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福岡市のスタートアップ法人減税|会社設立5年未満の枠

公開 文責 会社設立・設立後の補助金のプロ

この記事を読んでほしい方

福岡市で会社設立をして、革新的な事業に挑もうとしている方に向けた記事です。市には税を減免する特別な枠があります。対象は絞られますが、当てはまれば効果が大きい制度です。

補助金でも融資でもない支援があります。税そのものを減らす仕組みです。福岡市が国家戦略特区として持っている枠を見ていきます。

福岡市のスタートアップ法人減税の要件
福岡市のスタートアップ法人減税の要件

福岡市には、税を減らす枠がある

福岡市には、税を減らす枠がある|会社設立の補助金と支援
福岡市には、税を減らす枠がある

福岡市はスタートアップ法人減税という制度を実施しています。新たな価値や経済社会の変化をもたらす革新的な事業に挑戦する企業を対象にしたものです。

補助金のように後からお金が入るのではなく、納める税そのものが減ります。会社設立から数年の時期には、この違いが大きく効きます。

福岡市は平成26年5月に国家戦略特区に指定されています。この制度は、その枠組みのなかで用意されたものです。

対象は絞られますが、当てはまれば会社設立から最大5年間の負担が変わります。

順に、対象と効果を見ていきます。

補助金は使ったお金の一部が後から戻る仕組みです。それに対して減税は、稼いだお金がそのまま残る仕組みです。会社設立から数年で利益が出てくる事業なら、後者のほうが効くこともあります。

福岡市で会社設立を考えている方の多くは、この制度の存在を知りません。補助金の一覧には載らないからです。税の支援は、税の担当部署のページを見ないと出てきません。

出典スタートアップ法人減税(福岡市 総務企画局/2026-09-05 確認)

対象は、会社設立から5年未満の法人

対象は、会社設立から5年未満の法人|会社設立の補助金と支援
対象は、会社設立から5年未満の法人

対象となる法人の要件として、設立の日以後の期間が5年未満であることが挙げられています。

あわせて、令和10年3月31日までに福岡市長の指定を受けることが必要とされています。制度そのものに期限があるということです。

本店または主たる事務所が福岡市内にあることも条件です。会社設立の本店をどこに置くかが、ここでも効いてきます。

つまり、福岡市で会社設立をしてから5年のうちに指定を受ける必要があります。しかも制度の期限が先にあります。

検討するなら早めに動いてください。会社設立の準備の段階から相談できます。

5年未満という条件は、会社設立の日から数えます。個人事業から法人成りした場合の起点は、市の窓口で確かめてください。

制度の期限が令和10年3月31日というのは、これから会社設立をする方にとって決して長くありません。準備に半年、指定の審査にも時間がかかると考えると、動き出すのは早いほうがよいということになります。会社設立の日を決める段階で、指定を狙うかどうかも決めておいてください。

出典スタートアップ法人減税(福岡市 総務企画局/2026-09-05 確認)

減免されるのは、法人市民税と法人税

減免されるのは、法人市民税と法人税|会社設立の補助金と支援
減免されるのは、法人市民税と法人税

減免の対象になるのは二つの税です。市税である法人市民税と、国税である法人税です。

法人市民税については、対象となる事業に係る法人税割が最大5年間、全額免除されるとされています。

法人税については、対象となる所得から18パーセントを控除する形で、最大5年間の措置とされています。

会社設立から利益が出るまでには時間がかかります。だからこそ、利益が出始めた時期にこの措置があると効きます。

補助金は使ったお金の一部が戻る仕組みですが、こちらは稼いだお金が減らずに残る仕組みです。性質が違います。

会社設立の直後は赤字のことが多いので、減税の効果はすぐには出ません。事業が伸びてから効いてくる支援だと考えてください。だからこそ、5年という期間の使い方が大事になります。

法人市民税は、赤字でも均等割の部分は納めることになります。免除の対象になるのは法人税割の部分です。会社設立の直後にすべての税がなくなるわけではないので、そこは分けて理解しておいてください。

