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新会社設立の最初の1年でやること|届出・支援・記録の三本立て

公開 文責 会社設立・設立後の補助金のプロ

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会社設立の登記を終えた、あるいは間もなく終える方に向けた記事です。最初の1年は、期限のある届出と、期間限定の支援と、あとで効いてくる記録が同時に来ます。何をいつやるのか、月の並びで整理しました。抜けを防ぐ手引きとしてお使いください。

会社設立の登記が終わると、一区切りついた気持ちになります。ただ、そこからが本番です。期限の短い届出、創業期にしか使えない支援、二年目に効いてくる記録。この三本が同時に走ります。

会社設立から1年の流れ
会社設立から1年の流れ

最初の1か月|期限の短い届出から片づける

最初の1か月|期限の短い届出から片づける|会社設立の補助金と支援
最初の1か月|期限の短い届出から片づける

会社設立の直後に来る期限のうち、いちばん短いのが社会保険です。事業所が健康保険・厚生年金保険に適用されることになった場合、事実の発生から5日以内に新規適用届を日本年金機構へ提出します。

次が税務署です。法人設立届出書を、設立の日(設立登記の日)以後2か月以内に提出します。e-Taxソフトで作成・提出する方法が案内されています。人を雇うなら、給与支払事務所等の開設届出書も必要です。

会社設立の直後にやること|会社設立の補助金
会社設立の直後にやることのチェックリスト

登記事項証明書は、法人口座の開設、補助金の申請、取引先との契約など、あらゆる場面で求められます。会社設立の登記が完了したら、まず複数通取得しておくと手戻りが減ります。

法人名義の口座は、開設に時間がかかることがあります。事業の内容を説明する資料を求められることも多いので、事業計画書を用意しておくと話が早く進みます。この口座は補助金の入金先にもなります。

人を雇う場合は、労働保険の手続きも重なります。労災保険と雇用保険で窓口が分かれるため、順番を確かめてから動いてください。会社設立の直後に一人で全部を回そうとすると抜けが出ます。社会保険労務士に最初だけ見てもらうという選択も、結果的に安く付くことがあります。

印鑑カードの登録も忘れやすい手続きです。登記事項証明書や印鑑証明書を法務局で取得するときに必要になります。会社設立の登記が完了したら、あわせて済ませておいてください。

出典新規適用の手続き(日本年金機構/2026-09-03 確認)

1〜2か月目|電子申請の準備を、公募を待たずに済ませる

1〜2か月目|電子申請の準備を、公募を待たずに済ませる|会社設立の補助金と支援
1〜2か月目|電子申請の準備を、公募を待たずに済ませる

国の補助金の多くは、電子申請システムのJグランツから申し込みます。Jグランツを使うにはGビズIDのアカウントが必要で、取得には時間がかかります。

GビズIDには種類があり、補助金の申請に使えるのはプライムとメンバーです。プライムの取得は、オンラインで進めれば短く済むこともありますが、書類を郵送する方式では1〜2週間かかることがあります。会社設立の登記が済んだら、補助金を決める前でも申請しておいてください。

  • GビズIDプライムを申請する(郵送だと1〜2週間かかることがあります)
  • 取得したら、一度ログインして画面を見ておく
  • 二要素認証に使う電話番号を、確実に受け取れるものにする
  • 法人番号を控えておく(国税庁の法人番号公表サイトで確認できます)

この時期にやっておくと、公募が出たときに計画書だけに集中できます。会社設立の直後の、まだ本業が本格化していない時期にこそ進めておきたい作業です。

制度によっては別の入口がある

すべての補助金がJグランツから申し込むわけではありません。デジタル化・AI導入補助金のように、登録された支援事業者と共同で申請する形をとる制度もあります。狙う制度が決まったら、どこから申し込むかを公募要領で確かめてください。

法人番号は会社設立の登記後に指定され、国税庁の法人番号公表サイトで確認できます。補助金の申請書に記入する場面があるので、控えておくと直前に慌てずに済みます。あわせて、商号と所在地の正式な表記も、登記事項証明書のとおりに控えておいてください。申請書の表記が一字でも違うと差し戻されます。

出典Jグランツ ネットで簡単!補助金申請(デジタル庁/2026-09-03 確認)

1〜3か月目|本業の立ち上げを優先する

1〜3か月目|本業の立ち上げを優先する|会社設立の補助金と支援
1〜3か月目|本業の立ち上げを優先する

届出と準備が一段落したら、本業に集中する時期です。補助金の情報を追いかけるより、まず売上を立てることを優先してください。

理由は二つあります。ひとつは、補助金は後払いで、会社設立の直後の資金繰りを助けないこと。もうひとつは、事業が動いていない状態では、補助金の計画書に書ける材料が集まらないことです。

