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創業計画書の書き方|会社設立の補助金でも融資でも、土台は同じ

公開 文責 会社設立・設立後の補助金のプロ

この記事を読んでほしい方

創業の計画書を前にして手が止まっている方に向けた記事です。書く項目は決まっています。埋め方を順に説明します。

融資でも補助金でも、最初に求められるのが計画書です。様式は違っても、中身はほぼ同じです。

創業計画書に書く項目の順番
創業計画書に書く項目

01様式は違っても、聞かれることは同じ

様式は違っても、聞かれることは同じ|会社設立の補助金と支援
様式は違っても、聞かれることは同じ

創業の計画書は、制度ごとに様式が違います。それでも、聞かれることはほぼ同じです。

日本政策金融公庫は創業計画の書き方のページを設けており、書式のダウンロードと動画による解説を用意しています。

動画は、創業の動機と経営者の略歴等、取扱商品・サービスと取引先・取引関係等、資金計画、収支計画という順で分かれています。

つまり、この六つが計画書の骨組みだということです。

会社設立の準備でこの六つを埋めておけば、融資でも補助金でも使い回せます。

書式はPDFとエクセルの両方が用意されています。

会社設立の支援を受けるとき、この六つを聞かれない制度はほとんどありません。順番や言い方が違うだけです。

動画は一本が五分ほどで、四話に分かれています。会社設立の準備の合間に見られる長さです。文字で読むより頭に入りやすいという方もいます。無料で公開されているので、書き始める前に一度通してみてください。補助金の申請書を書くときにも効いてきます。

エクセルの様式なら、数字を入れ替えて何度でも作り直せます。会社設立の準備で計画が変わるたびに更新してください。

出典創業計画の書き方|START 政策金融公庫の創業支援(日本政策金融公庫/2026-09-08 確認)

02動機と略歴は、つながっていることが大事

動機と略歴は、つながっていることが大事|会社設立の補助金と支援
動機と略歴は、つながっていることが大事

最初に書くのが、創業の動機と経営者の略歴等です。

ここで見られるのは、文章のうまさではありません。動機と略歴がつながっているかどうかです。

十年やってきた仕事で会社設立をするなら、説明は簡単です。まったく違う分野なら、なぜできるのかを補う必要があります。

経験がないなら、その代わりになるものを書いてください。研修を受けた、共同で始める相手に経験がある、といったことです。

読む側は、この人がこの事業を続けられるかを見ています。

会社設立の動機として、前向きな話だけを並べる必要はありません。実感のある言葉のほうが伝わります。

会社設立の支援を判断する側は、事業そのものより人を見ています。続けられる人かどうかです。

会社設立をする前の勤め先で何を担当していたか、どれくらいの規模の仕事をしてきたか。そうした具体が書いてあると、読む側は判断しやすくなります。役職名より、実際にやっていたことを書いてください。

出典創業計画の書き方|START 政策金融公庫の創業支援(日本政策金融公庫/2026-09-08 確認)

03何をいくらで売るのかを、数字で書く

何をいくらで売るのかを、数字で書く|会社設立の補助金と支援
何をいくらで売るのかを、数字で書く

取扱商品・サービスの欄は、数字で埋めてください。

何を、いくらで、月にいくつ売るのか。この三つが決まれば、売上の見込みが出ます。

公庫は各種の書式をダウンロードできるページを設けています。創業計画書のほか、月別の収支計画書の記入例もあります。

単価をいくらにするかは、会社設立の判断のなかでも重い部分です。安くすれば売れるとは限りません。

近隣の同業の価格や、原価の積み上げから決めてください。

根拠のない数字は、そこだけ浮いて見えます。

会社設立の直後は、価格を決める材料が少ないものです。それでも自分で決めるしかありません。支援の窓口で相談してみてください。

月別の収支計画書という様式もあります。年単位ではなく月ごとに書く形で、季節による波がある商売では特に役に立ちます。会社設立の一年目は月ごとの動きが読めないので、この形で組んでおくと資金繰りの見通しが立ちます。

