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会社設立でパソコンを買う費用に補助金は使えるか|結論と例外

公開 文責 会社設立・設立後の補助金のプロ

この記事を読んでほしい方

会社設立にあたってパソコンを揃える方に向けた記事です。単体で買うなら、ほとんどの補助金で対象外です。ただし例外があります。その線引きを整理します。

会社設立をすると、まずパソコンが要ります。この費用に補助金が使えるのか。結論から言うと、買い方によります。

パソコンの購入が補助の対象になるかどうか
パソコンの購入が補助の対象になるかどうか

単体で買うと、たいてい対象外になる

単体で買うと、たいてい対象外になる|会社設立の補助金と支援
単体で買うと、たいてい対象外になる

会社設立の直後にパソコンを買う。これに補助金を使いたいという相談はとても多くあります。

ところが、単体で買う場合はほとんどの制度で対象外になります。理由は汎用性です。

小規模事業者持続化補助金の一般型通常枠の公募要領を見ると、機械装置等費の対象外として次のものが挙げられています。自転車、文房具等、パソコン、事務用プリンター、複合機、タブレット端末、WEBカメラ、ウェアラブル端末、PC周辺機器、電話機、家庭用電気機械器具。

PC周辺機器としては、ハードディスク、LAN、Wi-Fi、サーバー、モニター、スキャナー、ルーター、ヘッドセット、イヤホン等が具体的に挙げられています。

そして最後に、その他汎用性が高く目的外使用になりえるものと書かれています。これが考え方の中心です。

会社設立の直後に必要なIT機器の多くが、この一覧に入っています。

この一覧を知らずに計画を立てると、会社設立の直後に書いた申請がそのまま無駄になります。まず対象外の欄を読んでください。

出典小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第19回公募 公募要領(小規模事業者持続化補助金事務局/2026-09-05 確認)

汎用性が高いとは、私用にも使えるということ

汎用性が高いとは、私用にも使えるということ|会社設立の補助金と支援
汎用性が高いとは、私用にも使えるということ

汎用性が高いというのは、事業用だけでなく私用にも使えるという意味です。

補助金は公のお金です。事業のために出したお金が、結果として個人の生活に使われる可能性のあるものには出しにくい。そういう考え方です。

パソコンは、会社設立の直後に事業で使うつもりで買っても、私用に使えてしまいます。だから一律で対象外とされています。

事務局はよくある質問をまとめたページを設けています。判断に迷う経費については、そこを見るか直接問い合わせてください。

自動車等の車両も同じ理由で対象外とされています。ただし、機械及び装置の区分に該当するもの、たとえばブルドーザーやパワーショベルのような自走式作業用機械設備は対象になり得るとされています。

つまり、事業でしか使えないと言い切れるかどうかが分かれ目です。

会社設立の直後は、事業と生活の境目が曖昧になりがちです。制度の側がそこを厳しく見るのは、ある意味で自然なことだと言えます。

出典申請時によくあるご質問(FAQ)(小規模事業者持続化補助金事務局/2026-09-05 確認)

例外は、ソフトウェアとあわせて入れる場合

例外は、ソフトウェアとあわせて入れる場合|会社設立の補助金と支援
例外は、ソフトウェアとあわせて入れる場合

ただし例外があります。デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠です。

事務局が公表している内容では、インボイス枠のインボイス対応類型で、ハードウェアが補助の対象に含まれています。

PC・タブレット等は補助率2分の1以内、補助上限額は10万円以下。レジ・券売機等は補助率2分の1以内、補助上限額は20万円以下とされています。

ただし、ハードウェアのみの申請は不可とされています。ハードウェアを補助対象として申請する場合は、そのハードウェアがソフトウェアの使用に資するものであることが条件です。

つまり、インボイス制度に対応するソフトを入れて、それを使うためのパソコンという形なら対象になり得るということです。

会社設立の直後にパソコンだけを買いたいという場合は、この枠でも通りません。

会社設立と同時にインボイスの登録をする方も多くいます。その対応のためにソフトを入れるなら、この枠と噛み合います。

出典インボイス枠(インボイス対応類型)(デジタル化・AI導入補助金2026 事務局/2026-09-05 確認)

