障害のある方が会社設立をする|専用の制度は少ないという前提から
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障害のある方で、自分の会社を持ちたいと考えている方に向けた記事です。専用の制度は多くありませんが、誰でも使える制度は同じように使えます。探し方を整理します。
障害者と補助金という言葉で検索すると、雇う側の制度ばかりが出てきます。起業する側の情報は埋もれがちです。順に整理します。

検索で出てくるのは、たいてい雇う側の制度

障害者と補助金という言葉で調べると、多くの情報が出てきます。ただ、そのほとんどが障害のある方を雇う事業主向けの制度です。
厚生労働省は障害者雇用対策として、雇用する労働者の2.7パーセントに相当する障害者を雇用することを事業主に義務付けているとしています。そこに関わる助成の制度が数多くあります。
一方で、障害のある方が自分で事業を始める側の制度は、それほど多くありません。
この二つは目的も所管も違います。会社設立を考えている方が前者の情報を読み続けても、答えは見つかりません。
探すときは、自分が雇う側なのか始める側なのかをはっきりさせてください。
以下は、始める側の話です。
会社設立を考えている方にとって、この区別がつかないまま情報を集めると時間を失います。ページを開いたら、まず誰が申請する制度なのかを確かめてください。
出典:障害者雇用対策(厚生労働省/2026-09-07 確認)
国の補助金は、属性を問わない

国の補助金の多くは、対象を中小企業者や小規模事業者と定めています。事業者の属性で区別していません。
小規模事業者持続化補助金は、自ら策定した経営計画にもとづく販路開拓等の取組を支援する制度です。申請にあたっては、地域の商工会議所・商工会への相談と計画書の確認が必須とされています。
つまり、障害のある方でも同じ制度に同じ条件で申し込めます。専用の枠がないというのは、裏返せば同じ土俵に立てるということです。
審査で見られるのも、事業の中身です。誰に何を売り、いくら残るのか。
会社設立の直後で実績がない段階でも、計画で判断されます。
専用の制度を探して時間を使うより、一般の制度を確かめるほうが早く辿り着けます。
会社設立の直後は、実績の代わりに計画で語ることになります。これも属性を問いません。準備の仕方は誰でも同じです。
働き方の面では、会社設立をすると自分で時間の使い方を決められるという利点があります。通院や体調に合わせて仕事を組み立てられるからです。雇われる形が合わなかった方が、事業を持つことで続けられるようになる場合もあります。制度の話より、この点を理由に会社設立を選ぶ方も少なくありません。
出典:小規模事業者持続化補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)
創業期の区分も、同じように使える

創業期を想定した区分も、属性を問いません。
小規模事業者持続化補助金には創業型という区分があります。中小企業庁の案内では、創業後1年以内の小規模事業者等が対象とされ、創業後で事業開始前の事業者も含まれます。
会社設立をして、まだ売上が立っていない段階でも申し込めるということです。
目的は、生産性向上と持続的発展を図ることとされています。持続的な経営に向けた経営計画にもとづく販路開拓等の取組が支援の対象です。
対象になる期間は限られています。会社設立からの経過で数えるので、早めに動いてください。
回によって要件が変わるので、その回の公募要領で確かめてください。
会社設立の登記が済んでいないと申し込めない制度もあります。事業開始前の事業者も含まれる区分は、その意味でも貴重です。
出典:小規模事業者持続化補助金(創業型)について(中小企業庁/2026-09-03 確認)
市区町村の証明も、誰でも受けられる

会社設立の費用を軽くする仕組みも、属性を問いません。
産業競争力強化法にもとづく特定創業支援等事業の証明を受けると、会社設立の登録免許税が軽減されます。株式会社なら資本金の0.7パーセントが0.35パーセントになります。
どの市区町村が認定を受けているかは、中小企業庁が一覧を公表しています。会社設立の本店を置く予定の市区町村を確かめてください。
証明書は会社設立の登記のときに法務局へ提出します。登記が済んでからでは間に合いません。
支援を受ける形は市区町村によって違います。通いやすさや、オンラインで受けられるかどうかも窓口で確かめてください。
補助金ではなく税の軽減なので、審査で落ちることがありません。確実に効きます。
支援を受ける過程で事業計画が形になります。会社設立の後の補助金や融資の申請でも、同じ資料が使えます。
軽減の額は、株式会社の会社設立なら最低税額で15万円が7万5,000円に、合同会社なら6万円が3万円になります。市区町村によっては、軽減された後の額をさらに補助する制度を設けている例もあります。自分の住所地にそうした上乗せがあるかどうかも、あわせて確かめてください。
出典:産業競争力強化法に基づく認定を受けた市区町村別の創業支援等事業計画の概要(中小企業庁/2026-09-03 確認)
融資も、属性による特別な枠は限られる

資金の面ではどうか。日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は、新たに事業を始める方や事業開始後おおむね7年以内の方を対象とする制度です。
融資限度額は7,200万円、返済期間は設備資金が20年以内、運転資金が10年以内とされています。いずれも据置期間は5年以内です。
利率には基準利率と特別利率の区分があります。公表されている内容では、特別利率が適用される属性として女性、35歳未満の方、55歳以上の方が挙げられています。
つまり、この制度では障害があることを理由にした特別利率は示されていません。基準利率での利用になるということです。
ただし、自治体の制度融資には独自の枠を設けている例があります。会社設立の本店を置く都道府県や市区町村のページで確かめてください。
担保や保証人については、希望を聞きながら相談するとされています。
会社設立の資金は融資で組み、補助金は入ったら助かる程度に見ておくのが安全です。補助金は後払いだからです。
出典:新規開業・スタートアップ支援資金(日本政策金融公庫/2026-09-03 確認)
相談は、何度でも無料でできる

