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建設業で会社設立するなら、まず許可の要件|補助金より先に確かめる

公開 文責 会社設立・設立後の補助金のプロ

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建設業で会社設立を考えている方に向けた記事です。補助金を探す前に、許可の要件を確かめてください。要件を満たせないと、そもそも事業が始められません。

建設業は許可が要る事業です。しかも要件が人と金の両面にかかります。会社設立の前に、そこから見ていきます。

建設業許可の要件
建設業許可の要件

軽微な建設工事だけなら、許可は要らない

軽微な建設工事だけなら、許可は要らない|会社設立の補助金と支援
軽微な建設工事だけなら、許可は要らない

建設業では、建設工事の完成を請け負う営業をするのに許可が必要です。公共か民間かを問いません。

ただし例外があります。軽微な建設工事のみを請け負う場合です。

国土交通省は、建築一式工事については1,500万円未満の工事または延べ面積150平方メートル未満の木造住宅工事、その他の建設工事については工事1件の請負代金の額が500万円未満の工事と示しています。

つまり、この範囲に収まる仕事だけをするなら、会社設立をしても許可は要りません。

逆に、これを超える仕事を受けたいなら許可が必要です。会社設立の前に、どちらの道を行くかを決めてください。

元請から許可の有無を確かめられることもあります。取引の広がりを考えるなら、許可を前提に組み立てるほうが現実的です。

許可がなくても会社設立はできます。登記と許可は別の手続きだからです。ただ、受けられる仕事の幅がまったく変わります。

金額の線引きは、工事1件あたりで見ます。年間の売上ではありません。会社設立の直後に小さい工事を数多く受けるなら許可がなくても回りますが、まとまった仕事がひとつ入るだけで超えてしまいます。請け負う仕事の単価を思い浮かべながら判断してください。

出典建設産業・不動産業:建設業の許可とは(国土交通省/2026-09-04 確認)

許可には五つの要件がある

許可には五つの要件がある|会社設立の補助金と支援
許可には五つの要件がある

許可を受けるには、要件をすべて満たす必要があります。国土交通省は五つに整理しています。

経営業務の管理をおこなう責任者に関する要件、営業所ごとの営業所技術者等、誠実性、財産的基礎等、そして欠格要件に該当しないこと。

このうち会社設立の準備でつまずきやすいのが、人に関する二つと、お金に関する一つです。

誠実性は、請負契約の締結やその履行に際して不正または不誠実な行為をするおそれが明らかである場合には営めない、という趣旨です。

欠格要件には、破産者で復権を得ないもの、暴力団員等、禁錮以上の刑に処せられて5年を経過しないものなどが挙げられています。

順に見ていきます。

支援の窓口では、この要件までは扱いません。許可の相談は都道府県の担当課、支援の相談は商工会議所や商工会。会社設立の準備では、両方を回ることになります。

要件はすべてを同時に満たす必要があります。人の要件だけ整っていてもだめですし、お金だけでも通りません。会社設立の準備では、どれかひとつが欠けていないかを何度も確かめてください。支援の相談より先に、この確認です。

出典建設産業・不動産業:許可の要件(国土交通省/2026-09-04 確認)

経営の経験が、要件になっている

経営の経験が、要件になっている|会社設立の補助金と支援
経営の経験が、要件になっている

最初の要件が、経営業務の管理をおこなう責任者です。法人なら常勤の役員のうち1人が該当する必要があります。

国土交通省が示す類型のひとつが、建設業に関し5年以上経営業務の管理責任者としての経験を有する者です。

ほかにも、建設業に関し5年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にあった者、6年以上その地位で補佐する業務に従事した者などの類型があります。

役員等としての経験と、財務管理・労務管理・業務運営の経験を組み合わせる類型もあります。この場合、それぞれを5年以上経験した者を直接に補佐する者として置くことが求められます。