出典スタートアップ法人減税(福岡市 総務企画局/2026-09-05 確認)

対象になる事業の分野は絞られている

対象になる事業の分野は絞られている|会社設立の補助金と支援
対象になる事業の分野は絞られている

この制度でいちばん重要なのが、対象となる事業の分野です。医療、指定されたIoTの分野、そして市税については先端的なITの分野が挙げられています。

さらに、国家戦略特区の規制の特例措置が重要な役割を果たすことが求められます。単に新しい事業というだけでは足りません。

法人市民税については、対象となる事業が全体のおおむね5割以上を占めることも条件とされています。

つまり、福岡市で会社設立をしても、多くの事業はこの枠に入りません。飲食や小売、一般的なサービス業は対象外と考えたほうがよいでしょう。

自分の事業が当てはまるかどうかは、市の特区の担当部署に相談してください。判断が難しい領域です。

会社設立の事業目的の書き方にも関わります。定款に書いた事業と、指定を受けようとする事業が食い違っていると説明がつきません。登記の前に整えておいてください。

規制の特例措置が重要な役割を果たすという要件は、判断が難しい部分です。自分の事業がそこに当たるかどうかを、素人判断で決めないでください。福岡市で会社設立をする前に、担当部署に事業の中身を説明して感触を聞くのが確実です。

出典スタートアップ法人減税(福岡市 総務企画局/2026-09-05 確認)

雇用の条件もある

雇用の条件もある|会社設立の補助金と支援
雇用の条件もある

法人市民税の指定については、雇用に関する条件もあります。常時雇用する従業員を雇い入れることが求められます。

そのうち少なくとも1人は福岡市民であることが必要とされています。地域に雇用を生むことが前提だということです。

会社設立の直後で役員だけという体制では、この条件を満たせません。人を雇う計画とセットで考える必要があります。

人を雇うなら、労働保険と社会保険の手続きも要ります。厚生労働省の雇用関係助成金も並べて確かめてください。

減税と助成金は別の制度です。同じ雇用について、両方の効果が及ぶこともあります。

会社設立の直後に人を雇うのは勇気が要ります。ただ、この制度を狙うなら雇用が前提です。事業計画のなかに採用の時期を書き込んでおいてください。

人を雇うと、給与のほかに社会保険料の会社負担分が毎月出ていきます。会社設立の資金計画では、この負担も見込んでおいてください。減税で残る額と、雇用で増える支出を並べて考える必要があります。

出典スタートアップ法人減税(福岡市 総務企画局/2026-09-05 確認)

手続きは、相談から始まる

手続きは、相談から始まる|会社設立の補助金と支援
手続きは、相談から始まる

指定を受けるまでの流れは、まず特区の担当部署への相談から始まります。

その後、事業計画を含む必要書類を提出し、要件への適合が審査され、正式な指定という順序です。

窓口は福岡市の総務企画局です。会社設立の補助金を扱う創業推進部とは別の部署になります。

福岡市は起業・創業応援サイトを設けていて、創業に関する制度の入口がまとまっています。まずここから辿るのが分かりやすい方法です。

審査に時間がかかるので、会社設立の直後から相談を始めておくと余裕が持てます。

会社設立の登録免許税に関わる補助金は創業推進部、減税は総務企画局。福岡市のなかでも窓口が分かれています。どちらも使う予定なら、両方に足を運んでください。

事業計画には、その事業がなぜ規制の特例措置を必要とするのかを書くことになります。会社設立の準備で作った計画をそのまま出しても足りないことが多いはずです。担当部署と相談しながら、この観点を書き足していってください。相談の回数は一度で済まないと考えておくほうが現実的です。

出典福岡市 起業・創業応援サイト(福岡市/2026-09-05 確認)

