兵庫県で会社設立して経営者保証を付けずに借りる|免除貸付という選択
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兵庫県で会社設立をする方のうち、個人保証が不安で借入をためらっている方に向けた記事です。保証を付けない枠があります。
会社が返せなくなったとき、社長個人が背負う。それが経営者保証です。この形を外した貸付があります。

経営者保証という重さ

会社設立をして借入をするとき、多くの場合で経営者保証が求められます。
会社が返せなくなったら、社長個人が代わりに返す。そういう約束です。法人にした意味が薄れる部分でもあります。
この重さがあるから、会社設立の資金を借りることをためらう方がいます。
兵庫県の制度融資には、新規開業貸付(経営者保証免除貸付)という枠があります。
目的の欄には、県内で新規に事業を開始しようとする者および事業開始後間もない者に、経営者保証に依存せず資金を融資すると書かれています。
補助金とは別の話ですが、会社設立の判断を変える力があります。
会社設立の支援を探していると、補助金の話ばかりが目に入ります。ただ、補助金は後払いで、しかも通るとは限りません。手元の資金をどう作るかのほうが先です。
国の側でも、経営者保証に依存しない融資を進める流れがあります。スタートアップ創出促進保証制度は、その流れのなかで作られた仕組みです。兵庫県はそれを制度融資の枠に組み込んでいます。会社設立の支援として、時代に合った形だと言えます。
会社設立を家族に相談したとき、いちばん反対されやすいのがこの点です。話の前提が変われば、答えも変わります。
出典:令和8年度 兵庫県中小企業融資制度要綱集(PDF)(兵庫県 産業労働部/2026-09-08 確認)
連帯保証人も担保も不要

この枠の条件を見ていきます。
連帯保証人は不要とされています。法人代表者も含めて不要という書き方です。
担保も不要とされています。
利率は年1.45パーセントの固定、期間は10年以内で据置は1年以内、限度額は1企業3,500万円です。通常の新規開業貸付と同じ水準です。
資金使途は設備資金および運転資金で、既往融資の借り換えには使えません。
会社設立の直後に、個人の資産を担保に取られずに3,500万円まで借りられる可能性があるということです。
会社設立の直後に自宅を担保に入れずに済むというのは、精神的にも大きいことです。補助金の額とは別の意味で、事業の続けやすさに効いてきます。
担保が不要というのは、事務の手間も減るということです。不動産の登記や評価に時間を取られません。会社設立の直後は、その時間そのものが貴重です。
出典:令和8年度 兵庫県中小企業融資制度要綱集(PDF)(兵庫県 産業労働部/2026-09-08 確認)
上乗せされる0.20%

ただし、無条件で同じというわけではありません。
保証料率は年0.70パーセントとされています。創業関連保証の料率0.50パーセントに0.20パーセントを上乗せした形です。
経営者保証を外すぶんの上乗せだと考えてください。
0.20パーセントの差は、借入の額と期間によっては小さくない金額になります。会社設立の資金計画では、この差も計算してください。
それでも、個人保証を負わない安心と引き換えなら、支払う価値があると考える方は多いはずです。
どちらを選ぶかは、事業の見通しと家族の状況で決めてください。
補助金の支援を受けるにも、まず事業が動いていることが前提です。この0.20パーセントは、事業を始める判断を後押しする費用だと考えてください。
保証料は借入の額と期間で決まります。3,500万円を10年で借りるなら、0.20パーセントの差は無視できない額になります。それでも、会社設立の判断そのものを変えるだけの意味があるかどうかで考えてください。数字だけの話ではありません。
通常の枠と免除の枠、どちらも同じ新規開業貸付です。会社設立の相談のときに、両方の見積もりを出してもらってください。
出典:令和8年度 兵庫県中小企業融資制度要綱集(PDF)(兵庫県 産業労働部/2026-09-08 確認)
自己資金の要件がある

この枠には、通常の新規開業貸付にはない要件があります。
スタートアップ創出促進保証制度の申込人資格要件として、保証申込受付時点において税務申告1期未終了の創業者にあっては、創業資金総額の10分の1以上の自己資金を有していることが求められています。
つまり、会社設立の直後で決算がまだ出ていない段階なら、自己資金が要るということです。
創業資金の総額が1,000万円なら、100万円以上の自己資金です。
通帳で示せる形にしておいてください。会社設立の直前に急に入金されたお金は、説明を求められることがあります。
自己資金は、こつこつ貯めてきた事実そのものが評価されます。
自己資金の要件は、補助金の申請でも似た考え方が出てきます。会社設立の準備として、通帳の記録を整えておいてください。
自己資金が足りないなら、会社設立の時期をずらして貯めるという判断もあります。急いで借りて条件の悪い形になるより、待つほうが得なことがあります。焦らず組み立ててください。
出典:令和8年度 兵庫県中小企業融資制度要綱集(PDF)(兵庫県 産業労働部/2026-09-08 確認)
3年目と5年目に、チェックがある