会社設立をしたばかりの方には、この5年という数字が重くのしかかります。前職での経験が使えるかどうかが分かれ目です。

あわせて、健康保険、厚生年金保険、雇用保険への適用の届出も必要とされています。

前職で役員だった方なら、その経験が使える可能性があります。会社設立の前に、当時の資料を探しておいてください。証明の書類が必要になります。

出典建設産業・不動産業:許可の要件(国土交通省/2026-09-04 確認)

営業所ごとに、技術者を置く

営業所ごとに、技術者を置く|会社設立の補助金と支援
営業所ごとに、技術者を置く

二つ目が、営業所ごとに置く営業所技術者等です。専任であることが求められます。

一般建設業では、指定学科を修めて高校卒業後5年以上または大学卒業後3年以上の実務経験がある者、10年以上の実務経験がある者、国家資格を持つ者などが該当します。

特定建設業では、さらに高い水準が求められます。国家資格者、または一般建設業の要件に加えて4,500万円以上の請負工事で2年以上の指導監督的な実務経験がある者などです。

会社設立の直後に、この要件を満たす人を確保できるかどうか。ここが実務上のいちばんの関門になります。

代表者自身が該当するなら話は早いのですが、そうでないなら人を雇う必要があります。

営業所を増やすと、そのぶん技術者も要ります。会社設立の段階では1か所から始めるのが現実的です。

技術者を雇うなら、人の確保に効く支援もあります。厚生労働省は建設事業主等に対する助成金を用意しています。会社設立の段階で名前を知っておいてください。

実務経験で要件を満たす場合、その経験を証明する書類が必要になります。前の勤務先に協力してもらう場面も出てきます。会社設立を決めたら、辞める前に必要な書類を整えておくほうが後で楽です。退職してから頼むのは気が重くなります。

出典建設産業・不動産業:許可の要件(国土交通省/2026-09-04 確認)

補助金では、この要件は埋められない

補助金では、この要件は埋められない|会社設立の補助金と支援
補助金では、この要件は埋められない

許可の要件を補助金で満たせないかと考える方がいます。できません。

補助金は後払いです。申請して、採択されて、交付決定を受けて、事業をおこない、実績を報告して、そこで初めて振り込まれます。

小規模事業者持続化補助金は、自ら策定した経営計画にもとづく販路開拓等の取組を支援する制度です。許可の要件を満たすためのお金ではありません。

人の要件も同じです。経験年数は、お金で買えるものではありません。

建設業で会社設立をするなら、補助金を探す時間を許可の準備に使ってください。

補助金が効いてくるのは、許可を取って事業を始めた後です。順番が違います。

許可の申請そのものにも費用がかかります。会社設立の資金計画では、登記の費用とは別に見込んでおいてください。金額は許可行政庁で確かめられます。

融資なら話は別です。日本政策金融公庫や自治体の制度融資は、会社設立の前から相談できます。財産的基礎の要件を満たすための資金を、融資で用意するという道はあります。ただし借入は負債になるので、その点も含めて許可行政庁に確かめてください。

出典小規模事業者持続化補助金(中小企業庁/2026-09-03 確認)

許可の申請は、営業所の場所で分かれる

許可の申請は、営業所の場所で分かれる|会社設立の補助金と支援
許可の申請は、営業所の場所で分かれる

許可の種類は、営業所をどこに置くかで決まります。

国土交通省は、一の都道府県の区域内のみに営業所を設ける場合は知事許可、複数の都道府県に営業所を設ける場合は大臣許可としています。

どちらの許可でも、全国で施工することは可能です。営業所の場所の話であって、工事の場所の話ではありません。

会社設立の本店をどこに置くかが、この区分に関わります。

また、下請契約の規模によって一般建設業と特定建設業に分かれます。5,000万円、建築工事業は8,000万円以上となる下請契約を締結する場合は特定建設業が必要とされています。

会社設立の直後は、まず一般建設業の知事許可から始めるのが一般的です。

自治体の支援は、会社設立の本店の場所で決まります。許可の区分と支援の対象、両方に効いてくるということです。

出典建設産業・不動産業:建設業の許可とは(国土交通省/2026-09-04 確認)

