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新しく会社を作るときの相談相手の作り方|無料で頼れる窓口から順に

公開 文責 会社設立・設立後の補助金のプロ

この記事を読んでほしい方

新しく会社設立をする方で、周りに相談できる人がいないという状況の方に向けた記事です。会社設立の判断は一人で抱えると重くなります。日本には無料で使える公的な相談窓口がいくつもあり、それぞれ担当が違います。どこに何を聞けばいいのかを整理しました。

会社設立を決めたあと、多くの方が一人でインターネットを調べ続けます。ただ、補助金も融資も手続きも、聞けば答えてくれる窓口があります。しかも多くは無料です。使わない手はありません。

会社設立の相談相手を作る順番
会社設立の相談相手を作る順番

まず市区町村に電話する

まず市区町村に電話する|会社設立の補助金と支援
まず市区町村に電話する

会社設立の相談で最初に当たるべきは、事業所を置く予定の市区町村です。産業振興の担当課という名前のことが多く、電話で「創業支援について聞きたい」と言えばつないでもらえます。

ここで確かめられるのは三つです。特定創業支援等事業の証明が取れるか、市区町村独自の創業補助金があるか、都道府県の制度と併用できるか。会社設立の場所が決まっているなら、いちばん早く答えが出る窓口です。

証明が取れる市区町村であれば、会社設立の登記にかかる登録免許税が半額になります。株式会社なら最低15万円が7万5千円、合同会社なら6万円が3万円です。ただしこの証明は創業前に取るものなので、登記の前に問い合わせる必要があります。

市区町村に聞くこと|会社設立の補助金
市区町村に聞くことのチェックリスト

創業支援等事業計画の認定を受けている市区町村は、中小企業庁が一覧で公表しています。会社設立の場所をまだ決めていないなら、候補地を並べて比べてみてください。

電話をかけるときは、名乗ったうえで「これから会社設立を考えていて、創業支援の制度について聞きたい」と伝えれば十分です。まだ何も決まっていない段階でも構いません。むしろ決まっていない段階のほうが、選択肢を広く教えてもらえます。

窓口によっては、創業に関する相談日を設けているところもあります。予約が要る場合もあるので、最初の電話でそのあたりも聞いておくと二度手間になりません。

出典産業競争力強化法に基づく認定を受けた市区町村別の創業支援等事業計画の概要(中小企業庁/2026-09-03 確認)

商工会議所・商工会は、補助金の入口になる

商工会議所・商工会は、補助金の入口になる|会社設立の補助金と支援
商工会議所・商工会は、補助金の入口になる

補助金そのものの相談は、地域の商工会議所・商工会が入口です。小規模事業者持続化補助金では、商工会議所・商工会への相談と計画書の確認が申請の前提になっているため、避けて通れません。

担当者はその地域で何本もの計画書を見ています。読んで意味が通らないところ、根拠が足りないところを指摘してもらえます。会社設立の直後で社内に相談相手がいない時期には、特にありがたい仕組みです。

相談に行くときは、何をする事業か、会社設立の日はいつか、いくらぐらい使う見込みか。この三つを紙にまとめて持っていくと、話が早く進みます。曖昧なままだと、一般的な案内で終わってしまいます。

丸投げしないこと

担当者に計画書を書いてもらおうとすると、良いものにはなりません。自分の言葉で書いたものを持って行き、そこに手を入れてもらう。この順番だと、審査に耐える文章になりますし、自分でも中身を説明できるようになります。

締切前は混み合います。会社設立の直後で日程の自由が利かない時期こそ、締切の1か月前には一度目の相談を済ませておいてください。

会員でなくても相談に応じてくれるところが多くありますが、継続的に支援を受けたいなら入会を検討する価値があります。会費はかかりますが、会社設立の直後に相談相手ができる意味は小さくありません。地域の事業者とのつながりも生まれ、取引につながることもあります。

出典小規模事業者持続化補助金について(中小企業庁/2026-09-03 確認)

お金の相談は、公庫と金融機関へ

お金の相談は、公庫と金融機関へ|会社設立の補助金と支援
お金の相談は、公庫と金融機関へ

資金の相談は、日本政策金融公庫と地域の金融機関です。補助金は後払いなので、会社設立の直後の資金は融資と自己資金で組み立てることになります。

日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は、新たに事業を始める方や事業開始後おおむね7年以内の方が対象です。融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)、返済期間は設備資金が20年以内、運転資金が10年以内、元金の据置期間は5年以内に設定できます。