借りた後にも、この枠には決まりがあります。
会社設立から3年目と5年目に、ガバナンス体制の整備に関する中小企業活性化協議会のチェックを受け、チェックシートを提出することが必要とされています。
経営者保証を外すかわりに、会社としての体制を整えることが求められる、という考え方です。
帳簿を整え、社長個人と会社のお金を分け、決算の内容を説明できるようにする。そういう当たり前のことです。
会社設立の直後からこの形で運営していれば、負担にはなりません。
むしろ、後の補助金の申請や次の借入でも効いてきます。
帳簿が整っていれば、補助金の実績報告も楽になります。会社設立の直後から支援を受ける前提で仕組みを作ってください。
社長個人の口座と会社の口座を分ける。役員報酬を決めて、それ以外は会社から引き出さない。会社設立の直後は面倒に感じますが、これが体制の整備です。補助金の支援を受けるときにも、同じことが求められます。
中小企業活性化協議会は、各都道府県に置かれている経営の相談機関です。会社設立の後の相談先としても使えます。
出典:令和8年度 兵庫県中小企業融資制度要綱集(PDF)(兵庫県 産業労働部/2026-09-08 確認)
会社であることが前提

対象者の要件にも注意してください。
事業を営んでいない個人で、融資実行後2か月以内に会社を設立する者。事業を営んでいない個人が設立した会社で設立後5年未満の会社。分社化を計画する会社。設立後5年未満の分社化された会社。個人事業主として創業後に法人成りした会社。これらのいずれかに該当することとされています。
会社とは、会社法の株式会社、合名会社、合資会社または合同会社を指します。組合、NPO法人、医療法人等は対象になりません。
つまり、個人事業のままでは使えません。会社設立をすることが前提の制度です。
認定特定創業支援等事業の支援を受けた創業者は、2か月が6か月以内に延びるとされています。
申込先は取扱金融機関です。通常の新規開業貸付と違い、窓口が絞られています。
NPO法人での会社設立を考えている方は、この枠ではなく別の資金や補助金の支援を探すことになります。
合同会社も対象に含まれています。会社設立の費用を抑えたい方は、合同会社という形でこの枠を使うこともできます。定款の認証が不要なぶん、初期費用が下がります。
出典:令和8年度 兵庫県中小企業融資制度要綱集(PDF)(兵庫県 産業労働部/2026-09-08 確認)
法人にする理由が、ひとつ増える

個人事業か会社設立かで迷っている方には、判断の材料になります。
個人事業では、そもそも事業の借金と個人の借金が分かれません。会社設立をして、なおかつ経営者保証を外せば、そこに線が引けます。
兵庫県の制度融資は、県内の中小企業者が県内で必要とする資金を、低利、固定、長期で供給する仕組みです。
その枠のなかに、この選択肢が用意されているということです。
もちろん、会社設立には費用も事務の手間もかかります。そこは天秤です。
ただ、借入を前提にするなら、法人にする理由がひとつ増えます。
補助金の申請でも、法人であることが条件になる制度があります。会社設立をする理由は、支援の面でも積み上がります。
会社設立をすると、社会保険の加入や決算の申告など、個人事業にはない事務が増えます。そこは覚悟が要ります。
取引先や金融機関からの見え方も、法人のほうが安定します。会社設立の効果は資金面だけではありません。
出典:兵庫県中小企業融資制度(制度融資)(兵庫県 産業労働部/2026-09-08 確認)
申し込むまでの順番

兵庫県で会社設立をして、この枠を使うなら次の順番です。
- 創業資金の総額を出し、その10分の1以上の自己資金があるか確かめる
- 自己資金の出どころを、通帳で示せるように整理する
- 取扱金融機関に相談し、この枠が使えるか聞く
- スタートアップ創出促進保証制度所定の創業計画書を作る
- 融資実行後2か月以内に会社設立の登記をする(証明があれば6か月以内)
制度融資の一覧とパンフレットは県のページから確かめられます。他の資金と比べるときに使ってください。
Q. 本当に個人保証は不要ですか。
A. 連帯保証人は法人代表者も含めて不要とされています。担保も不要です。
Q. 利率は高くなりますか。
A. 利率は同じ年1.45パーセントですが、保証料率が0.70パーセントになります。
Q. 自己資金はいくら要りますか。
A. 税務申告1期未終了の創業者は、創業資金総額の10分の1以上とされています。
Q. 個人事業でも使えますか。
A. 会社法の会社であることが前提です。個人事業は対象になりません。
Q. 借りた後に何かありますか。
A. 3年目と5年目にガバナンス体制のチェックとチェックシートの提出が必要とされています。
この五つのうち、一番目と二番目が入口です。会社設立の準備の早い段階で確かめてください。
出典:制度融資一覧・パンフレット(兵庫県 産業労働部/2026-09-08 確認)
まとめ|0.20%で、線を引く

兵庫県で会社設立をするなら、この枠は知っておく価値があります。
この記事の要点
- 1連帯保証人は法人代表者も含めて不要、担保も不要
- 2利率は年1.45%、限度額3,500万円。通常枠と同じ水準
- 3保証料率は年0.70%。通常の0.50%に0.20%の上乗せ
- 41期未終了の創業者は、創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要
- 5会社設立から3年目と5年目にガバナンス体制のチェックがある
制度を横断して探すなら、J-Net21のような支援情報のサイトも使えます。会社設立の準備のうちに一度見ておいてください。
この記事は2026年9月時点で兵庫県の公表内容にあたって確認した内容です。条件は年度で改定されます。借りる前に、必ず最新の要綱集と取扱の金融機関でご確認ください。
出典:J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)
個人保証で迷っている方へ
会社設立をするとき、家族に「借金の連帯保証人になる」と説明するのは重い話です。うまくいかなかったときのことを、先に想像してしまう。だから借入そのものを諦める方もいます。兵庫県のこの枠は、0.20パーセントの上乗せと引き換えに、その線を引ける制度です。自己資金の要件と、借りた後のチェックはあります。それでも、話を聞きに行く価値はあります。
他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください
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