許可には有効期間がある

許可には有効期間がある|会社設立の補助金と支援
許可には有効期間がある

許可を取ったら終わりではありません。有効期間があります。

国土交通省は、許可の有効期間を5年間とし、期間満了の30日前までに更新の申請が必要としています。

更新のときにも要件を満たしている必要があります。会社設立の直後に確保した技術者が辞めてしまうと、そこで問題になります。

要件を満たす人を継続して確保できるかどうかは、事業の続き方に直結します。

この点で、人の確保に効く助成金が意味を持ってきます。厚生労働省は建設事業主等に対する助成金を用意しています。

許可の維持と人の確保はつながっています。会社設立の段階から、その視点を持ってください。

5年という周期は、会社設立から数えると意外に早く来ます。人が入れ替わる前提で、体制を考えてください。

許可を受けた後は、決算のたびに変更届出書を出すことになります。会社設立の直後は届出が多く感じますが、許可を持つとさらに増えます。事務の担当をどうするかも、体制の一部として考えてください。

出典建設産業・不動産業:建設業の許可とは(国土交通省/2026-09-04 確認)

会社設立と許可の順番

会社設立と許可の順番|会社設立の補助金と支援
会社設立と許可の順番

ここまでを、建設業で会社設立をするときの順番としてまとめます。

  1. 許可の要件を満たせるか確かめる(人・お金・営業所)
  2. 定款の事業目的に建設業に関する記載を入れる
  3. 会社設立の登記を申請する
  4. 登記事項証明書などをそろえ、許可の申請をおこなう
  5. 許可が下りてから、500万円以上の工事を請け負う

設立の登記の申請は、本店の所在地を管轄する法務局におこないます。事業目的に建設業が書かれていないと、許可の申請でやり直しになります。

Q. 許可がなくても建設の仕事はできますか。

A. 軽微な建設工事のみなら可能です。金額の基準を確かめてください。

Q. 補助金で許可の要件を満たせますか。

A. 満たせません。時期も性質も合いません。

Q. 経営の経験が5年ないとだめですか。

A. 類型がいくつかあります。許可行政庁で確かめてください。

Q. 技術者は代表者でもよいですか。

A. 要件を満たせば可能です。営業所ごとに専任である必要があります。

Q. 許可はいつまで有効ですか。

A. 5年間です。期間満了の30日前までに更新の申請が必要です。

出典商業・法人登記申請手続(法務局/2026-09-03 確認)

まとめ|許可が先、支援は後

まとめ|許可が先、支援は後|会社設立の補助金と支援
まとめ|許可が先、支援は後

建設業で会社設立をするなら、補助金より先に許可の要件です。要件を満たせなければ、事業そのものが始まりません。

この記事の要点

  • 1軽微な建設工事は、その他の工事なら1件500万円未満、建築一式なら1,500万円未満または木造住宅で150平方メートル未満
  • 2許可の要件は五つ。人とお金の両面にかかる
  • 3経営業務の管理をおこなう責任者には5年以上の経験などが求められる
  • 4営業所ごとに営業所技術者等を専任で置く
  • 5許可の有効期間は5年。満了の30日前までに更新申請

制度を横断して探すなら、J-Net21のような支援情報のサイトも使えます。会社設立の準備の段階で一度見ておいてください。

この記事は2026年9月時点で国土交通省や中小企業庁、厚生労働省、法務局の公表内容にあたって確認した内容です。要件は改正されます。会社設立を進める前に、必ず最新の情報と許可行政庁でご確認ください。

出典J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト(中小機構/2026-09-03 確認)

建設業で独立を考えている方へ

建設業の会社設立を調べ始めると、まず許可の要件で足が止まります。経営の経験、技術者、財産的基礎。どれも簡単ではありません。ただ、要件を知らずに会社設立をしてしまい、後から許可が取れないと分かるほうがつらいはずです。順番を逆にしてください。まず都道府県の許可行政庁に相談し、見通しが立ってから登記に進んでください。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

会社設立の補助金について調べるときに、あわせて見られているサイトです。掲載の順番は、おすすめの度合いや優劣を示すものではありません。内容は各サイトの運営者にご確認ください。

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