国からの補助金・助成金・融資の違い|会社設立で混同しないために
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会社設立を考えていて、補助金と助成金の違いが分からない方に向けた記事です。言葉が似ているだけで、探す場所も申し込み方も違います。まずここを整理します。
国からもらえるお金、と一括りにすると迷います。所管も、決まり方も、時期も違うからです。会社設立の前に区別しておいてください。

01言葉は似ているが、所管が違う

会社設立を考えて情報を集め始めると、補助金と助成金という言葉が並んで出てきます。日常では混ざって使われますが、制度としては別のものです。
大づかみに言うと、補助金は経済産業省や中小企業庁が所管するものが多く、助成金は厚生労働省が所管するものが多くなります。
中小企業庁はミラサポplusというサイトで補助金・助成金の情報をまとめています。会社設立の準備を始めたら、まずここを見てください。
所管が違うということは、探す場所も相談する窓口も違うということです。この区別ができていないと、情報を探し回ることになります。
どちらも返済が要らないという点は共通しています。そこだけを見て混同しないでください。
会社設立の相談先も、この区別で変わります。補助金なら商工会議所や商工会、助成金なら労働局やハローワーク。同じ役所のなかでも担当が分かれています。
出典:補助金・助成金(中小企業庁 ミラサポplus/2026-09-05 確認)
02補助金は、公募に応じて申請する

補助金は公募の期間が決まっています。その期間に申請して、審査を受けます。
予算に限りがあるので、申請しても採択されないことがあります。会社設立の資金計画に入れてしまうと、外れたときに動けなくなります。
小規模事業者持続化補助金は、自ら策定した経営計画にもとづく販路開拓等の取組を支援する制度です。申請にあたっては、地域の商工会議所・商工会への相談と計画書の確認が必須とされています。
公募が出てから締切までの期間は短いことが多くあります。会社設立の直後に慌てないよう、計画書は先に下書きしておいてください。
落ちても次の回に出し直せます。書いた計画は残ります。
会社設立の直後は、公募の情報を追いかける余裕がないものです。月に一度、決まった日に中小企業庁のページを見ると決めておくと、見落としが減ります。
補助金には創業期を想定した区分もあります。小規模事業者持続化補助金の創業型は、創業後1年以内の小規模事業者等が対象とされ、創業後で事業開始前の事業者も含まれます。会社設立の直後で売上が立っていなくても申し込めるということです。
出典:小規模事業者持続化補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)
03助成金は、要件を満たしたときに申請する

厚生労働省の雇用関係助成金は、公募の期間がありません。要件を満たしたときに申請するものが多くあります。
締切に追われないという意味では気が楽ですが、その代わり事前の手続きが要ります。計画の届出や認定を先に受けるものが多いからです。
厚生労働省は雇用関係助成金の一覧を公開しています。雇用開発関係、人材確保・処遇改善関係、人材開発関係といった分類で並んでいます。
一覧の冒頭には、申請にあたっては共通の要件や申請方法等を確認するようにという注記があります。個別の制度を見る前にここを読んでください。
会社設立の直後に人を雇う予定があるなら、雇う前に管轄の労働局へ相談してください。後から遡って整えることはできません。
会社設立の直後に人を雇わないなら、この棚はまだ関係ありません。人を増やす時期が見えてきたときに戻ってきてください。
助成金は、雇用保険料が財源になっている制度が多くあります。だから労働保険の適用事業所であることが前提になります。会社設立の直後に人を雇うなら、まず保険関係成立届を出してください。
出典:雇用関係助成金一覧(厚生労働省/2026-09-04 確認)
04どちらも後払い|これが最大の共通点

補助金も助成金も、先にお金が入るわけではありません。ここが会社設立の資金計画でいちばん誤解されるところです。
補助金は、申請して、採択されて、交付決定を受けて、事業をおこない、実績を報告して、そこで初めて振り込まれます。
しかも、交付決定より前の発注や支払いは対象外とされるのが一般的です。会社設立と同時に何かを買うなら、その支出は自前で用意することになります。
助成金も、雇い入れてから一定の期間を経て申請する形が多くあります。入金までにはさらに時間がかかります。
国の補助金の申請はJグランツという電子申請システムを使うものが増えています。gBizIDプライムの取得には日数がかかるので、会社設立の登記が済んだら申し込んでおいてください。
会社設立の登記が完了しないと法人番号が出ません。電子申請のアカウントも、そこからです。日程に余裕を持たせてください。
入金までの期間は、制度によっては一年近くかかることもあります。公募に申請してから採択発表まで数か月、そこから事業をおこない、実績報告を経て入金。会社設立の直後にこの時間を待てるかどうかが、補助金を狙うかどうかの分かれ目になります。
出典:Jグランツ ネットで簡単!補助金申請(デジタル庁/2026-09-03 確認)
05融資は、必要なときに手元へ入る

会社設立の資金を確実に用意したいなら、融資です。返す必要はありますが、必要なときに手元へ入ります。
日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は、新たに事業を始める方や事業開始後おおむね7年以内の方を対象とする制度です。会社設立の前から相談できます。
都道府県や市区町村の制度融資もあります。自治体と金融機関と信用保証協会が連携して、中小企業の資金調達を支える仕組みです。
補助金は採択されるかどうか分かりませんが、融資は条件が合えば実行されます。事業を始められるかどうかを、審査の結果に委ねないでください。
補助金が入ったら繰上げ返済に充てるという使い方もできます。順番を決めておけば、支援は上乗せとして働きます。
会社設立の前から相談できるのが融資の利点です。補助金は法人でないと申し込めないものが多いので、動ける時期が違います。
融資には保証料や利息がかかります。補助金にはそれがない代わりに、採択の不確かさと後払いという性質があります。会社設立のときは、この二つを天秤にかけるのではなく、役割を分けて両方を使うと考えてください。
出典:新規開業・スタートアップ支援資金(日本政策金融公庫/2026-09-03 確認)
06税の軽減という支援もある