制度を自分で探し続けるのは大変です。相談できる場所を確保してください。
よろず支援拠点は、国が設置した無料の経営相談所です。経営上のあらゆる相談に何度でも無料で対応するとされています。
47都道府県に設置されていて、実施主体は独立行政法人中小企業基盤整備機構がよろず支援拠点全国本部となっています。
対象は中小企業・小規模事業者のほか、これに類する法人、そして創業予定の方です。会社設立を考えている段階でも相談できます。
回数の制限がないので、体調に合わせて間隔をあけながら通うこともできます。
相談の方法や設備については、事前に問い合わせてみてください。
会社設立の前後は、判断することが次々に出てきます。資本金、決算期、事業目的。ひとつずつ人に話しながら決められる場所があると助かります。
相談の場では、事業の中身だけでなく働き方の相談もできます。無理のない事業規模はどれくらいか、人を雇わずに回す方法はあるか。会社設立の計画を立てる段階で、こうした話も一緒に詰めておくと後が楽になります。
出典:よろず支援拠点(中小機構 よろず支援拠点全国本部/2026-09-05 確認)
自治体の制度は、住所地で探す

国の制度には属性の枠が少なくても、自治体には独自の制度があることがあります。
都道府県や市区町村が、女性や若者、障害のある方を対象にした融資や補助の枠を設けている例があります。
こうした制度はまとめ記事に載らないことも多くあります。会社設立の本店を置く自治体のページを、自分で見てください。
国の補助金の申請はJグランツという電子申請システムを使うものが増えています。公募の検索もこの画面からできます。
自治体の制度では、別のシステムを使うこともあります。住所地の案内を確かめてください。
分からなければ、自治体の産業や商工の担当課に電話してみてください。
会社設立の本店をどこに置くかで、使える制度が変わります。物件を決める前に、候補の自治体のページを見ておいてください。
自治体の制度は、募集の期間が短いことがよくあります。会社設立の準備を始めたら、住所地のページを月に一度は見ておいてください。見落とすと次は数か月先になります。
出典:Jグランツ ネットで簡単!補助金申請(デジタル庁/2026-09-03 確認)
会社設立の進め方は、変わらない

会社設立の手続きそのものも、属性で変わりません。
- 事業の中身を固める(誰に何を売るか)
- 市区町村の創業支援に相談し、証明を受ける
- 資金の相談を、公庫や自治体の制度融資へ
- 定款を作り、会社設立の登記を申請する
- 税務・保険の届出を済ませる
- 商工会議所・商工会で補助金の相談をする
日本政策金融公庫は創業を支援する制度についてよくある質問をまとめています。準備の目安として使えます。
Q. 障害者専用の起業の補助金はありますか。
A. 国の制度では多くありません。自治体に独自の枠がある場合があります。
Q. 一般の補助金に申し込めますか。
A. 申し込めます。多くの制度は事業者の属性で区別していません。
Q. 検索すると雇用の制度ばかり出てきます。
A. 雇う側の制度と始める側の制度は別です。区別して探してください。
Q. 公庫の特別利率は使えますか。
A. 公表されている属性は女性・35歳未満・55歳以上です。窓口で確かめてください。
Q. どこに相談すればよいですか。
A. よろず支援拠点や、住所地の市区町村の創業支援の窓口です。
この六つのうち、いちばん時間がかかるのは二番目です。会社設立の日を決める前に、まず窓口へ連絡してください。
出典:START 政策金融公庫の創業支援 Q&A(日本政策金融公庫/2026-09-03 確認)
まとめ|同じ土俵で、同じ制度を使う

障害のある方の起業に特化した国の制度は多くありません。ただ、それは使える制度がないという意味ではありません。
この記事の要点
- 1検索で出てくるのは、たいてい障害のある方を雇う事業主向けの制度
- 2国の補助金の多くは、事業者の属性で区別していない
- 3持続化補助金の創業型も、会社設立の直後から申し込める
- 4市区町村の証明で、会社設立の登録免許税が半分になる
- 5自治体には独自の枠がある場合がある。住所地で確かめる
制度を横断して探すなら、J-Net21のような支援情報のサイトも使えます。会社設立の準備の段階で一度見ておいてください。
この記事は2026年9月時点で厚生労働省や中小企業庁、中小機構、日本政策金融公庫の公表内容にあたって確認した内容です。要件は変わります。会社設立を進める前に、必ず最新の情報と窓口でご確認ください。
出典:J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)
自分の会社を持ちたい方へ
障害者向けの起業の補助金を探しても、なかなか見つかりません。制度がそういう作りになっていないからです。ただ、一般の制度は同じように使えます。会社設立の登録免許税の軽減も、持続化補助金も、創業融資も。専用の枠を探して時間を使うより、住所地の創業支援の窓口に「会社設立を考えている」と伝えるほうが、確実に前へ進みます。
他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください
会社設立の補助金について調べるときに、あわせて見られているサイトです。掲載の順番は、おすすめの度合いや優劣を示すものではありません。内容は各サイトの運営者にご確認ください。
- 起業マガジン|障害者が申請できる起業補助金・助成金・融資・支援制度まとめ
障害のある方の起業に使える制度を横断して整理しています。
- Virtual Office Japan|障害者の起業を支援する制度とは?
助成金・融資・相談窓口を、起業する側の目線で解説しています。
- 会社法人センター|障害者の起業に使える制度
相談先とあわせて、使える制度を紹介しています。
- 起業の窓口マガジン|会社設立時に活用できる補助金まとめ
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- 小谷野税理士法人|起業時に活用したい補助金・助成金
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- HTM税理士法人|会社設立でお得な助成金・補助金一覧
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- マネーフォワード クラウド会社設立|創業・会社設立で使える補助金・助成金まとめ
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