実際に商品やサービスを届けてみると、想定と違うことが必ず出てきます。誰が買うのか、いくらなら払ってもらえるのか、どこで詰まるのか。この経験が、そのまま計画書の中身になります。

創業期を対象にした補助金の枠には期限があります。ただ、本業を止めてまで申請する必要はありません。期限のなかで、本業を優先する順番を組んでください。

この時期に集めた材料は、そのまま補助金の計画書に使えます。誰が買ってくれたのか、どこで詰まったのか、いくらなら払ってもらえたのか。会社設立の直後の生々しい経験は、机上で考えた計画より説得力があります。記録として残しておいてください。

売上が思うように立たないときも、その原因を言葉にしておくと無駄になりません。補助金の計画書は「いまここが課題で、こう解決する」という形で書くものだからです。うまくいっていない部分こそ、支援を受ける理由になります。

出典J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)

3〜6か月目|相談相手を作り、計画を書き始める

3〜6か月目|相談相手を作り、計画を書き始める|会社設立の補助金と支援
3〜6か月目|相談相手を作り、計画を書き始める

本業がある程度回り始めたら、支援の準備に入ります。まず相談相手を作ってください。会社設立の直後は社内に相談できる相手がいないことが多いので、外に作る必要があります。

小規模事業者持続化補助金では、地域の商工会議所・商工会への相談と計画書の確認が申請の前提になっています。締切の直前に駆け込んでも、この確認の時間が取れません。締切の1か月前には一度目の相談をしておくのが安全です。

市区町村の産業振興の担当課にも一度顔を出してください。その地域で使える支援を一通り教えてもらえます。創業から何年以内という区切りのある制度が残っているかもしれません。

相談から申請までの流れ|会社設立の補助金
相談から申請までの流れ

相談に行くときは、何をする事業か、会社設立の日はいつか、いくらぐらい使う見込みか。この三つを紙にまとめて持っていくと、話が早く進みます。

市区町村や商工会議所の窓口は、締切の直前でなければ比較的落ち着いています。会社設立の直後に一度顔を出して担当者と話しておくと、後で相談しやすくなります。地域の事業者を紹介してもらえることもあり、取引先の少ない時期には助かります。

出典小規模事業者持続化補助金について(中小企業庁/2026-09-03 確認)

6〜12か月目|申請と、事業の実施

6〜12か月目|申請と、事業の実施|会社設立の補助金と支援
6〜12か月目|申請と、事業の実施

計画がまとまったら申請です。ここから先は順番が厳しく問われます。採択の通知が来ても、交付決定より前の発注・支払いは対象外になることが多くあります。

交付決定を確かめてから発注し、支払いの証拠を残す。見積書、発注書、契約書、納品書、請求書、振込の記録。日付が交付決定の後になっているかを、支払いのたびに確かめてください。

会社設立の直後は書類の管理が後回しになりがちです。最初から補助金用のフォルダを分けておくと、実績報告のときに楽になります。

事業の実施中に残しておく証拠|会社設立の補助金
事業の実施中に残しておく証拠

支払いは法人名義の口座からの振込にしておくと確実です。現金払いだと支払いの事実を示しにくくなります。

申請が済んだら、採択の結果を待つあいだも準備を進められます。交付決定の後にすぐ発注できるよう、見積を取り直す段取りだけ決めておく。実施期間は限られているので、この助走が効いてきます。

出典新規申請・手続きフロー詳細(中小機構/2026-09-03 確認)

1年を通して|記録を残す仕組みを作る

1年を通して|記録を残す仕組みを作る|会社設立の補助金と支援
1年を通して|記録を残す仕組みを作る

最初の1年でいちばん見落とされやすいのが、記録です。会社設立の直後は数字が小さくても、記録が残っていれば次の申請で根拠として使えます。逆に残していないと、二年目に実績を書けません。

  • 売上と経費を、月ごとに集計できる形にする
  • 領収書と請求書を、月ごとに整理して保管する
  • 問い合わせや商談の件数を記録しておく
  • 取引先とのやり取りを、後から追える形で残す