相談は会社設立の登記が済んでいなくても始められます。事業計画と自己資金の状況が見える形になっていれば話は進みます。早めに相談しておくと、どのくらい借りられそうかの見当がつき、事業の規模も決めやすくなります。

持っていくのは事業計画書と資金繰り表です。この二つは補助金の申請でも土台になります。会社設立の準備の早い段階で一度作っておけば、あとは場面ごとに整えるだけで済みます。

金融機関との関係は、借りるときだけのものではありません。法人名義の口座の開設、決済の仕組み、将来の追加の融資。会社設立の直後から付き合いを始めておくと、後で相談しやすくなります。補助金の入金先としても口座は必要です。

なお、補助金の採択を前提にした返済計画は好まれません。補助金が入らなくても返せる計画を示すほうが、話は前に進みます。支援はあくまで上乗せとして説明してください。

出典START 政策金融公庫の創業支援 Q&A(日本政策金融公庫/2026-09-03 確認)

都道府県の支援センターと、経営革新計画

都道府県の支援センターと、経営革新計画|会社設立の補助金と支援
都道府県の支援センターと、経営革新計画

市区町村の次に見ておきたいのが都道府県です。中小企業支援センターという名称の窓口があり、県の制度や経営革新計画の相談ができます。

経営革新計画は、中小企業等経営強化法にもとづくもので、新事業活動によって経営の相当程度の向上を図る計画を都道府県が承認する仕組みです。承認を受けると、低利の融資や信用保証の特例、国の補助制度を利用するときの加点措置といった支援につながります。

会社設立の直後にすぐ取り組む必要はありませんが、事業が動き始めてから検討する価値があります。補助金の申請で加点になるという点は、採択率を考えるうえで見逃せません。

対象者の要件、計画の内容、申請の手続き、支援措置の中身は都道府県によって異なります。担当部局にお問い合わせください。

都道府県には、県内の産業に合わせた独自の補助金があることもあります。市区町村の制度と重ねて使える場合もあるので、会社設立の場所が決まったら県の窓口にも一度当たってみてください。国・県・市区町村の三層を確かめるのが基本です。

出典経営革新支援(中小企業庁/2026-09-03 確認)

専門家に頼む部分を決める

専門家に頼む部分を決める|会社設立の補助金と支援
専門家に頼む部分を決める

無料の窓口で全体像をつかんだうえで、専門家に頼む部分を決めます。会社設立の準備は費用がかさむ時期なので、どこを自分でやり、どこを任せるかを分けてください。

専門家に頼みやすい部分
内容 主な相談先 自分でやれるか
会社設立の登記 司法書士 できるが、書式が細かい
定款の作成・電子定款 司法書士・行政書士 電子定款は環境が要る
税務の届出、決算 税理士 初年度は任せる価値がある
社会保険・労働保険 社会保険労務士 人を雇うなら相談したい
補助金の計画書 商工会議所・商工会 自分で書き、確認を受ける

表のうち、補助金の計画書は自分で書くことをおすすめします。事業の中身を説明できるのは自分だけですし、書く過程で計画そのものが整理されるからです。確認は商工会議所で無料で受けられます。

最初の一年だけ頼るという考え方

会社設立の直後は分からないことだらけです。最初の一年だけ税理士に見てもらい、流れをつかんでから自分でやる。そういう頼り方もあります。費用と時間のどちらを優先するかで決めてください。

専門家を探すときは、会社設立の実績があるかを確かめてください。同じ税理士でも、得意な分野は違います。商工会議所や市区町村の窓口で紹介してもらえることもあります。いきなり契約せず、まず相談だけしてみるという進め方が安全です。

出典商業・法人登記申請手続(法務局/2026-09-03 確認)

相談に行く前に、三つだけ用意する

相談に行く前に、三つだけ用意する|会社設立の補助金と支援
相談に行く前に、三つだけ用意する

どの窓口でも、持っていくものは同じです。何をする事業か、会社設立の予定日はいつか、いくらぐらい使う見込みか。この三つが言えれば、担当者は具体的な案内ができます。

逆にこの三つが曖昧だと、一般的な説明で終わります。会社設立の準備で時間が惜しい時期ですから、行く前に紙にまとめておいてください。箇条書きで構いません。

  • 誰の、どんな困りごとを解く事業か(一文で)
  • 会社設立の予定日と、事業所を置く予定の場所
  • 初期に使う見込みの金額と、その内訳
  • 自己資金がいくらあるか
  • 人を雇う予定があるか