当てはまらないときの選択肢

当てはまらないときの選択肢|会社設立の補助金と支援
当てはまらないときの選択肢

対象の分野が絞られているので、多くの会社は当てはまりません。その場合は、ほかの支援を見てください。

福岡市には中小企業サポートセンターがあり、創業に関する資金を案内しています。スタートアップ資金や成長支援資金といった区分が用意されています。

会社設立の登録免許税については、特定創業支援等事業の証明と新規創業促進補助金で実質の負担をなくせます。こちらは分野を問いません。

国の補助金も分野の制限は緩やかです。小規模事業者持続化補助金のように、販路開拓の取組を広く対象にする制度があります。

減税に当てはまらないからといって、支援がないわけではありません。順に確かめてください。

支援は一つに絞る必要がありません。会社設立の費用、資金、販路、雇用。それぞれに別の制度があります。当てはまるものを重ねてください。

福岡市の創業支援は、対象を広く取るものと、絞って厚くするものが両方あります。会社設立の直後は前者から使い、事業が育ってきたら後者を検討するという順番が自然です。

出典福岡市中小企業サポートセンター 各資金の概要(福岡市 経済観光文化局/2026-09-05 確認)

税の面で、会社設立時に決めること

税の面で、会社設立時に決めること|会社設立の補助金と支援
税の面で、会社設立時に決めること

減税の話とは別に、会社設立のときに決める資本金も税に関わります。

国税庁は、基準期間がない法人のうち、その事業年度開始の日における資本金の額または出資の金額が1,000万円以上である法人については、消費税の納税義務は免除されないとしています。

会社設立の1期目と2期目には基準期間がありません。資本金を1,000万円未満にしておけば、原則としてこの期間は免除されます。

1,000万円未満でも特定新規設立法人に該当する場合は免除されません。税理士に相談してください。

Q. どんな事業でも対象になりますか。

A. なりません。医療や指定のIoT分野などに絞られています。

Q. 会社設立から何年まで対象ですか。

A. 設立の日以後の期間が5年未満とされています。

Q. 指定の期限はいつですか。

A. 令和10年3月31日までに市長の指定を受けることとされています。

Q. 役員だけでも使えますか。

A. 法人市民税の指定には、市民を含む常時雇用の従業員が必要とされています。

Q. どこに相談しますか。

A. 福岡市の総務企画局です。会社設立の補助金の窓口とは別です。

インボイスの登録をする場合は、免税かどうかの意味が変わります。取引先が法人中心なら、会社設立の当初から登録しておくほうが動きやすいことがあります。

出典No.6503 基準期間がない法人の納税義務の免除の特例(国税庁/2026-09-04 確認)

まとめ|当てはまるなら、効果は大きい

まとめ|当てはまるなら、効果は大きい|会社設立の補助金と支援
まとめ|当てはまるなら、効果は大きい

福岡市のスタートアップ法人減税は、対象が絞られたぶん効果の大きい制度です。会社設立から5年未満という窓も限られています。

この記事の要点

  • 1対象は会社設立から5年未満の法人。令和10年3月31日までに指定を受ける
  • 2法人市民税は対象事業に係る分が最大5年間全額免除
  • 3法人税は対象所得から18%の控除、最大5年間
  • 4分野は医療や指定のIoTなどに絞られる。市税は対象事業が5割以上
  • 5法人市民税の指定には、市民を含む常時雇用の従業員が必要

制度を横断して探すなら、J-Net21のような支援情報のサイトも使えます。会社設立の直後に一度見ておいてください。

この記事は2026年9月時点で福岡市や国税庁の公表内容にあたって確認した内容です。要件や期限は変わります。判断の前に、必ず福岡市の窓口と税理士にご確認ください。

出典J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)

革新的な事業を考えている方へ

この制度は、誰でも使えるものではありません。分野も絞られていますし、雇用の条件もあります。それでも、当てはまるなら5年分の税が変わります。福岡市で会社設立をして、医療やIoTの領域で新しいことをやろうとしているなら、一度だけ市の特区の担当に電話してみてください。当てはまらないと分かれば、ほかの支援に進めばよいだけです。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

会社設立の補助金について調べるときに、あわせて見られているサイトです。掲載の順番は、おすすめの度合いや優劣を示すものではありません。内容は各サイトの運営者にご確認ください。

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