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人材派遣会社を設立してから許可が下りるまで|書類と審査の流れ

公開 更新 文責 会社設立・設立後の補助金のプロ

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人材派遣の会社設立を決めて、次に何をすればよいかを知りたい方に向けた記事です。許可の申請には日数がかかります。会社設立からの流れを順に並べます。

会社設立の登記が終わっても、すぐに派遣は始められません。許可の申請から決定までに時間がかかります。その間に何をするかを見ていきます。

人材派遣の許可までの流れ
人材派遣の許可までの流れ

01申請は、事業開始の2〜3か月前までに

申請は、事業開始の2〜3か月前までに|会社設立の補助金と支援
申請は、事業開始の2〜3か月前までに

厚生労働省は、許可申請は事業開始予定時期のおおむね2か月から3か月前までにおこなう必要があるとしています。

申請を希望する場合は、早めに事業主管轄労働局に相談するようにとも案内されています。人材派遣の会社設立では、この相談が実質的な出発点になります。

申請は事業主単位、つまり会社単位です。提出先は、事業主の主たる事務所を管轄する都道府県労働局です。

郵送またはオンラインによる申請も受け付けられています。ただ、初めての申請では窓口で相談しながら進めるほうが確実です。

会社設立の登記から逆算すると、事業を始めたい日の半年ほど前から動く計算になります。

この相談の場で、支援の話も一緒に聞けます。労働局は雇用関係助成金の窓口でもあるからです。人材派遣の会社設立では、許可と支援の担当が同じ役所にいるという利点があります。

出典労働者派遣事業の許可は(許可・更新等手続マニュアル)(厚生労働省/2026-09-05 確認)

02会社設立の定款に、事業目的を書く

会社設立の定款に、事業目的を書く|会社設立の補助金と支援
会社設立の定款に、事業目的を書く

許可の申請では、法人の場合に定款または寄附行為の提出が求められます。事業目的に労働者派遣事業が書かれていることが前提です。

会社設立の登記が済んでから目的の記載が足りないと分かると、定款を変更して登記をやり直すことになります。費用も日数もかかります。

設立の登記の申請は、本店の所在地を管轄する法務局におこないます。目的の文言は、登記を出す前に労働局で見てもらってください。

あわせて、登記事項証明書の提出も求められます。会社設立の登記が完了してから取得できるものです。

事業主管轄労働局が登記情報連携システムを利用できる場合は、登記事項証明書の添付を省略できるとされています。

事業目的の書き方は、補助金の申請にも関わります。目的に書いていない事業で支援を申し込もうとすると、説明がつかなくなるからです。会社設立の段階で、やる予定の事業を漏れなく書いておいてください。

出典商業・法人登記申請手続(法務局/2026-09-03 確認)

03派遣元責任者講習を、先に受ける

派遣元責任者講習を、先に受ける|会社設立の補助金と支援
派遣元責任者講習を、先に受ける

申請に先立ち、派遣元責任者が派遣元責任者講習を受講しておく必要があるとされています。会社設立の直後にまず押さえたい予定です。

提出する受講証明書の写しは、許可の申請の受理日前3年以内の受講日のものに限られます。以前に受けたものが使えるかどうかを確かめてください。

講習は、厚生労働省告示に定められた講習機関が実施しています。日程は厚生労働省のページに掲載されています。

日程が埋まっていると、それだけで申請が遅れます。人材派遣の会社設立を決めた時点で予約してください。

派遣元責任者には、成年に達した後3年以上の雇用管理の経験を有することなどの要件もあります。講習だけでは足りません。

講習の費用は自己負担です。補助金の対象にもなりません。会社設立の費用の一部として見込んでおいてください。

出典派遣元責任者講習(厚生労働省/2026-09-05 確認)

04提出する書類は多い

提出する書類は多い|会社設立の補助金と支援
提出する書類は多い

提出書類は、労働者派遣事業許可申請書と労働者派遣事業計画書のほか、多くの添付書類があります。

法人の場合、定款または寄附行為、登記事項証明書、役員の住民票の写しと履歴書、最近の事業年度における貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書、最近の事業年度における法人税の確定申告書の写し、法人税の納税証明書などです。

