会社設立補助金ドットコム 起業したての方にもわかりやすく解説

札幌で会社設立して道外に売る|距離を埋める支援の使い方

公開 文責 会社設立・設立後の補助金のプロ

この記事を読んでほしい方

札幌で会社設立をして、道外にも売っていきたい方に向けた記事です。北海道は市場が離れています。その距離を埋める費用に、支援が届くことがあります。

札幌で会社設立をすると、道内だけで完結する事業と、道外を相手にする事業で悩み方が変わります。後者には、距離という固有の費用があります。

販路開拓にかかる費用と支援
販路開拓にかかる費用と支援

北海道の事業には、距離という費用がある

北海道の事業には、距離という費用がある|会社設立の補助金と支援
北海道の事業には、距離という費用がある

札幌で会社設立をして道外を相手にすると、ほかの地域にはない費用が乗ります。移動と輸送です。

商談のたびに飛行機に乗り、商品を送るたびに送料がかさむ。この費用は売上が立つ前から出ていきます。会社設立の直後にはとくにこたえます。

北海道の制度は、この事情を織り込んでいます。公益財団法人北海道中小企業総合支援センターが実施する創業促進支援事業では、補助対象経費に職員旅費や輸送費が挙げられています。

あわせて、原材料費、外注加工費、試験依頼費、出展料、展示工事費、広告宣伝費等も対象とされています。補助率は対象経費の2分の1以内、限度額は100万円です。

国の補助金では旅費や輸送費が対象になりにくいので、この差は意識しておいてください。

会社設立の事業計画を書くときも、この費用を最初から見込んでください。道内だけで試算していると、道外に出た月から資金が合わなくなります。

出典創業促進支援事業(公益財団法人 北海道中小企業総合支援センター/2026-09-05 確認)

展示会は、道外に出る足がかり

展示会は、道外に出る足がかり|会社設立の補助金と支援
展示会は、道外に出る足がかり

道外の販路を開く方法として、展示会への出展があります。まとめて多くの相手に会えるので、移動の費用に対する効果が高くなります。

小規模事業者持続化補助金は、自ら策定した経営計画にもとづく販路開拓等の取組を支援する制度です。展示会への出展はその代表的な例として挙げられます。

申請にあたっては、地域の商工会議所・商工会への相談と計画書の確認が必須とされています。札幌なら札幌商工会議所です。

会社設立の直後でも申し込めます。創業型という区分もあり、創業後1年以内の小規模事業者等が対象とされています。

どこまでが対象経費になるかは公募要領で決まります。出展料は対象でも、旅費は対象外ということがあるので確かめてください。

会社設立の直後は、名前を知られていない時期です。展示会は、その状態から相手に会える数少ない場になります。金額の小さい制度から始めて、申請の型に慣れるという意味でも向いています。

展示会は出展して終わりではありません。会って名刺を交換した相手に、後日どう連絡するか。そこまで含めて計画に書いてください。審査でも、出展の後の動きが見られます。会社設立の直後で人手が足りないなら、無理のない出展数に絞るほうが結果につながります。

出典小規模事業者持続化補助金について(中小企業庁/2026-09-03 確認)

制度を重ねるときは、経費を分ける

制度を重ねるときは、経費を分ける|会社設立の補助金と支援
制度を重ねるときは、経費を分ける

道の制度と国の補助金は、別々の制度です。両方を使うこと自体は問題ありません。

ただし、同じ経費に二重に支援を受けることは認められません。展示会の出展料をどちらか一方に割り当てるという整理が要ります。

たとえば、出展料と展示工事費は道の制度、ウェブサイトの制作は国の補助金、というように分ける形です。

分けた根拠を書類で残しておいてください。会社設立の一年目から、この習慣をつけておくと後が楽になります。

迷ったら、北海道中小企業総合支援センターと商工会議所の両方に確かめてください。

会社設立の一年目は書類の管理が甘くなりがちです。どの支出をどの制度に充てたかを、案件ごとにまとめておいてください。実績報告のときに探し回らずに済みます。

出典公益財団法人 北海道中小企業総合支援センター(北海道中小企業総合支援センター/2026-09-05 確認)

