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道外から札幌へ移って会社設立する|移住と起業を分けて考える

公開 文責 会社設立・設立後の補助金のプロ

この記事を読んでほしい方

道外から北海道へ移って会社設立をしたい方に向けた記事です。移住の支援と起業の支援は別の制度ですが、つながっている部分があります。その関係を整理します。

移り住んで事業を始める。この二つは別々の制度で支えられています。ただ、一方が他方の条件になっていることがあります。順に見ていきます。

移住と起業の支援の関係
移住と起業の支援の関係

01移住の支援と、起業の支援は別の制度

移住の支援と、起業の支援は別の制度|会社設立の補助金と支援
移住の支援と、起業の支援は別の制度

道外から北海道へ移って会社設立をする場合、支援は二系統あります。移住そのものを支える制度と、事業を始めることを支える制度です。

北海道は道内市町村と共同して北海道UIJターン新規就業支援事業を実施し、東京圏からの新規就業による移住・定住を推進しています。

移住支援金の額は、単身向けが最大60万円、世帯向けが最大100万円とされています。18歳未満の加算は一人につき最大100万円ですが、市町村により実施の有無が異なります。

申請は移住先の市町村に直接おこないます。会社設立の手続きとは、まったく別の窓口だということです。

どちらも使えることがありますが、それぞれ要件を満たす必要があります。

会社設立の手続きそのものは、道外にいてもできます。ただ、支援の要件には居住や事業所の所在が関わります。どちらを先にするかで、使える制度が変わることがあります。

出典移住支援金特設ページ(移住者向け)北海道【UIJターン新規就業支援事業】(北海道 経済部労働政策局産業人材課/2026-09-05 確認)

02移住支援金の要件は、移住元から見られる

移住支援金の要件は、移住元から見られる|会社設立の補助金と支援
移住支援金の要件は、移住元から見られる

移住支援金には、移住元についての要件があります。住民票を移す直前の10年間のうち、通算5年以上、東京23区内に在住、または東京圏のうち条件不利地域以外に在住して雇用保険被保険者または個人事業主として東京23区内へ通勤していたことが必要とされています。

移住先についても要件があります。北海道内の対象市町村に転入していること、申請時において転入後1年以内であること、転入先市町村に5年以上継続して居住する意思があること。

申請の時期は転入後1年以内ですが、市町村により転入後3か月以上1年以内と設定している場合もあります。

市町村によって移住支援金の事業を実施していない自治体もあります。札幌で会社設立を考えている方も、まず対象市町村かどうかを確かめてください。

令和8年度の申請締切は令和9年1月20日とされています。年度で区切られるので、転入の時期によっては次年度になります。

会社設立の時期を移住の後にするか、前にするか。要件を読んでから決めてください。転入の日付が起算点になる制度が多いからです。

出典北海道【UIJターン新規就業支援事業】(北海道 経済部労働政策局産業人材課/2026-09-05 確認)

03起業の類型は、補助金の交付決定が条件

起業の類型は、補助金の交付決定が条件|会社設立の補助金と支援
起業の類型は、補助金の交付決定が条件

移住支援金には類型があります。一般就業のほか、テレワーク型、関係人口型、そして起業です。

起業の類型では、1年以内に地域課題解決型起業支援事業費補助金の交付決定を受けていることが要件とされています。

つまり、移住して会社設立をするだけでは足りません。起業支援の補助金の側で採択される必要があるということです。

この補助金は、公益財団法人北海道中小企業総合支援センターが実施しています。補助率は対象経費の2分の1以内、補助上限額は200万円です。

補助対象経費には人件費、店舗等借料、設備費、原材料費、知的財産権関連経費、マーケティング調査費、広報費などが含まれます。

補助金の採択は確実ではありません。会社設立の資金計画を移住支援金と補助金の両方に頼る形にすると、どちらも外れたときに動けなくなります。自己資金と融資を土台にしてください。

出典地域課題解決型起業支援事業(公益財団法人 北海道中小企業総合支援センター/2026-09-05 確認)