会社設立の直後だと、決算がまだありません。その場合の扱いは労働局で確かめてください。

事業所ごとに必要な書類もあります。事業所の使用権を証する書類、就業規則または労働契約の該当箇所の写し、個人情報適正管理規程などです。

就業規則については、教育訓練の受講時間を労働時間として扱い相当する賃金を支払う取扱いを規定した部分の写しが求められます。

会社設立の準備でそろえた書類の多くが、ここでそのまま使えます。捨てずに残しておいてください。定款や登記事項証明書は、支援の申請でも繰り返し求められます。

参考資料として、自己チェックシートと事業内容が確認できる企業パンフレット等の提出も求められます。設立直後などで作成していない場合は除くとされていますが、会社設立の準備のなかで用意しておくと審査がなめらかに進みます。

出典労働者派遣事業の許可は(許可・更新等手続マニュアル)(厚生労働省/2026-09-05 確認)

05就業規則の中身まで見られる

就業規則の中身まで見られる|会社設立の補助金と支援
就業規則の中身まで見られる

人材派遣の会社設立で意外に重いのが、就業規則や労働契約の中身です。単に作ってあればよいというものではありません。

無期雇用派遣労働者を労働者派遣契約の終了のみを理由として解雇しないことを証する書類が求められます。有期雇用派遣労働者についても、契約終了時に労働契約が存続している場合は同様です。

労働者派遣契約が終了して次の派遣先を見つけられないなど、使用者の責に帰すべき事由により休業させた場合には、労働基準法第26条にもとづく手当を支払うことを規定した部分も必要です。

就業規則の写しを添付する場合、労働基準監督署の受理印がある該当ページの写しを併せて提出するよう案内されています。

会社設立の直後にここまで作り込むのは大変です。社会保険労務士に相談することをお勧めします。

就業規則を作る過程は、雇用の支援を考える機会でもあります。キャリアアップ助成金のように規程の整備が前提になる制度があるからです。人材派遣の会社設立では、この作業が二重に効きます。

出典許可基準(労働者派遣事業 許可・更新等手続マニュアル)(厚生労働省/2026-09-05 確認)

06審査には現地調査がある

審査には現地調査がある|会社設立の補助金と支援
審査には現地調査がある

申請書類の受付後、都道府県労働局で書類の審査がなされるとともに、事業の実施を予定する事業所に対して現地での調査がおこなわれます。

面積がおおむね20平方メートル以上あるか、個人情報を扱う設備が整っているか。書類だけでなく実物が見られるということです。

労働局は審査と調査の結果を厚生労働本省へ送ります。本省でさらに審査内容を精査したうえで、厚生労働大臣から労働政策審議会に諮問されます。

審議会からの答申を踏まえ、厚生労働大臣が許可または不許可を決定します。許可の場合は許可証が交付されます。

会社設立の登記のように、書類を出せば数日で終わるものではありません。時間がかかる前提で計画してください。

現地調査では、事業所の看板や表示も見られることがあります。会社設立の直後で内装が整っていないと、指摘を受けることがあります。

審査の途中で追加の資料を求められることもあります。会社設立の直後は資料が揃っていないことが多いので、指摘があればすぐ出せるよう手元に整理しておいてください。

出典労働者派遣事業の許可は(許可・更新等手続マニュアル)(厚生労働省/2026-09-05 確認)

07待っている間にできること

待っている間にできること|会社設立の補助金と支援
待っている間にできること

許可を待つ期間は、何もできないわけではありません。会社設立の直後にやるべき手続きが残っています。

税務署への届出、社会保険と労働保険の手続き、銀行口座の開設。どれも許可とは別に進められます。

補助金の準備もできます。国の補助金の申請はJグランツという電子申請システムを使うものが増えていて、gBizIDプライムの取得には日数がかかります。

取得には法人番号が要ります。法人番号は会社設立の登記の後に指定されるので、登記が済んでいれば申し込めます。

許可が下りてから慌てて準備するより、待ち時間を使うほうが効率的です。

雇用に関する支援の相談も、この時期にしておいてください。人を雇う前に手続きが要る制度が多いので、許可が下りてから調べ始めると間に合いません。

補助金の公募は年度で動きます。会社設立から許可までの数か月のあいだに、狙える回が出ることもあります。中小企業庁の公募情報を月に一度は見ておいてください。

ただし、補助金の多くは交付決定より前の発注や支払いを対象外としています。許可が下りる前に設備を入れる予定があるなら、順番に注意してください。

補助金の公募は年に数回です。許可を待つ間に、暦を確かめておいてください。

出典Jグランツ ネットで簡単!補助金申請(デジタル庁/2026-09-03 確認)