この紙は、そのまま補助金の計画書の下書きにもなります。窓口を回るたびに指摘を受けて書き足していけば、申請の時期には形になっています。

用意した紙は、相談のたびに書き足していってください。指摘された点をその場でメモし、次の窓口ではそれを踏まえて話す。この繰り返しで、計画の粗が減っていきます。会社設立の準備そのものが、この作業で進みます。

出典J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)

相談を重ねると、判断が早くなる

相談を重ねると、判断が早くなる|会社設立の補助金と支援
相談を重ねると、判断が早くなる

複数の窓口に相談する意味は、答えを集めることだけではありません。同じ計画でも、見る角度によって指摘される場所が違うからです。

金融機関は返済の観点から、商工会議所は事業の観点から、税理士は税と経理の観点から見てくれます。三つの角度から見てもらうと、自分では気づかなかった前提が出てきます。会社設立の判断は、この作業を通して固まっていきます。

窓口によって、見ている場所が違う|会社設立の補助金
窓口によって見ている場所が違うことを示した図

注意したいのは、窓口によって答えが食い違うことがある点です。判断の前提が違うためで、どちらかが間違っているとは限りません。食い違ったときは、その理由を聞いてみてください。理解が深まります。

相談の記録も残しておいてください。誰に、いつ、何を聞いて、どう答えられたか。会社設立の準備は数か月にわたるので、記憶だけでは追えなくなります。記録があると、後で条件が変わったときにも比較ができます。

出典小規模事業者持続化補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)

聞いてはいけないこと、聞いても答えが出ないこと

聞いてはいけないこと、聞いても答えが出ないこと|会社設立の補助金と支援
聞いてはいけないこと、聞いても答えが出ないこと

窓口には担当の範囲があります。範囲外のことを聞いても答えは返ってきません。時間を無駄にしないために、聞き分けを知っておいてください。

Q. この補助金は採択されますか。

A. どの窓口でも答えられません。審査は申請後におこなわれます。聞けるのは、対象になるかどうかまでです。

Q. どの補助金がいちばん得ですか。

A. 事業の内容によります。何をしたいかを伝えれば、当てはまる制度を教えてもらえます。

Q. 会社設立は株式会社と合同会社のどちらがいいですか。

A. 事業の方向によります。外部から出資を受ける予定があるか、取引先が形を問うかで変わります。

Q. 税務の細かい判断を無料窓口で聞けますか。

A. 一般的な説明は受けられますが、個別の判断は税務署か税理士に確認してください。

聞き方を変えると答えが出ることもあります。「採択されますか」ではなく「対象になりますか」「どこを直すと良くなりますか」と聞けば、具体的な返事が返ってきます。会社設立の相談も同じで、判断を委ねるのではなく材料をもらう姿勢で臨むと、得られるものが増えます。

出典Jグランツ ネットで簡単!補助金申請(デジタル庁/2026-09-03 確認)

まとめ|無料の窓口から順に、三つを持って行く

まとめ|無料の窓口から順に、三つを持って行く|会社設立の補助金と支援
まとめ|無料の窓口から順に、三つを持って行く

新しく会社を作るとき、一人で調べ続けるより、窓口を回るほうが早く進みます。しかも多くは無料です。会社設立の準備で費用がかさむ時期だからこそ、使えるものは使ってください。

この記事の要点

  • 1最初に当たるのは市区町村の産業振興の担当課
  • 2補助金の相談は商工会議所・商工会。申請の前提になっている制度もある
  • 3資金の相談は公庫と金融機関。会社設立の前から相談できる
  • 4都道府県の支援センターでは、経営革新計画の相談ができる
  • 5どの窓口にも、事業・時期・金額の三つを持って行く

この記事は執筆時点で各機関の公表資料にあたって確認した内容です。窓口の名称や相談の体制は自治体によって異なります。会社設立の準備を始める前に、各機関の最新の案内をご確認ください。

出典産業競争力強化法、経済産業省関係産業競争力強化法施行規則(中小企業庁/2026-09-03 確認)

一人で抱えている方へ

会社設立の判断は、誰かに決めてもらえるものではありません。それでも、材料を集めるところは人に頼れます。市区町村の担当課、商工会議所、金融機関。どの窓口も、自分の担当については丁寧に答えてくれます。調べ疲れたら、一本電話をかけてみてください。三十分話すだけで、何時間ぶんもの調べ物が片づくことがあります。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

会社設立の補助金について調べるときに、あわせて見られているサイトです。掲載の順番は、おすすめの度合いや優劣を示すものではありません。内容は各サイトの運営者にご確認ください。

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