支援はお金が入るものだけではありません。納める額が減るという形もあります。
産業競争力強化法にもとづく特定創業支援等事業の証明を受けると、会社設立の登録免許税が軽減されます。株式会社なら資本金の0.7パーセントが0.35パーセントになります。
補助金と違って審査で落ちることがありません。要件を満たせば確実に効きます。会社設立の費用を確実に減らせる方法です。
どの市区町村が認定を受けているかは、中小企業庁が一覧を公表しています。本店を置く予定の市区町村を確かめてください。
証明書は会社設立の登記のときに法務局へ提出します。登記が済んでからでは間に合いません。
支援を受けるには1か月以上かかることが多くあります。会社設立の日から逆算して、2か月ほど前には相談を始めてください。
税の軽減は、証明を受けた市区町村でしか使えません。会社設立の本店をどこに置くかで、この支援が使えるかどうかが決まります。物件を決める前に確かめておいてください。
出典:産業競争力強化法に基づく認定を受けた市区町村別の創業支援等事業計画の概要(中小企業庁/2026-09-03 確認)
07給付金・支援金という言葉も出てくる

補助金と助成金のほかに、給付金や支援金という名前の制度もあります。
名称の使い分けに厳密な決まりがあるわけではありません。制度ごとに付けられた名前だと考えてください。
大事なのは名前ではなく、中身です。誰が対象か、何に使えるか、いつ申し込むか、いつ入るか。この四つを確かめてください。
J-Net21のような中小企業向けの支援情報サイトを使うと、名称を横断して探せます。会社設立の直後に一度見ておいてください。
自治体の制度では、同じような中身でも呼び方が違うことがあります。会社設立の住所地のページを直接見るのが確実です。
会社設立の直後は、制度の名前を覚えることに時間を使いがちです。それより、自分がやりたいことを一文にするほうが早く辿り着きます。
名前から探すと、同じ制度を何度も見てしまうことがあります。名称が変わる制度もあるからです。旧IT導入補助金がデジタル化・AI導入補助金になったのがその例です。会社設立の準備で調べた内容も、申請の前にもう一度確かめてください。
出典:J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)
08会社設立のときに、どう組み合わせるか

ここまでを、会社設立の資金の組み立てとしてまとめます。それぞれに役割があります。
- 自己資金|土台。どこまで出せるかを最初に決める
- 融資|開業の資金。必要なときに手元へ入る
- 税の軽減|会社設立の費用を確実に減らす
- 補助金|事業を伸ばす投資。通ったら返済を早める
- 助成金|人を雇うときの後押し。雇う前に段取りする
補助金を狙うなら、地域の商工会議所・商工会への相談が必要な制度があります。会社設立の直後に一度顔を出しておいてください。
Q. 補助金と助成金はどちらが受けやすいですか。
A. 助成金は要件を満たせば支給されるものが多く、補助金は審査があります。
Q. どちらも返済は不要ですか。
A. 不要です。ただし目的外に使うと返還を求められます。
Q. 会社設立の資金に使えますか。
A. どちらも後払いなので使えません。融資で用意してください。
Q. 受け取ったお金に税金はかかりますか。
A. 原則として収益に計上されます。税理士に確かめてください。
Q. どこで探せばよいですか。
A. 補助金は中小企業庁、助成金は厚生労働省のページが入口です。
五つを同時に考える必要はありません。会社設立の前は自己資金と融資と税の軽減、登記の後に補助金と助成金。時期で分けて考えてください。
出典:小規模事業者持続化補助金について(中小企業庁/2026-09-03 確認)
09まとめ|名前ではなく、動き方で覚える

国からの支援は、名前で区別しようとすると混乱します。動き方で覚えてください。
この記事の要点
- 1補助金は公募に応じて申請し、審査がある。主に経済産業省・中小企業庁の所管
- 2助成金は要件を満たしたときに申請する。主に厚生労働省の所管
- 3どちらも後払い。会社設立の資金には使えない
- 4融資は返す代わりに、必要なときに手元へ入る
- 5税の軽減という、お金が入らない形の支援もある
中小企業庁はミラサポplusで補助金・助成金の情報をまとめています。会社設立の準備を始めたら、ここから探してください。
この記事は2026年9月時点で中小企業庁や厚生労働省、日本政策金融公庫の公表内容にあたって確認した内容です。制度は年度で変わります。申し込む前に、必ず最新の公募要領でご確認ください。
出典:補助金・助成金(中小企業庁 ミラサポplus/2026-09-05 確認)
言葉の違いで迷っている方へ
補助金、助成金、給付金、支援金。似た言葉が並ぶと、それだけで難しく感じます。ただ、覚えることは多くありません。公募があるかどうか、事前の段取りが要るかどうか、いつ入るか。この三つだけです。会社設立の前にここを押さえておけば、あとは自分の事業に近い制度を探すだけになります。
99他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください
会社設立の補助金について調べるときに、あわせて見られているサイトです。掲載の順番は、おすすめの度合いや優劣を示すものではありません。内容は各サイトの運営者にご確認ください。
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