難しい仕組みは要りません。会計ソフトを一つ入れて、毎月末に整理する時間を決めておくだけでも違います。この作業は、最初の決算のときにそのまま効いてきます。

決算期をいつにするか

会社設立のときに決算期を決めます。設立の日から一年以内で自由に設定できます。繁忙期と決算作業が重ならないようにしておくと、二年目からの負担が変わります。補助金の実績報告と重なる時期も、あわせて避けられると理想的です。

最初の決算を通すと、決算書が出せるようになります。決算書を求める制度に手が届き、金融機関との話も進めやすくなります。創業期の枠から外れるのと引き換えに、別の入口が開くわけです。

記録の仕組みは、支援を受けるためだけのものではありません。毎月の数字を見ていると、事業の状態が早く分かります。会社設立の直後は変化が大きい時期ですから、月ごとに振り返る習慣そのものが経営の助けになります。

出典C1-4 内国普通法人等の設立の届出(国税庁/2026-09-03 確認)

1年目にやらなくてよいこと

1年目にやらなくてよいこと|会社設立の補助金と支援
1年目にやらなくてよいこと

やることを並べてきましたが、1年目にやらなくてよいこともあります。会社設立の直後は人手も時間も限られているので、手を広げすぎないことが大事です。

Q. 使えそうな補助金すべてに申請すべきですか。

A. いいえ。一本に絞って確実に通すほうが、結果的に得です。準備が薄くなると、どれも通りにくくなります。

Q. 大きな設備投資の補助金を狙うべきですか。

A. 立て替えられる金額の範囲で判断してください。金額が大きいほど審査も厳しく、事務作業も増えます。

Q. 補助金の情報を毎日チェックすべきですか。

A. 月に一度で足ります。見る場所を決めておけば、公募の波は追えます。

Q. 会社設立の直後から人を雇うべきですか。

A. 事業の必要に応じて判断してください。人を雇うと社会保険料の会社負担分が毎月発生します。

補助金の支援は、事業を助けるためのものです。準備に何十時間もかけて本業が止まるなら、見送る判断も正しい判断です。制度は多くの場合、回を重ねて公募されています。

出典小規模事業者持続化補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)

1年が過ぎたら、何が変わるか

1年が過ぎたら、何が変わるか|会社設立の補助金と支援
1年が過ぎたら、何が変わるか

会社設立から1年が過ぎると、状況が変わります。失うものと得るものの両方があるので、整理しておきます。

会社設立から1年で、何が変わるか|会社設立の補助金
会社設立から1年で変わること

創業から5年以内といった長めの区切りを設けている制度もあります。1年を過ぎても対象になる支援は残っていますので、市区町村の産業振興の担当課に問い合わせてください。

何より、1年動かした経験そのものが次の申請で効いてきます。会社設立の直後は書ける材料が少なかった計画書も、二年目には具体的な数字で書けるようになります。

出典小規模事業者持続化補助金(創業型)について(中小企業庁/2026-09-03 確認)

まとめ|期限のあるものを先に、記録は毎月

まとめ|期限のあるものを先に、記録は毎月|会社設立の補助金と支援
まとめ|期限のあるものを先に、記録は毎月

会社設立から1年は、やることが多すぎて何から手をつければいいのか分からなくなります。ただ、原則は単純です。期限のあるものを先に片づけ、記録は毎月続け、支援の準備は本業が回り始めてから。

この記事の要点

  • 1社会保険は5日以内、法人設立届出書は2か月以内。ここを最初に片づける
  • 2GビズIDは公募を待たずに取る。郵送だと1〜2週間かかることがある
  • 3最初の3か月は本業の立ち上げを優先する
  • 4商工会議所への相談は、締切の1か月前までに一度目を済ませる
  • 5記録は毎月続ける。二年目の申請と決算でそのまま効いてくる

この記事の期限と要件は、執筆時点で一次情報にあたって確認したものです。事業の内容や人数によって必要な手続きは変わります。会社設立の直後は同時に多くの期限が来ますので、迷ったら所管の窓口にご確認ください。

出典商業・法人登記申請手続(法務局/2026-09-03 確認)

1年目を走り出す方へ

会社設立の1年目は、想定どおりに進まないのが普通です。届出に追われ、本業に追われ、気づけば補助金の締切を過ぎている。それでも、期限のあるものだけ落とさなければ大事にはなりません。社会保険の5日、税務署の2か月。まずここを押さえてください。支援の申請は、本業が回り始めてからでも間に合います。困ったときは、市区町村の窓口と商工会議所を頼ってください。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

会社設立の補助金について調べるときに、あわせて見られているサイトです。掲載の順番は、おすすめの度合いや優劣を示すものではありません。内容は各サイトの運営者にご確認ください。

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