

Q. 助成金のために人数を増やすべきですか。

A. おすすめしません。支給されるのは後で、しかも一時的です。固定費は続きます。

Q. 補助金と助成金、どちらを先に当たりますか。

A. 採用の予定があるなら助成金です。順番の縛りが強く、後から満たせないためです。

会社設立の一年目は、まず自分で回してみるという選択もあります。事業の形が固まってから採用するほうが、必要な人物像もはっきりします。

会社設立の直後に人を雇うかどうかは、支援の有無ではなく事業の必要で決めてください。売上の見通しが立ってから採用しても、助成金の制度は残っています。焦って固定費を増やすより、そのほうが安全です。

出典労働保険の成立手続(厚生労働省/2026-09-04 確認)

まとめ|募集をかける前に、一本電話を入れる

まとめ|募集をかける前に、一本電話を入れる|会社設立の補助金と支援
まとめ|募集をかける前に、一本電話を入れる

東京で会社設立をして人を雇うなら、募集をかける前に東京労働局かハローワークに相談してください。採用の経路や計画の提出は、後から取り返せないからです。

この記事の要点

  • 1社会保険の新規適用届は事実の発生から5日以内、労働保険の成立届は10日以内
  • 2キャリアアップ助成金は、実施日の前日までに計画を提出する
  • 3トライアル雇用はハローワーク等の紹介が前提。採用の経路が要件になる
  • 4出勤簿と賃金台帳は毎月続ける。あとからさかのぼって作れない
  • 5助成金も後払い。東京は人件費が重いので、自前で払える計画にする

この記事の期限と要件は、執筆時点で厚生労働省などの公表内容にあたって確認したものです。コースの要件や支給額は年度ごとに見直されます。会社設立の後に採用を検討する段階では、必ず東京労働局やハローワークにご確認ください。

出典労働保険料の申告・納付(厚生労働省/2026-09-04 確認)

採用を考えている方へ

東京で会社設立をして人を雇うのは、固定費の面で大きな決断です。助成金はその負担を後から少し支えるものであって、採用の理由にはなりません。それでも、採用すると決めたなら募集をかける前に一度相談する。それだけで受けられる支援が変わります。東京労働局もハローワークも無料です。三十分の相談で、数十万円の差が出ることもあります。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

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