ソフトウェアのほうが、支援は厚い

ソフトウェアのほうが、支援は厚い|会社設立の補助金と支援
ソフトウェアのほうが、支援は厚い

同じインボイス枠でも、ソフトウェアのほうが支援は手厚くなっています。

事務局の公表では、ソフトウェアの補助率は中小企業で4分の3以内、小規模事業者で5分の4以内、または3分の2以内とされています。補助上限額は50万円以下、または50万円超から350万円以下という区分です。

機能の要件として、インボイス制度に対応した会計、受発注、決済のいずれか1機能以上が必須とされています。

ハードウェアの補助率が2分の1以内であることと比べると、差がはっきりしています。

制度としては、機器を買うことよりも仕組みを入れることを後押しする設計になっているということです。

会社設立の直後に何を入れるかを考えるとき、この重みの違いを頭に置いてください。

会社設立の直後は、ソフトの選定に時間をかける余裕がないかもしれません。それでも、後から入れ替えるほうが手間は大きくなります。

補助上限が50万円以下と50万円超から350万円以下という二段になっているのは、入れる仕組みの規模で分けているからです。会社設立の直後なら、多くは前者の範囲に収まるでしょう。小さく始めて、必要になったら次の回で広げるという使い方もできます。

出典インボイス枠(インボイス対応類型)(デジタル化・AI導入補助金2026 事務局/2026-09-05 確認)

会社設立の準備で買ったものは、対象外になる

会社設立の準備で買ったものは、対象外になる|会社設立の補助金と支援
会社設立の準備で買ったものは、対象外になる

種類の問題とは別に、時期の問題もあります。

多くの制度は、交付決定より前の発注や支払いを対象外としています。会社設立の準備で先に買ったパソコンは、後から申請しても認められません。

小規模事業者持続化補助金は、自ら策定した経営計画にもとづく販路開拓等の取組を支援する制度です。この流れは変わりません。

会社設立の直後は、仕事を始めるためにすぐ機器が要ります。補助金を待っていられないことがほとんどでしょう。

だから、会社設立時のパソコンは自前で用意する前提で計画してください。

補助金を狙うのは、事業が動き出してから仕組みを入れ替える段階です。

見積もりを取っておくこと自体は問題ありません。会社設立の準備のなかで比較しておけば、公募が出たときにすぐ動けます。

出典小規模事業者持続化補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)

では、何なら対象になるのか

では、何なら対象になるのか|会社設立の補助金と支援
では、何なら対象になるのか

パソコンが対象外でも、IT関連の投資に支援がないわけではありません。

デジタル化・AI導入補助金は、業務の仕組みへの投資を支援する制度です。中小機構が制度の案内を出しています。

会計、受発注、決済、顧客の管理。こうした業務を仕組みにするソフトウェアが中心です。

申請は、登録されたIT導入支援事業者と共同でおこないます。使える製品も、登録されたITツールに限られます。

会社設立と同時に業務の型を作るなら、この制度が噛み合います。後から入れ替えるより手間が少なくて済みます。

支援事業者との協議には時間がかかります。早めに声をかけてください。

会社設立の直後に業務の型を作ると、人を増やしたときの引き継ぎも楽になります。補助金の有無にかかわらず、考えておく価値があります。

出典デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金)のご案内(中小機構/2026-09-03 確認)

持続化補助金で使えるIT関連の経費

持続化補助金で使えるIT関連の経費|会社設立の補助金と支援
持続化補助金で使えるIT関連の経費

小規模事業者持続化補助金でも、IT関連の経費がまったく使えないわけではありません。経費の区分を見てください。

公募要領では、補助対象経費として次の八つが挙げられています。機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費。

