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国の補助金は省庁で性格が違う|会社設立のときに見る棚の分け方

公開 文責 会社設立・設立後の補助金のプロ

この記事を読んでほしい方

国の制度を探していて、数が多すぎて絞れない方に向けた記事です。所管で分けると見通しがよくなります。

国の支援は一つの窓口にまとまっていません。省庁ごとに目的が違うからです。

省庁ごとの支援の性格
省庁ごとの棚の性格

国の支援は、一つの棚ではない

国の支援は、一つの棚ではない|会社設立の補助金と支援
国の支援は、一つの棚ではない

会社設立の補助金を国の制度から探そうとすると、まず数の多さに戸惑います。

原因は、国の支援が一つの窓口にまとまっていないことです。省庁ごとに目的が違い、それぞれが自分の分野の制度を持っています。

ミラサポplusには、補助金や支援制度の情報がまとまっています。全体像をつかむときに使ってください。

ただ、一覧を上から順に読んでも頭に入りません。棚の分け方を先に知っておくほうが早くなります。

分け方は簡単です。何を支援する制度なのかで分かれています。

会社設立の準備で使うのは、そのうち二つか三つです。

会社設立の準備は時間が限られています。全部を読もうとすると、どこにもたどり着けません。

自治体の制度も別にあります。国の棚を見るときは、国だけに絞って考えてください。県や市町村の支援は住所地で決まるので、探し方そのものが違います。混ぜて調べると、どちらも中途半端になります。会社設立の準備では、日を分けて調べるのが現実的です。

会社設立の直後に全部を使おうとする必要はありません。一年目に一つ通せば十分です。

出典補助金・助成金(中小企業庁 ミラサポplus/2026-09-05 確認)

事業への投資は、経済産業省の棚

事業への投資は、経済産業省の棚|会社設立の補助金と支援
事業への投資は、経済産業省の棚

いちばん目にするのが、経済産業省と中小企業庁の棚です。

販路を開く、設備を入れる、業務の仕組みを変える。こうした事業への投資を支援する制度が並んでいます。

中小企業庁は補助金の公募情報のページを持っています。今どんな公募が出ているかは、ここで確かめられます。

この棚の特徴は、公募の期間があることです。決められた期間に申請し、審査を経て採択されます。

申し込めば必ず通るわけではありません。落ちることもあります。

会社設立の直後に資金計画の前提にするのは危険です。

会社設立の直後に狙える枠もありますが、実績を求める制度が多い棚でもあります。

小規模事業者持続化補助金のように、申請にあたって地域の商工会議所・商工会への相談と計画書の確認が必須とされる制度もあります。国の制度でありながら、入口は地域の窓口です。会社設立の直後に一度顔を出しておくと、この棚が近くなります。

公募が出てから締切までは短いことが多く、一か月に満たないこともあります。会社設立の準備と並行して申請書を書くのは大変です。公募の告知を月に一度は見る癖をつけてください。

出典補助金公募情報(中小企業庁/2026-09-05 確認)

人への支援は、厚生労働省の棚

人への支援は、厚生労働省の棚|会社設立の補助金と支援
人への支援は、厚生労働省の棚

人を雇うときの支援は、別の棚にあります。厚生労働省の所管です。

雇用関係助成金の一覧が公開されており、雇用開発関係、人材確保・処遇改善関係、人材開発関係といった分類で並んでいます。

この棚の特徴は、公募の期間がないことです。要件を満たしたときに申請する制度が多くあります。

締切に追われないという意味では気が楽です。その代わり、事前の計画の届出や認定が要ります。

窓口は労働局とハローワークです。市や県の産業の部門とは別になります。

会社設立の直後に人を雇う予定があるなら、この棚も確かめてください。

会社設立の直後に一人で始めるなら、この棚はまだ関係ありません。人を増やす時期に戻ってきてください。

雇ってから相談しても間に合わない制度が多くあります。会社設立の直後に一人目を雇うなら、求人を出す前に労働局へ行ってください。労働保険は雇い入れた翌日から10日以内、社会保険は事実の発生から5日以内という期限もあります。