原価が分からないなら、仕入れ先に見積もりを取ってください。会社設立の前でも、話は聞いてもらえます。

出典各種書式ダウンロード 小規模事業者/個人事業主の方【国民生活事業】(日本政策金融公庫/2026-09-08 確認)

04取引先は、名前で書けると強い

取引先は、名前で書けると強い|会社設立の補助金と支援
取引先は、名前で書けると強い

取引先・取引関係等の欄には、誰に売るのか、どこから仕入れるのかを書きます。

会社設立の前でも、話が進んでいる相手がいるなら名前を書いてください。見込みが具体的になります。

一般の消費者が相手なら、どんな人が来るのかを書きます。年齢、住んでいる場所、来る理由。

支払いの条件も書く欄があります。入金が翌月末なのか、その場で現金なのか。ここで資金繰りが変わります。

会社設立の直後は、入金より先に支払いが来ることが多くあります。この欄は、その確認でもあります。

一社に依存していると指摘されることもあります。相手が一つなら、増やす計画を書き添えてください。

会社設立の前に一社でも取引の話が進んでいれば、計画の説得力が変わります。支援を受ける側としては大きな材料です。

仕入れ先が決まっていない段階でも、候補を複数書いておいてください。会社設立の後に一社が止まったとき、どうするかを考えている。その姿勢が伝わります。

出典各種書式ダウンロード 小規模事業者/個人事業主の方【国民生活事業】(日本政策金融公庫/2026-09-08 確認)

05資金計画は、左右をそろえる

資金計画は、左右をそろえる|会社設立の補助金と支援
資金計画は、左右をそろえる

資金計画の欄は、左に必要な資金、右に調達の方法を書く形になっています。

左には、設備の費用と運転資金を分けて書きます。物件の保証金、内装、機械、備品。それから仕入れと当面の経費です。

右には、自己資金、借入、その他を書きます。左右の合計が一致しなければなりません。

会社設立の費用そのもの、つまり登記や定款の費用も、ここに入れて考えてください。

補助金を右に書くのは慎重にしてください。採択されるとは限らず、しかも後払いです。

見積書があるなら、その金額で書いてください。概算より説得力があります。

会社設立の費用は、思ったより細かく積み上がります。印鑑、証明書、専門家の報酬。支援の対象にならない部分も多いので、自己資金で見込んでください。

自己資金がいくらあるかは、支援を受ける側の本気度としても見られます。会社設立のために貯めてきた記録が通帳に残っていれば、それだけで説明になります。急に入金されたお金は、出どころを聞かれます。

補助金の支援を右の欄に書くと、採択されなかったときに計画全体が崩れます。融資と自己資金だけで組んでください。

出典創業計画の書き方|START 政策金融公庫の創業支援(日本政策金融公庫/2026-09-08 確認)

06収支計画は、軌道に乗るまでを書く

収支計画は、軌道に乗るまでを書く|会社設立の補助金と支援
収支計画は、軌道に乗るまでを書く

収支計画の欄は、事業の見通しを書くところです。

創業当初と、軌道に乗った後の二つを書く形が一般的です。最初から黒字にする必要はありません。

むしろ、無理に黒字にした計画のほうが疑われます。会社設立の直後に売上が立たないのは当たり前だからです。

大事なのは、いつ黒字になるのか、それまで何か月耐えられるのかです。

公庫は創業計画書のセルフチェックの仕組みも用意しています。書いた後に確かめてみてください。

数字の根拠を聞かれたときに答えられるよう、計算の過程も残しておいてください。

会社設立の直後に耐えられる月数は、手元の資金で決まります。支援の入金を待つ余裕があるかも、ここで分かります。

セルフチェックは、書いた計画の抜けを自分で見つけるための仕組みです。会社設立の準備で相談に行く前に、一度通してみてください。指摘されそうな点が先に分かります。

出典創業計画書セルフチェック(日本政策金融公庫/2026-09-08 確認)