パソコンが弾かれるのは機械装置等費の区分です。一方で、ウェブサイト関連費という区分があります。

つまり、機器そのものではなく、サイトの制作や更新といった取組なら対象になり得るということです。

会社設立の直後に、知ってもらうためのサイトを作る。これは販路開拓の取組として説明しやすい支出です。

どの区分に当てはめるかで、通るかどうかが変わります。計画を書くときに意識してください。

会社設立の直後は、どの区分に当てはまるか自分では判断しにくいものです。商工会議所・商工会の担当者に見てもらってください。

補助上限は50万円で、インボイス特例の対象事業者は50万円の上乗せ、賃金引上げ特例の対象事業者は150万円の上乗せ、両方に該当すると200万円の上乗せとされています。補助率は3分の2で、賃金引上げ特例のうち赤字事業者は4分の3です。会社設立の直後に狙うなら、この枠組みを頭に入れておいてください。

出典小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第19回公募 公募要領(小規模事業者持続化補助金事務局/2026-09-05 確認)

会社設立時のIT環境の揃え方

会社設立時のIT環境の揃え方|会社設立の補助金と支援
会社設立時のIT環境の揃え方

ここまでを、会社設立の実務としてまとめます。

  1. 会社設立の直後に要るパソコンは、自前で用意する
  2. 業務の仕組みを入れるなら、デジタル化・AI導入補助金を検討する
  3. インボイス対応のソフトとあわせるなら、機器も一部が対象になり得る
  4. サイトの制作は、持続化補助金のウェブサイト関連費で考える
  5. いずれも交付決定より前に発注しない

国の補助金の申請はJグランツという電子申請システムを使うものが増えています。gBizIDプライムの取得には日数がかかるので、会社設立の登記が済んだら申し込んでおいてください。

Q. 会社設立で買うパソコンに補助金は使えますか。

A. 単体では対象外とされるのが一般的です。ソフトとあわせる形なら対象になり得ます。

Q. なぜパソコンは対象外なのですか。

A. 汎用性が高く、目的外使用になりえると考えられているからです。

Q. インボイス枠ならいくらまでですか。

A. PC・タブレット等は補助率2分の1以内、補助上限額10万円以下とされています。

Q. 先に買ってしまいました。

A. 交付決定より前の支払いは対象外とされるのが一般的です。

Q. ソフトだけなら対象ですか。

A. インボイス枠ではソフトウェアが中心です。機能の要件があります。

出典Jグランツ ネットで簡単!補助金申請(デジタル庁/2026-09-03 確認)

まとめ|単体では無理、仕組みなら道がある

まとめ|単体では無理、仕組みなら道がある|会社設立の補助金と支援
まとめ|単体では無理、仕組みなら道がある

会社設立でパソコンを買う費用に補助金を使えるか。答えは買い方によります。

この記事の要点

  • 1持続化補助金では、パソコンやタブレット端末は汎用性が高いとして対象外
  • 2PC周辺機器も具体的に列挙されている
  • 3デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠なら、PC・タブレット等が補助率2分の1以内・上限10万円以下
  • 4ただしハードウェアのみの申請は不可。ソフトの使用に資するものであることが条件
  • 5会社設立の準備で先に買ったものは、時期の面でも対象外になる

制度を横断して探すなら、J-Net21のような支援情報のサイトも使えます。会社設立の直後に一度見ておいてください。

この記事は2026年9月時点で小規模事業者持続化補助金事務局やデジタル化・AI導入補助金事務局、中小機構の公表内容にあたって確認した内容です。要件は公募回ごとに変わります。申し込む前に、必ず最新の公募要領でご確認ください。

出典J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)

パソコンの購入を考えている方へ

会社設立の直後は、とにかく物を揃えなければなりません。そこに補助金が使えたら助かる、という気持ちはよく分かります。ただ、汎用性が高いものには出にくいというのが制度の考え方です。パソコンはその代表格です。会社設立時の機器は自前で用意し、補助金は仕組みを入れる段階で使う。この割り切りが、結果として無駄な手間を省きます。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

会社設立の補助金について調べるときに、あわせて見られているサイトです。掲載の順番は、おすすめの度合いや優劣を示すものではありません。内容は各サイトの運営者にご確認ください。

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