東京で会社設立して二年目以降|創業向けが終わった後に狙う支援
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東京で会社設立をして、創業向けの支援の対象から外れる時期が近づいている方に向けた記事です。創業○年未満という条件が付いた制度が使えなくなった後、何を見ればよいのか。二年目以降の道筋を整理します。
創業向けの支援には期限があります。その代わり、実績が出てから申し込める制度が別に並んでいます。東京で会社設立をした後、二年目以降に見る先をまとめます。

創業向けの支援には、期限がついている

東京で会社設立をした直後に案内される支援の多くは、創業期を対象にしています。東京都の創業助成事業も、都内での創業を予定している方や創業して間もない中小企業者等を対象とする制度です。
つまり、時間が経てば対象から外れます。会社設立から二年、三年と過ぎたときに「もう使える制度がない」と感じるのは、この線引きに当たっているからです。
けれども、支援が終わるわけではありません。創業向けが実績のない時期を計画で支える制度だとすれば、その後に並ぶのは実績を材料に申し込む制度です。入口が入れ替わるだけです。
だから、会社設立の一年目のうちに、次の棚を見ておいてください。二年目に入ってから探し始めると、公募の時期を逃します。
会社設立から二年目に入る前に、いま受けている支援がいつまで続くのかを一覧にしてみてください。補助金の交付が終わる時期、家賃補助が切れる時期。並べてみると、次に何を用意すべきかが見えてきます。
出典:令和8年度「創業助成事業」募集(東京都/2026-09-03 確認)
一期分の決算が出たら、経営革新計画が視野に入る

二年目以降にまず考えたいのが経営革新計画です。中小企業等経営強化法にもとづくもので、新事業活動によって経営の相当程度の向上を図る計画を、都道府県が承認する仕組みです。
東京都は対象者について、直近1年以上の営業実績があり、この期間に決算をおこなっていること、つまり税務署に申告済みであることを挙げています。会社設立の直後には申し込めず、一期分の決算を終えてからの制度だということです。
要件としては、新事業活動に取り組む計画であること、経営の相当程度の向上を達成できる計画であることが示されています。具体的な数値目標は記載要領で確かめてください。
承認そのものにお金が付くわけではありません。効いてくるのは、その後です。低利の融資や信用保証の特例、国の補助制度を利用するときの加点措置につながります。
会社設立から一年が過ぎた頃に、この計画を書いておく。それだけで、次の年に申し込む補助金の材料が揃います。
出典:経営革新計画|経営支援(東京都産業労働局/2026-09-03 確認)
公社の助成金は、創業期の後にも並んでいる

東京都中小企業振興公社は、創業助成金だけの窓口ではありません。助成金のページには、創業期の後に使える制度が並んでいます。
製品開発では、新製品・新技術開発助成事業や、課題解決型製品・サービス等の試作品開発・改良助成、製品改良/規格適合・認証取得支援事業。他企業・大学等と連携した技術・製品開発を支援するTOKYO戦略的イノベーション促進事業もあります。
販路拡大では、展示会出展助成事業、課題解決型製品・サービス等の販路拡大助成、ゼロエミ推進製品・サービス等の販路拡大助成。設備投資では、躍進的な事業推進のための設備投資支援事業。
ほかに、外国特許出願費用助成事業などの知的財産の制度や、デジタル技術を用いた企業変革を支援するDX推進助成金もあります。会社設立の直後には縁がなくても、二年目以降に当てはまるものが出てきます。
名称を眺めているだけでは決まりません。自社が次にやろうとしていることを一文にして、それに近い名前を探してください。
公社の助成金は、公募の時期が制度ごとに決まっています。会社設立の記念日あたりで一度ページを見に行くと決めておくと、見落としが減ります。
出典:助成金(東京都中小企業振興公社/2026-09-03 確認)
二年目の一歩は、展示会や販路開拓が取りかかりやすい

いきなり大きな制度に挑まなくても構いません。二年目に取りかかるなら、販路開拓のように金額の小さい制度から慣れるほうが現実的です。
小規模事業者持続化補助金は、自ら策定した経営計画にもとづく販路開拓等の取組を支援する制度です。申請にあたっては、地域の商工会議所・商工会への相談と計画書の確認が必須とされています。
一期分の実績があると、この計画が格段に書きやすくなります。誰が買ったのか、なぜ買ったのか。創業前には想像で書くしかなかったところに、事実を置けるからです。
展示会への出展も同じです。公社の展示会出展助成事業のように、出展そのものを対象にする制度が東京にはあります。会社設立から二年目、名前を知ってもらう段階と噛み合います。
小さい制度でも、申請の型は同じです。ここで一度通しておくと、後の大きな申請で迷いません。
出典:小規模事業者持続化補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)
国の補助金は、実績があるほうが書きやすい