ウェブで売るなら、仕組みへの投資も

ウェブで売るなら、仕組みへの投資も|会社設立の補助金と支援
ウェブで売るなら、仕組みへの投資も

道外に売る手段として、ウェブは距離の影響を受けません。札幌で会社設立をした会社にとって、いちばん相性がよい売り方かもしれません。

サイトの制作やチラシの作成は、販路開拓の取組として持続化補助金の対象になり得ます。

業務の仕組みそのものに投資するなら、デジタル化・AI導入補助金があります。旧IT導入補助金の名称で覚えている方も多い制度です。

受注から出荷、請求までを仕組みにすると、道外の注文が増えても人を増やさずに回せます。会社設立の直後に型を作っておくと後の手戻りが減ります。

申請は、登録されたIT導入支援事業者と共同でおこないます。協議に時間がかかるので早めに声をかけてください。

事務用のパソコンを一台買うといった支出は対象外とされるのが一般的です。会社設立の直後に必要な機器と、業務の仕組みへの投資は分けて考えてください。

ウェブで売る場合も、送料の問題は残ります。北海道から本州へ送る運賃は、同じ商品でも本州内で送るより高くなります。価格の付け方に最初から織り込んでおかないと、注文が増えるほど利益が薄くなります。会社設立の事業計画で、ここを一度計算しておいてください。

出典デジタル化・AI導入補助金2026(旧 IT導入補助金)(中小機構/2026-09-03 確認)

地域の課題を解く事業なら、別の枠もある

地域の課題を解く事業なら、別の枠もある|会社設立の補助金と支援
地域の課題を解く事業なら、別の枠もある

事業の中身によっては、別の枠が合うことがあります。地域課題解決型起業支援事業です。

北海道内での居住と事業の実施が必須で、北海道が定める分野において地域の課題の解決に資するもの、そしてデジタル技術を活用するものが対象とされています。第一次産業は除外されています。

補助率は対象経費の2分の1以内、補助上限額は200万円。補助対象経費には人件費や店舗等借料、マーケティング調査費、広報費などが含まれます。

人件費や家賃が対象になるのは珍しいことです。会社設立の直後にいちばん重い支出に届きます。

起業の時期にも条件があります。公表されている内容では、2026年4月1日以降、補助事業期間完了の日までに新たに起業することとされています。要件は募集ごとに変わるので、必ず最新の募集要項で確かめてください。

会社設立の直後にこの枠が使えるかどうかは、事業の中身によります。当てはまりそうなら、北海道中小企業総合支援センターに相談してみてください。

出典地域課題解決型起業支援事業(公益財団法人 北海道中小企業総合支援センター/2026-09-05 確認)

売る前に、資金の目処を立てる

売る前に、資金の目処を立てる|会社設立の補助金と支援
売る前に、資金の目処を立てる

展示会も広告も、先にお金が出ていきます。補助金は後払いなので、その間の資金が要ります。

札幌中小企業支援センターは、創業・雇用創出支援資金という融資を案内しています。対象は札幌市内で創業する方および創業後5年未満の中小企業者などです。

融資限度額は5,000万円以内で、創業者については必要額の90パーセント以内。融資期間は10年以内で、うち据置が2年以内とされています。

申込みは取扱金融機関へ直接おこないます。支援センターは事業計画書の作成をサポートする立場です。

会社設立の直後に道外への販路開拓をするなら、この資金を先に確保してから動いてください。

北海道の創業貸付も選択肢です。会社設立から5年以内なら対象になる区分があります。窓口は商工会議所や商工会、道のセンターです。

展示会の出展料は、申し込みの時点で払うことになります。開催が数か月先でも、支出は先です。会社設立の直後にこの前払いが重なると資金が細るので、据置のある融資と組み合わせて考えてください。

出典「創業・雇用創出支援資金」融資案内(さっぽろ産業振興財団 札幌中小企業支援センター/2026-09-05 確認)

道外の相手には、会社の形も見られる

道外の相手には、会社の形も見られる|会社設立の補助金と支援
道外の相手には、会社の形も見られる

道外の企業と取引を始めるとき、相手は会社の形を見ます。法人であること、資本金の額、設立からの年数。

だからといって、資本金を無理に厚くする必要はありません。会社設立の登録免許税は資本金の0.7パーセントで計算されるので、大きくするほど納める税も増えます。

札幌市の特定創業支援等事業の証明を受けると、この税率が0.35パーセントに軽減されます。資本金が大きいほど、軽減の効果も大きくなります。

また、資本金が大きすぎると国の補助金の中小企業者の枠から外れることがあります。会社設立のときに決める額は、支援の面でも意味を持ちます。

信用は、資本金の額より取引の実績で作られます。会社設立の直後は、小さく始めて実績を積むほうが確実です。

会社設立の登記が済んでいれば、登記事項証明書で会社の存在を示せます。道外の相手との取引では、この書類を求められることがあります。

出典産業競争力強化法、経済産業省関係産業競争力強化法施行規則(中小企業庁/2026-09-03 確認)