08許可証は、事業所ごとに備え付ける

許可証は、事業所ごとに備え付ける|会社設立の補助金と支援
許可証は、事業所ごとに備え付ける

許可が下りたら終わりではありません。派遣元事業主は労働者派遣事業許可証を、事業を行う事業所ごとに備え付けるとともに、関係者から請求があった場合は提示しなければなりません。

自己の名義をもって他人に労働者派遣事業を行わせてはならないとも定められています。名義貸しは認められません。

会社の名称や住所、代表者の氏名、派遣元責任者の氏名などが変わった場合は、変更の届出が必要です。事後10日以内、派遣元責任者の氏名と住所は30日以内とされています。

人材派遣の会社設立の後は、こうした届出が継続的に発生します。担当を決めておいてください。

事業所を新設したり廃止したりする場合も届出が必要です。人材派遣の会社設立の後に拠点を増やすなら、資産の要件も事業所の数だけ増えることを思い出してください。

Q. 会社設立と許可申請はどちらが先ですか。

A. 会社設立が先です。登記事項証明書などが必要になります。

Q. 許可までどれくらいかかりますか。

A. 申請は事業開始予定時期のおおむね2〜3か月前までにとされています。

Q. 決算がない場合はどうしますか。

A. 会社設立の直後の扱いは労働局で確かめてください。

Q. 現地調査では何を見られますか。

A. 事業所の面積や位置、設備などです。

Q. 許可を待つ間に補助金を申請できますか。

A. 制度によります。準備だけでも進めておいてください。

補助金の準備も、許可の手続きと並行して進められます。会社設立の後にすぐ動けるよう、情報だけは集めておいてください。

出典派遣事業開始以後の手続等は(労働者派遣事業 許可・更新等手続マニュアル)(厚生労働省/2026-09-05 確認)

09まとめ|会社設立から半年を見込む

まとめ|会社設立から半年を見込む|会社設立の補助金と支援
まとめ|会社設立から半年を見込む

人材派遣の会社設立から事業の開始までは、思っているより時間がかかります。逆算して組み立ててください。

この記事の要点

  • 1許可申請は事業開始予定時期のおおむね2〜3か月前までに
  • 2定款の事業目的に労働者派遣事業を書いてから会社設立の登記をする
  • 3派遣元責任者講習は申請の受理日前3年以内の受講に限られる
  • 4就業規則の中身まで見られる。教育訓練と解雇に関する規定が必要
  • 5書類審査に加えて事業所の現地調査がある

許可が下りるまでの数か月は、支援の準備をする時間として使えます。人材派遣の会社設立では、この待ち時間の使い方で立ち上がりの速さが変わります。

詳しい手続きは、厚生労働省が公開している労働者派遣事業の許可・更新等手続マニュアルに載っています。会社設立の前に一度目を通してください。

この記事は2026年9月時点で厚生労働省や法務局の公表内容にあたって確認した内容です。手続きや様式は変わります。申請の前に、必ず最新のマニュアルと都道府県労働局でご確認ください。

出典労働者派遣事業を適正に実施するために-許可・更新等手続マニュアル-(厚生労働省/2026-09-04 確認)

申請の準備を始める方へ

人材派遣の許可申請は、書類の量に圧倒されます。ただ、そのほとんどは会社設立の過程で作るものか、その延長にあるものです。定款、登記事項証明書、就業規則、事業計画。会社設立を丁寧に進めていれば、申請の準備はその続きになります。逆に、会社設立を急いで済ませると、後から作り直す羽目になります。最初に労働局へ相談してください。

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