国の補助金は、会社設立の直後でも申し込めるものがあります。ただ、審査で見られるのは計画の確からしさです。実績があるほうが、その確からしさを示しやすくなります。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は、革新的な製品・サービスの開発や生産プロセスの改善のための設備投資等を支援する制度です。金額の規模が大きいぶん、計画の中身も問われます。
一期目の売上、粗利、人の動き。こうした数字があると、投資の効果を根拠のある形で書けます。会社設立から二年目以降に国の補助金へ進む理由のひとつがこれです。
先に経営革新計画の承認を取っておくと、加点につながることがあります。順番を意識すると、同じ手間でも通りやすさが変わります。
なお、交付決定より前の発注や支払いは対象外とされるのが一般的です。設備の入れ替えを急いでいるなら、補助金を待つべきかどうかから考えてください。
会社設立から二年目は、設備の傷みが出てくる時期でもあります。買い替えを補助金で賄えるかは、その設備が事業をどう変えるかで決まります。同じものに戻すだけの支出は通りません。
出典:ものづくり補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)
人を増やす段階で見る、雇用の助成金

二年目以降は、人を増やす時期でもあります。厚生労働省の雇用関係助成金は、雇い入れの前や制度の整備の前から段取りが要るものが多く、後から遡っては使えません。
キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者等の企業内でのキャリアアップを促進する事業主を支援する制度です。正社員化などの取組が対象になります。
この制度では、あらかじめキャリアアップ計画を作成して管轄の労働局長の受給資格の認定を受けることが必要とされています。人を正社員にしてから相談しても間に合いません。
会社設立の一年目に労働保険と社会保険の手続きを済ませ、就業規則や賃金の規程を整えておく。二年目に人を増やすときには、その土台が効いてきます。
どの助成金が当てはまるかは、雇用関係助成金の一覧から探してください。年度で変わるので、その都度の確認が要ります。
人を増やす前に、会社設立のときに作った規程を見直してください。実態と合っていない規程のままだと、助成金の審査でつまずきます。
出典:キャリアアップ助成金(厚生労働省/2026-09-03 確認)
融資は、一期分の決算が出てからのほうが話が早い

補助金は後払いです。二年目以降に投資をするなら、手元の資金をどう回すかを先に考えてください。ここで出てくるのが融資です。
東京都中小企業制度融資は、東京都と金融機関、東京信用保証協会が協調して中小企業の資金調達を支援する仕組みです。目的に応じた複数のメニューが用意されています。
会社設立の直後は創業の枠で借りることになりますが、一期分の決算が出た後は通常のメニューでも話ができます。数字で説明できるぶん、条件の交渉もしやすくなります。
経営革新計画の承認を受けていると、低利の融資や信用保証の特例につながります。計画を書く手間が、資金の面でも返ってくるということです。
制度の詳細や利用の条件は、金融機関の窓口や東京信用保証協会に確かめてください。取扱いは金融機関によって異なります。
補助金と融資は、どちらか一方ではありません。会社設立の二年目以降は、両方を並べて資金の流れを組み立ててください。
出典:東京都中小企業制度融資(東京都産業労働局/2026-09-04 確認)
二年目以降に効いてくる、一年目の記録

二年目以降の申請で材料になるのは、一年目に残した記録です。会社設立の直後は目の前のことで手一杯ですが、後で効いてきます。
補助金の申請は、国の制度ならJグランツという電子申請システムを使うものが増えています。gBizIDプライムの取得には日数がかかるので、使う予定がなくても早めに取っておいてください。
Q. 創業向けの制度は、会社設立から何年で外れますか。
A. 制度ごとに違います。募集要項の対象者の欄で確かめてください。
Q. 経営革新計画は、会社設立の直後でも出せますか。
A. 東京都は直近1年以上の営業実績と決算を要件にしています。一期目を終えてからです。
Q. 公社の助成金は創業者だけの制度ですか。
A. いいえ。製品開発や販路拡大、設備投資など、創業期の後に使える制度が並んでいます。
Q. 赤字でも申し込めますか。
A. 制度によります。募集要項の要件と、審査で見られる点を分けて考えてください。
Q. 二年目に何から始めればよいですか。
A. 金額の小さい販路開拓の制度で、申請の型に慣れるところからをお勧めします。
見積書、契約書、支払いの記録。補助金では証拠の書類が求められます。一年目のうちから残す癖をつけておくと、二年目の申請が楽になります。
出典:Jグランツ ネットで簡単!補助金申請(デジタル庁/2026-09-03 確認)
まとめ|創業向けの次は、実績で申し込む段階

東京で会社設立をして二年目以降に入ると、創業を条件にした制度からは順に外れていきます。代わりに、実績を材料に申し込む制度が使えるようになります。
この記事の要点
- 1創業向けの支援には期限がある。一年目のうちに次の棚を見ておく
- 2東京都の経営革新計画は、直近1年以上の営業実績と決算が要件
- 3公社の助成金には、製品開発・販路拡大・設備投資・知的財産の制度が並ぶ
- 4二年目は金額の小さい販路開拓の制度から、申請の型に慣れる
- 5雇用の助成金は、人を増やす前の段取りが要る
この記事は執筆時点で東京都産業労働局や東京都中小企業振興公社、中小企業庁、厚生労働省の公表内容にあたって確認した内容です。制度の要件は年度ごと、公募回ごとに変わります。申し込む前に、必ず最新の募集要項と窓口でご確認ください。
出典:経営革新支援(中小企業庁/2026-09-03 確認)
二年目に入る方へ
創業向けの制度が使えなくなると、支援そのものが終わったように感じます。実際には入口が入れ替わっただけです。一期分の決算という、一年目にはなかった材料が手に入っています。東京で会社設立をしてここまで来たなら、その数字を持って窓口へ行ってください。話の進み方が、創業前とは違うはずです。
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