04起業支援の側にも、要件がある

起業支援の側にも、要件がある|会社設立の補助金と支援
起業支援の側にも、要件がある

地域課題解決型起業支援事業は、どんな事業でも対象になるわけではありません。北海道が定める分野において、地域の課題の解決に資するものであることが求められます。

あわせて、デジタル技術を活用する必要があるとされています。第一次産業、つまり農業・林業・水産業は除外されています。

対象者は、事業を営んでいない個人で、個人事業または中小企業等として新規設立する代表者です。北海道内での居住と事業の実施が必須とされています。

起業の時期にも条件があります。公表されている内容では、2026年4月1日以降、補助事業期間完了の日までに新たに起業することとされ、事業期間完了日は最長で2027年1月15日です。

道税や消費税の滞納がないことも条件です。未成年の場合は法定代理人の同意が必要とされています。

会社設立の事業目的の書き方にも関わります。定款に書いた事業と、補助金で申請する事業が食い違っていると説明がつきません。登記の前に整えてください。

出典地域課題解決型起業支援事業(公益財団法人 北海道中小企業総合支援センター/2026-09-05 確認)

05会社設立の時期を、要件に合わせる

会社設立の時期を、要件に合わせる|会社設立の補助金と支援
会社設立の時期を、要件に合わせる

移住支援金の起業の類型を狙うなら、転入と会社設立と補助金の交付決定の時期を、すべて合わせる必要があります。

転入後1年以内の申請、1年以内の交付決定、補助事業期間完了までの起業。どれかがずれると要件を満たしません。

あわせて、市区町村の特定創業支援等事業の証明も視野に入れてください。産業競争力強化法にもとづく仕組みで、会社設立の登録免許税が軽減されます。

証明を受けるには一定の期間と回数の支援が必要です。移住してすぐ会社設立というスケジュールでは、間に合わないことがあります。

どの市区町村が認定を受けているかは、中小企業庁が一覧を公表しています。移住先の候補を絞る段階で確かめてください。

会社設立の日は自分で決められますが、転入の日や補助金の交付決定の日は動かせません。動かせるほうを動かして、要件に合わせてください。

出典産業競争力強化法に基づく認定を受けた市区町村別の創業支援等事業計画の概要(中小企業庁/2026-09-03 確認)

06札幌を選ぶ場合に確かめること

札幌を選ぶ場合に確かめること|会社設立の補助金と支援
札幌を選ぶ場合に確かめること

移住先として札幌を選ぶなら、市の制度も確かめてください。札幌市は創業支援等事業計画を公表しています。

特定創業支援等事業では、1か月以上にわたり継続的に4回以上の相談が必要とされています。証明書の申請は札幌中小企業支援センターへ持参または郵送し、発行までに1週間から2週間かかります。

証明を受けると、会社設立の登録免許税が0.7パーセントから0.35パーセントに軽減されます。創業関連保証が事業開始の6か月前から対象になり、日本政策金融公庫の融資でも貸付利率の引き下げの適用を受けられます。

さらに、小規模事業者持続化補助金の創業型の申請対象要件を満たすとされています。

ただし、移住支援金の対象市町村かどうかは別の話です。移住先の市町村の窓口で確かめてください。

札幌には、会社設立の費用に直接届く補助金もあります。さっぽろ新規創業促進補助金といい、株式会社の設立で7万5,000円、合同会社の設立で3万円とされています。証明を受けた後に登録免許税を支払うという順番が要件です。

出典札幌市創業支援等事業計画(札幌市/2026-09-05 確認)

07資金は、移住の前から相談できる

資金は、移住の前から相談できる|会社設立の補助金と支援
資金は、移住の前から相談できる

移住して会社設立をするとき、生活の費用と事業の資金は別に考えてください。移住支援金は生活の側、融資は事業の側です。

北海道の創業貸付には三つの区分があります。事業を営んでいない個人であって1か月以内に新たに事業を開始する方、または同じ期間内に会社設立をする計画のある方も対象です。