07この一枚が、補助金でも効く

この一枚が、補助金でも効く|会社設立の補助金と支援
この一枚が、補助金でも効く

創業計画書は、融資のためだけのものではありません。

小規模事業者持続化補助金は、自ら策定した経営計画にもとづく販路開拓等の取組を支援する制度です。この経営計画の土台は、創業計画書と重なります。

申請にあたっては、地域の商工会議所・商工会への相談と計画書の確認が必須とされています。

つまり、計画書を一度きちんと作っておけば、融資でも補助金でも使えるということです。

会社設立の準備でいちばん時間をかける価値があるのが、この作業です。

信用保証協会でも、創業時には創業計画書が必須とされ、ひな形が用意されています。

会社設立の準備で作った計画書は、二年目以降の支援でも土台になります。捨てずに残しておいてください。

補助金の申請書では、経営計画という名前で同じ内容を求められます。会社設立の準備で書いた創業計画書があれば、そこから組み替えるだけで済みます。ゼロから書くより、はるかに早く仕上がります。

信用保証協会のひな形は、公庫のものと項目が似ています。会社設立の支援を複数の窓口で受けるなら、中身を共通にしておいてください。

出典小規模事業者持続化補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)

08書き始める順番

書き始める順番|会社設立の補助金と支援
書き始める順番

白紙を前にして止まるなら、次の順番で埋めてください。

  1. 何を、いくらで、月にいくつ売るのかを決める
  2. 毎月の支出(家賃・人件費・仕入れ・その他)を書き出す
  3. 開業までにかかる費用を、見積もりで出す
  4. 自己資金と借入の内訳を決め、資金計画の左右をそろえる
  5. 最後に、創業の動機と略歴を書く

創業計画書のひな形は、信用保証協会でも用意されています。使う制度の様式に合わせて作り替えてください。

Q. 様式はどこで手に入りますか。

A. 日本政策金融公庫のページからダウンロードできます。信用保証協会にもひな形があります。

Q. 何を書けばよいか分かりません。

A. 創業の動機、略歴、商品・サービス、取引先、資金計画、収支計画の六つです。

Q. 最初から黒字で書くべきですか。

A. 無理に黒字にする必要はありません。いつ黒字になるかを示してください。

Q. 補助金にも使えますか。

A. 経営計画の土台として使えます。様式は制度ごとに違います。

Q. 一人で書けません。

A. 商工会議所・商工会やよろず支援拠点で相談できます。公庫にも相談の窓口があります。

この五つのうち、二番目がいちばん現実を突きつけてきます。会社設立の後に毎月出ていくお金を、正直に書き出してください。

出典創業をお考えの方(一般社団法人 全国信用保証協会連合会/2026-09-08 確認)

09まとめ|一度作れば、何度も使える

まとめ|一度作れば、何度も使える|会社設立の補助金と支援
まとめ|一度作れば、何度も使える

創業計画書は、会社設立の準備でいちばん使い回しの効く書類です。

この記事の要点

  • 1書く項目は、動機・略歴・商品・取引先・資金計画・収支計画の六つ
  • 2動機と略歴がつながっているかが見られる
  • 3資金計画は、必要な額と調達の方法の左右をそろえる
  • 4収支計画は、いつ黒字になるかとそれまで耐えられるかを示す
  • 5同じ土台が、融資でも補助金でも使える

制度を横断して探すなら、J-Net21のような支援情報のサイトも使えます。会社設立の準備のうちに一度見ておいてください。

この記事は2026年9月時点で日本政策金融公庫、全国信用保証協会連合会、中小企業庁の公表内容にあたって確認した内容です。様式や項目は制度ごとに違います。申し込む前に、必ず各機関の案内でご確認ください。

出典J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)

様式をダウンロードした方へ

創業計画書の様式を開いて、最初の欄が「創業の動機」だったせいで手が止まる。よくある話です。実は、最後に書けばいい欄です。何をいくらで売るのかを決め、毎月の支出を書き出し、資金の左右をそろえる。そこまで進めば、なぜこの事業を始めるのかは自然に言葉になります。会社設立の準備で迷ったら、数字のほうから埋めてください。

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