道外に売るときの進め方

道外に売るときの進め方|会社設立の補助金と支援
道外に売るときの進め方

ここまでを、札幌で会社設立をしてから道外に売るまでの流れとしてまとめます。

  1. 誰に売るのかを決める(道外のどの地域の、どんな相手か)
  2. その相手に会う方法を決める(展示会、ウェブ、紹介)
  3. かかる費用を洗い出す(出展料、旅費、輸送費、広告費)
  4. 道の制度と国の補助金で、どの費目をどちらに割り当てるか決める
  5. 資金を先に確保し、公募の時期に合わせて申請する

国の補助金の申請はJグランツという電子申請システムを使うものが増えています。gBizIDプライムの取得には日数がかかるので、会社設立の登記が済んだら申し込んでおいてください。

Q. 旅費は補助金の対象になりますか。

A. 道の創業促進支援事業では職員旅費が対象経費に挙げられています。国の補助金は対象外のことがあります。

Q. 展示会の出展料は対象ですか。

A. 道の制度でも国の持続化補助金でも対象になり得ます。公募要領で確かめてください。

Q. 道の制度と国の補助金を両方使えますか。

A. 使えます。ただし同じ経費に二重には使えません。

Q. 会社設立の直後でも申し込めますか。

A. 制度によります。持続化補助金には創業型という区分があります。

Q. ウェブサイトの制作は対象ですか。

A. 販路開拓の取組として対象になり得ます。公募要領で確かめてください。

この流れのうち、いちばん時間がかかるのは最初の二つです。誰に売るのかが決まらないと、費用も制度も決まりません。会社設立の準備の段階から考えておいてください。

出典Jグランツ ネットで簡単!補助金申請(デジタル庁/2026-09-03 確認)

まとめ|距離の費用に、道の制度が届く

まとめ|距離の費用に、道の制度が届く|会社設立の補助金と支援
まとめ|距離の費用に、道の制度が届く

札幌で会社設立をして道外に売るなら、距離という固有の費用が乗ります。国の補助金では届きにくい部分に、道の制度が用意されています。

この記事の要点

  • 1道の創業促進支援事業は、職員旅費や輸送費、出展料が対象経費
  • 2補助率は2分の1以内、限度額100万円
  • 3持続化補助金は販路開拓等の取組が対象。商工会議所の確認が必須
  • 4同じ経費に二重には使えない。費目で割り当てを分ける
  • 5補助金は後払い。先に資金を確保してから動く

制度を横断して探すなら、J-Net21のような支援情報のサイトも使えます。会社設立の直後に一度見ておいてください。

この記事は2026年9月時点で北海道中小企業総合支援センターや中小企業庁、さっぽろ産業振興財団の公表内容にあたって確認した内容です。要件や対象経費は募集ごとに変わります。申し込む前に、必ず最新の募集要項でご確認ください。

出典J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)

道外への販路を考えている方へ

北海道で事業をしていると、市場の遠さが常に付いて回ります。ただ、その距離は制度の設計にも織り込まれています。旅費や輸送費が対象経費に入っている補助金は、全国的にはあまり多くありません。札幌で会社設立をしたなら、北海道中小企業総合支援センターの募集ページを一度見てください。自分の事業に当てはまる費目が、思ったより多いかもしれません。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

会社設立の補助金について調べるときに、あわせて見られているサイトです。掲載の順番は、おすすめの度合いや優劣を示すものではありません。内容は各サイトの運営者にご確認ください。

この記事は、会社設立の補助金を調べるうえで役に立ちましたか。

押した数はこの端末にも記録され、同じ記事では一度だけ数えます。

あわせて読みたい、会社設立と補助金の記事

会社設立の進め方や、設立後に出せる補助金の支援メニューを別の切り口でまとめた記事です。

補助金を自分で調べるのは時間がかかります

補助金のプロに相談

※ 弊社調べによるものです。