賃金台帳、出勤簿、労働者名簿。会社設立の直後から付けておいてください。

出典雇用関係助成金一覧(厚生労働省/2026-09-04 確認)

業種の実務は、その業種の官庁

業種の実務は、その業種の官庁|会社設立の補助金と支援
業種の実務は、その業種の官庁

三つ目の棚が、業種ごとの所管官庁です。

建設業、運輸業、不動産業なら国土交通省。農林漁業なら農林水産省。医療や福祉なら厚生労働省です。

国土交通省は、建設企業への経営支援施策等のページを持っています。地域建設業経営強化融資制度、下請債権保全支援事業、建設業災害対応金融支援事業などが並んでいます。

つまり、補助金だけでなく資金繰りや債権保全の支援もあるということです。

許認可を取る先と、支援を探す先が同じになります。会社設立の準備で許認可の窓口に行くなら、ついでに聞いてみてください。

この棚は、その業種でないと使えません。逆に言えば、競争は緩くなります。

会社設立の業種が決まっているなら、この棚を先に見てください。競争が緩いぶん、届く可能性があります。

国土交通省は補助金等に関する情報開示のページも持っており、年度別に制度が整理されています。スタートアップ技術開発支援のように、研究開発を対象とした枠もあります。会社設立の中身によっては、こちらが合うこともあります。

建設業や運輸業は、会社設立の前に許認可が要る業種です。登記より許認可のほうが時間がかかることもあります。所管の窓口には、どのみち行くことになります。

出典建設企業への経営支援施策等(国土交通省 土地・建設産業局/2026-09-08 確認)

農林漁業には、独自の仕組みがある

農林漁業には、独自の仕組みがある|会社設立の補助金と支援
農林漁業には、独自の仕組みがある

農業で会社設立を考えている方には、別の入口があります。

農林水産省は、新規就農の促進のページを設けています。認定新規就農者制度、就農準備資金・経営開始資金、経営発展支援事業などが並んでいます。

就農準備資金・経営開始資金は、次世代を担う農業者となることを志向する49歳以下の者を対象とし、月額13.75万円、年間で最大165万円が交付されるとされています。

就農準備資金は研修期間で最長2年間、経営開始資金は新規就農から最長3年間とされています。

青年等就農計画の認定が前提になります。申請の前に、交付主体である都道府県や市町村に相談することが求められています。

経済産業省の補助金とはまったく違う仕組みです。

農業法人として会社設立をする場合も、この入口から確かめてください。個人と法人で扱いが変わることがあります。

認定新規就農者制度という仕組みもあります。青年等就農計画を市町村が認定するもので、資金や融資の入口になります。会社設立と同時に農業を始めるなら、まずこの認定から確かめてください。

補助事業参加者の公募のページもあります。会社設立の業種が農林水産に関わるなら、こちらも見てください。

出典新規就農の促進(農林水産省/2026-09-08 確認)

入口は違っても、電子申請は共通

入口は違っても、電子申請は共通|会社設立の補助金と支援
入口は違っても、電子申請は共通

棚は分かれていますが、申請の入口は共通化が進んでいます。

国の補助金の申請は、Jグランツという電子申請システムを使うものが増えています。公募の検索もこの画面からできます。

利用にはgBizIDプライムというアカウントが要ります。会社設立の登記が済んだら申し込んでください。

デジタル庁の案内では、マイナンバーカードを使ったオンライン申請なら速やかに、書類による申請なら最大1か月とされています。

一度取れば、省庁をまたいで使えます。会社設立の後の事務としては優先度の高い作業です。

申請には法人番号も要ります。会社設立の登記の後に指定されます。

会社設立の登記が済んだらすぐに取りかかってください。締切の直前はシステムが混み合います。

添付するファイルの形式や容量が決められていることがあります。会社設立の書類はデータでも持っておいてください。登記事項証明書や決算書は、何度も求められます。

法人番号は国税庁の法人番号公表サイトで確認できます。会社設立の後、取引先から聞かれることもあります。

出典Jグランツ ネットで簡単!補助金申請(デジタル庁/2026-09-03 確認)