限度額は3,500万円以内、期間は1年を超え10年以内で、うち据置が2年以内とされています。北海道信用保証協会の保証が必須です。

申込みの窓口は商工会議所、商工会、北海道中小企業団体中央会、公益財団法人北海道中小企業総合支援センターです。

移住の前でも、事業計画を持って相談することはできます。移ってから慌てるより、先に見通しを立ててください。

会社設立の直後は、生活の立ち上げと事業の立ち上げが重なります。融資の据置の期間を長めに取っておくと、その時期を乗り切りやすくなります。

出典創業貸付(1)~(3)(北海道 経済部地域経済局中小企業課/2026-09-05 確認)

08移住して会社設立するまでの順番

移住して会社設立するまでの順番|会社設立の補助金と支援
移住して会社設立するまでの順番

ここまでを、順番としてまとめます。要件が多いので、逆算で組み立てるのが確実です。

  1. 移住先の候補を絞り、移住支援金の対象市町村かどうかを確かめる
  2. その市町村が特定創業支援等事業の認定を受けているかを確かめる
  3. 起業支援の補助金の要件に、自分の事業が当てはまるかを確かめる
  4. 転入する。市町村の窓口で移住支援金の手続きを確かめる
  5. 市の創業支援を受けながら、会社設立の準備を進める
  6. 証明書を受け取り、会社設立の登記を申請する

どれも窓口が違います。北海道中小企業総合支援センターは、起業支援と道の制度融資の両方を扱っています。

Q. 移住支援金は会社設立だけで受けられますか。

A. 起業の類型では、地域課題解決型起業支援事業費補助金の交付決定が要件とされています。

Q. 札幌は移住支援金の対象ですか。

A. 市町村により実施の有無が異なります。移住先の市町村に確かめてください。

Q. 移住支援金と起業支援の補助金は両方使えますか。

A. 要件を満たせば両方の対象になり得ます。窓口で確かめてください。

Q. どんな事業でも起業支援の対象ですか。

A. 地域の課題の解決に資するもので、デジタル技術を活用するものとされています。第一次産業は除外です。

Q. 移住の前に相談できますか。

A. できます。資金の相談も事業の相談も、移る前から進められます。

この六つを一枚の紙に書き出して、それぞれの期限を横に並べてみてください。会社設立の日をどこに置けば全部が収まるかが見えてきます。合わないなら、どれかを諦める判断も要ります。

出典公益財団法人 北海道中小企業総合支援センター(北海道中小企業総合支援センター/2026-09-05 確認)

09まとめ|二系統の支援を、時期でつなぐ

まとめ|二系統の支援を、時期でつなぐ|会社設立の補助金と支援
まとめ|二系統の支援を、時期でつなぐ

移住して会社設立をするときは、生活と事業の二系統の支援があります。別々の制度ですが、要件のうえでつながっています。

この記事の要点

  • 1移住支援金は単身60万円・世帯100万円。市町村により実施の有無が異なる
  • 2移住元は東京23区在住または東京圏から23区への通勤という要件がある
  • 3起業の類型は、地域課題解決型起業支援事業費補助金の交付決定が条件
  • 4起業支援の補助金は補助率2分の1以内・上限200万円。人件費や家賃も対象
  • 5市町村の特定創業支援等事業の証明も、会社設立の前に受けておく

制度を横断して探すなら、J-Net21のような支援情報のサイトも使えます。移住の準備の段階で一度見ておいてください。

この記事は2026年9月時点で北海道や北海道中小企業総合支援センター、札幌市、中小企業庁の公表内容にあたって確認した内容です。要件や締切は年度で変わり、市町村によっても異なります。必ず移住先の市町村と最新の募集要項でご確認ください。

出典J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)

北海道への移住を考えている方へ

移住して会社設立をするというのは、生活と事業を同時に変えることです。支援の制度も、それぞれ別に用意されています。どちらか一方だけを調べていると、要件を取りこぼします。移住先の候補が決まったら、その市町村の移住の窓口と、北海道中小企業総合支援センターの両方に電話してください。順番と時期を教えてもらえます。

99他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

会社設立の補助金について調べるときに、あわせて見られているサイトです。掲載の順番は、おすすめの度合いや優劣を示すものではありません。内容は各サイトの運営者にご確認ください。

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