骨組みは、どの棚でも同じ

骨組みは、どの棚でも同じ|会社設立の補助金と支援
骨組みは、どの棚でも同じ

省庁が違っても、共通する部分があります。

補助金は後払いであること。交付決定より前の支出は対象外とされるのが一般的であること。同じ経費に二重には使えないこと。

補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律では、交付の目的に従って誠実に事業を行う義務などが定められています。

この考え方は、どの省庁の制度でも変わりません。

会社設立の準備では、まずこの骨組みを頭に入れてください。

そのうえで、自分に関係のある棚だけを深く見ればよいということになります。

会社設立の資金計画は、この骨組みを前提に組んでください。補助金を当てにした計画は崩れます。

買った財産を勝手に処分できないという決まりもあります。会社設立の直後に補助金で設備を入れるなら、その後の扱いまで見込んでおいてください。

実績の報告では、領収書や契約書の保存が求められます。会社設立の直後から記録を整えておいてください。

出典補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(e-Gov法令検索/2026-09-05 確認)

自分の棚を決める手順

自分の棚を決める手順|会社設立の補助金と支援
自分の棚を決める手順

国の制度を探すときは、次の順番で棚を決めてください。

  1. やりたいことを一文で書く(誰に何を売るか、何を変えるか)
  2. 事業への投資なら、中小企業庁の公募情報を見る
  3. 人を雇うなら、厚生労働省の雇用関係助成金の一覧を見る
  4. 許認可が要る業種なら、その所管官庁のページも開く
  5. gBizIDプライムを取り、Jグランツで公募を検索する

支援情報を横断して探すなら、J-Net21のようなサイトも使えます。棚の見当をつけるときに便利です。

Q. 国の補助金はどこで探しますか。

A. 中小企業庁の公募情報のページと、Jグランツの検索です。

Q. 経済産業省と厚生労働省の違いは何ですか。

A. 事業への投資か、人に関することかで棚が分かれます。

Q. 公募の期間はどれも同じですか。

A. 厚生労働省の助成金には公募の期間がないものが多くあります。

Q. 業種の官庁にも支援がありますか。

A. あります。建設業なら国土交通省、農業なら農林水産省です。

Q. 申請の準備は何から。

A. gBizIDプライムの取得です。省庁をまたいで使えます。

この五つのうち、一番目に時間をかけてください。会社設立でやりたいことが一文にならないと、どの棚を開くかも決まりません。

棚を絞ったら、その所管のページをお気に入りに入れておいてください。会社設立の後も使い続けます。

出典J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)

まとめ|棚を決めれば、数は減る

まとめ|棚を決めれば、数は減る|会社設立の補助金と支援
まとめ|棚を決めれば、数は減る

国の制度は数が多く見えますが、棚を決めれば探す先は絞られます。

この記事の要点

  • 1事業への投資は経済産業省・中小企業庁の棚。公募の期間がある
  • 2人に関することは厚生労働省の棚。公募がなく、事前の手続きが要る
  • 3業種の実務は所管官庁。建設業は国土交通省、農林漁業は農林水産省
  • 4就農準備資金・経営開始資金は月13.75万円、年間最大165万円
  • 5申請の入口はJグランツに共通化が進んでいる

中小企業庁は創業・ベンチャー支援の情報も公開しています。会社設立の準備のうちに一度見ておいてください。

この記事は2026年9月時点で中小企業庁、厚生労働省、国土交通省、農林水産省、デジタル庁の公表内容にあたって確認した内容です。制度は年度で変わります。申し込む前に、必ず所管のページでご確認ください。

出典創業・スタートアップ支援(中小企業庁/2026-09-05 確認)

一覧を前に固まっている方へ

国の補助金の一覧を開いて、上から順に読み始めて、途中で分からなくなる。よくある話です。ここで効くのは、自分に関係のない棚を先に閉じることです。人を雇う予定がないなら厚生労働省の棚は要りません。建設業でないなら国土交通省も見なくて済みます。残った一つか二つを深く読む。それだけで、会社設立の準備にかかる時間が変わります。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

会社設立の補助金について調べるときに、あわせて見られているサイトです。掲載の順番は、おすすめの度合いや優劣を示すものではありません。内容は各サイトの運営者にご確認ください。

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